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商談、その一

三階登ると教会の大きな半球に到着した。


十五メートルも高くて、壁の最低の三メートルくらいは上手に壁画に塗られてる。その上は外を思わせるように白で塗られかけ、上部が黒に塗られた。


壁画には六隻の飛行船も塗られてる。大半は古型の飛行船の次の船型であったはずだけど、一隻以外は現代の飛行船のように描かれた。


古型の飛行船には力の分布がまだ下手だったからたくさんの縮んだ果実が必要だった。そのため高度管理が悪くて船員が多くい、抵抗器の問題もあったからすぐに改良された。


確かに、外から見ると古代の次の飛行船と現代の飛行船はそんなに変わらないが、壁画の写しは気になるよぉ。


画家が見たことないだろ。それなのに残念。この世界か地球かどこでも飛行船が正しく写されないことは変わるべきだけど。


「連れて来た」


「助かった」


商人と教師が握手を交わすと教師が黒貨を渡されて、去って行く。


商人が教師に金を渡すのは驚くに及ばないね。いいえ。そこまで払えば、あたしにもいい機会が来た。


「人形を作ってもらうに来たよ。写し防止をよくできたな」


そう言う商人が手をあたしの頭に伸ばしかけたけど、同時にあたしは早く走った。


「服を変えるからちょっと待ってね」


撫でられたくないから早く二階下の自室へ戻って、外套を脱ぐ。


外套の下には隠しのある短パンと腕輪しか身につかない。


黒と淡い青の腕輪の魔術具を発動したら、中から血が流してあたしを覆うように動く。


それで、腕輪の中に現われた文字を押すことであたしの着たい服とか、血の弾性とかを設定することが出来る。


魔法関係の仕事をするから座る必要がある。大体は床に魔法防止が書いてるから血のズボンなどを作らず、ただこの皮革の短パンで行く。


その他には袖なしの衣服と皮革の二枚を今まで着てたやつと同じ服を血で出来てる。もちろん、頭はまだ覆われた。


杖があっても人前では晒したくないか、今回は杖の必要がなくていいね。


あたしが服に設定した弾性で体に付くことも普通物じゃないと一目瞭然だ。それに、この血で出来た上着を皮革の服にも変換できたが、弾性のおかげで心地いいからかまわん。他人の魔法防止の施した服に接触しない限り血が形を失わないから大丈夫だ。信じて。


では、腕輪通りに服と草履と腕輪もを好きな配色に設定してから部屋を出る。今日の服は淡い青色にして、少し違う青の飛行船の小さい模様を懐に追加し、背中と皮革の二枚には大きいの模様を追加した。


草履の上は短パンのように皮革でできて、下は怪物の固い部分の構造で柔らかく踏める。両方ともに魔法防止も施された。草履の色は黒にしたかったから、黒い石で出来てる鱗に覆った。


あたしの長い髪は外套の中に収めないから魔術で三つ編みにして、血の槽に落ちないように衣服の血に接続するように魔術に設定した。


これで髪が乱れることなく綺麗に仕事ができる。


まだ地球にいた間にこんな可愛い服を着たかったの。


まあ、あそこのあたしが着たらいい。ここのあたしはもう着るから。


半球体への階段から出たら商人が扉に待っていた。


ついに商人の隣に着くと彼がこちらを向いて驚いたが、何も言わなかった。


「行こう。店は近くにあるね?」


あたしの質問に商人が頷いた。構造物などを担当する店だから本門の近くにあるのは当然だ。


扉を潜って外へ出た。扉の前に小さな洞窟を経て街路があるが、地球と違った景色だ。彩り模様のある円筒の洞窟だ。


影がないこの世界では階段の端などをちゃんと見えるようにするには周りと違い色にすることが慣習だ。それだけじゃなくて、床と壁も幾何学的な模様などで塗られてる。


その他、建物の形が球体だって、街路が狭い円筒だからか人がよく球体の中の廊下に話し合うみたいんだ。


今は賑やかだな。掃除のために外に出ることがあるが、朝早くだからこんなに多い人がいない。



「最後の現われた怪物の肉が美味しかったですね」


「どうかな。作った怪物の肉を購入したから最後の肉をまだ食べませんでした」


「期待してもいいわ」



「親父が町に働くかい?」


「作りおわった球体から下へ砂を運ぶようになった。で、子供が元気か」


「元気だよ。昨日パパって言ったよ。今、仕事のおかげで家の近くに行かないといけないから、ちょっと彼を見に行く」


「後も行く」



隣の話に集中したら大店に到着した。


球体に入ったら話し合い人がいないんだけどね。だって、護衛が回廊に立ってる。


町の護衛だけど、店が扱える物が危険だから町が提供してくると教会で聞いたことがある。護衛は知らない者を右の戸に入れさせないとなる。


あたしは店長と一緒に入るから大丈夫だけどね。


お。珍しい。


近くから見ると一人の護衛は紫の剣を持つ。


剣を持つ護衛なんかめったに見ない。隣の護衛のように、対人の六本銃身式の銃と対怪物の一発銃を一つずつ持つのが町の中に普通だからね。教会にいた兵士達もそのようなものを装備したんだ。


剣だけで仕事をするすことが認められたのはすごい剣士だろね。


猟師の子か猟師になりたいかな……


そんな事を考える間に店の中へ入る。


聞いた通り、この店は武器などが主に売られる。簡単の銃とか特別な砲弾とかがあちこちで見える。


今は一人の客しかいない。桶を買うみたいんだ。


店を見回る間にの裏の戸に着いて潜った。そしてもう少し歩いたらと戸に入る。あそこに血の槽と砂がある。一人の女の子も待っていた。


「こんにちは。私はイラセマです。イアラの姉だ。よろしく」


十四歳くらいの女の子が快く挨拶してきて、あたしも同じく返す。


「ヤグアラウナです。よろしく。では黒貨(かね)について話そうか?あたしは利益の八割がほしいの」


長く話す場合じゃないと思うんだから直ぐに商談に入ることにした。


でもさあ、あたしの発言に驚いた顔をしてるね、二人とも。


「無茶を言うなよ。わしが金を投入して、創造ための施設も提供する。売れなければ損もわしだけのものだよ」


かまわん。滅んでもいい。


あたしから盗りタイナラ、あたしのほうが取り見せるぜ。


「そのために八割しか要求しない。だって、人形を作るための値段はどのくらいだと考えるか」


そこで彼が少し考えた。


「千個の人形が三、四黒貨だろう」


高いよ。


でも、商人の視点から見ると安すぎる。


あたし達の周りの道具と魔道具を見る限りこの店に製造される商品が大体平らと円柱形の製品だ。


でも複雑な人形と簡単な石板の作り方が大違う。


大きな石があればそれを形に切ることができるけど、そんな大きな石の値段が高い。一色であればなおさらだ。


ならば、砂と砂利を結合し、石にしたほうがどうかな?


その値段が土の魔術師の能力に繋がってる。


普通の人に任せると魔道具と道具などの使用する製造ではあたしの人形千個を三十黒貨くらいで作れるはずだ。いい土の魔術師に任せるとその二、一割になるだろ。


でも、そんな人がめったにないよ。商人があたしをその程度に評価すれば、あたしの望む利益がほぼ正しい。だって、その値段と競争できる人がめったにない。


そして、彼があたしの作った人形を見たからあたしの望む利益がいいんだと分かるはずだ。


ならば…


「あたしならば千個を二黒貨で作れる。そうならば利益も盛んだよ」


冷たい目だな商人。


で。受け取るか?


彼の睨みをあたしが少しの間に返したら、商人がついに決めた。


「良い」


いい。


その言葉にあたしが頷いた。


「いいよ。今日でも作るか」


「でもさ、それは子供に多きすぎるよ、ヤグアラウナ。そんなたくさんの黒貨は必要じゃないよ。それに、危険だよ。数日に黒貨一枚を渡す方法でいいんじゃないか」


そう尋ねてきたイラセマだけど、そんな契約を受け取るはずもない。金が今すぐにほしいからだ。


「黒貨十枚であってもそう言われるから、聞くはずもないよ。さらに、家がほしいから、ちょうどいい」


あたしだけの家じゃないんだけどね。


とにかく、こいつらはあたしの黒貨を手にしたくて、後にあたしに渡してもその前に他の事に投入したいだろ。あたしの金を投入するのはあたしだ。


あたしには金が必要じゃなくても、資本家から金を取るのは階級闘争のある社会の労働者の仕事の真意で、義務だ。だから、あたしもその義務に勤めます。


でもさ、どうかな。地球と違ってここの資本家などの一部は働くから地球と違うんだ。だが地球のように労働者の階級はまだ搾り取られるからもっと公平にしないといけないんだよ。


そう一瞬で考える間に商人が諦めたのようにこちらへ向いた。


「わしは利益の二割を取る。契約だな」


手をこちらに伸ばして、あたしを待っている。


そんな簡単に条件を受け入れるかと思えば、握手だけで契約を結びたがるな。でも、ここで終わらなくてもかまわん。もっとの材料が手に入れられそうんだからね。


「うん。賛成だ」


こちらに伸びた手を握る。契約だ。


「では、白い砂に加えて、人形の目と肌を塗るには小さな石も必要ね、砂利の塊からとっていい?」


砂は白いだが、粒はいずれも一色でできてる。自然ではどんな大きさでもそうだ。だから、石も一色でできてる。


魔法は色を区別できないから、砂からのほしい色をとることは魔術だけで無理だが、知った色の石から少しを取るのは可能だ。


幸いにねぇ。


「私はいくつかの石を取るよ。他に何かあるか」


「髪と服もついてるかな?皮革の値段からして人形の値段が半分くらい上がるけど……」


「もっと可愛くなるからいいでしょ。イアラの人形にはよく出来たから」


大賛成だ。


「値段とともに利益も上がるから良い」


損の可能性をもう忘れたか。


「じゃあ、ヤグアラウナに全部任せてもいいかな。教会でそんなこともしたんだろう」


「うん、するよ。どのくらい作るのか?やっぱり、飛行船の行き来を考えたことで、五百個も作るのかな?」


乗客用飛行船に加えて砲弾の輸送の飛行船も前線から戻る途中でこちらに止まるはずだ。


あたしがまだ赤ちゃんで、地球のあたしがまだ全部目覚めなかった間に前線に近い町に住んでいた。この幹の先の球体の最も近い町だったから飛行船輸送に大事な町だった。


でも、その町が壊された以来、ここが前線にもっとも近い飛行船が長く泊められる町になった。


まあ、次にこの町に来る飛行船がいろんな所へ行くから、最初の飛行船に売られた人形が遠く広がる前に次の飛行船に売られた人形がまだ人形のない町に売れるんだろ。大利益になりそうだ。


「良く分かるんだな」


「教会に住むだけだ」


行き来する飛行船などの情報が教会へ伝えられるから是非とも分かるようにするね。


地下だからあたしに毎日飛行船が見えないのは残念だけどね。


「でも、二千個にしてもいい。白の国の飛行船局と話したらそんな人形の大半を受けてもらえる」


白の国の飛行船局に任せたら彼らが全部の人形を同じ日に売り出せる。そうならば競争が減って、国際市場を独占ができる。


「いつ黒貨を取りにこれる」


「明後日まで契約し終えたら、人形を渡してからまた一、二週がかかると思われる。全部を作るにはどのくらいかかるか」


百キロくらいの砂が必要だね。部屋にある分で一瞬で終われるんだけど……


「材料が血の槽に載せられて、できた人形が血の槽から取れる次第に。だから、砂を血に落として、血から人形を取るために労働者も必要だ。それでは今日でも終わる」


「髪と目も?」


驚いたイラセマがそう尋ねてきた。


普通ならば、そんな難しい仕事を他人に任せたほうがいいが、得られる金が多すぎだ。


「うん、構わんが、全部をちゃんとするから、利益として数えられない二百黒貨が欲しい」


そんな大仕事を普通にするにはたくさんの人と時間が必要だからね。


目を塗ると髪を付くための代金はあたしが全部を受け取るつもりだ。五、十年の給料の値段ならばまだしも。


あきらめた顔で商人がため息をついた。


「どうしてそんなに高すぎるか」


もうあたしの言うことに理由があると分かったのか、商人がどうしてあたしが二十、五十倍の思った値段をぼるのか尋ねてきた。


「今日の内に目と髪、服も人のようなものに出来る。こんな高質な人形が出来たら市場を十数日占めるのも楽になる」


髪と目を簡単に作れるにはそれが出来る魔術から重要な書いた部分を女子の授業で利用した。最初にその魔術を書くには時間が大分かかったんだけど、今はその魔術をこんな使い方に利用できるから早打ちだ。


「確かに。でも投入が上がるから、ば利益を三割に変えよう」


考え深そうな商人がそう返事してくれた。


「そうだね。あたしが他の店に売らないから六割に賛成できるけどね?」


あたしが手を伸ばすと商人が少し考えて、あたしの手を取った。


多分彼が人形を作るための必要な物の値段を利益の計算の時に上げるかもしれないね。でも彼がそうしたらあたしも彼から取り見せるよ。


「良かろう」


これで賛成だから続こうね。


「では、この量でもいいか」


「一応はそれでいい。任せたな。イラセマ、皮革を取ってくれね」


疲れた声でそう言う商人が去って行く。イラセマも元気なく去った。


あたしは誰もいない間に魔術をこの仕事に魔石板で改める。間もなく、もう書いた魔術からよりいい魔術が出来た。




その直後、数人の労働者が間に入って来た。


「ヤグアラウナですか」


強い声で話しかけたのは茜色の肌に灰色の髪の男だ。目は茶色だな。珍しい。


「そうだよ。君は?」


「おりゃカドゥだ。これをどこに置いていいか」


そう言うカドゥが小さな袋をあたしに見せた。魔エネルギーの源である心臓の粉の袋だ。


「心臓の粉はあたしに任せて。それに、石をここに置いて、皮革はこんな風にこっちに敷いてください」


カドゥが持ってる心臓の粉の袋を取って、他人が持ってることの置き場を説明する。


目と肌を塗るための石と髪になる皮革をあたしの向こうに置いてもらうことにした。これで一人に頼んで、必要となった時に血の槽の中に置いてもらう。


「石の一個と皮革の一枚を中に置いてください。消える次第にもっと加えてくださいね」


「はい。あぁ、桶の四本にしか血がないって言われた」


説明する間にあたしは心臓の粉を量りで量って四分に分ける。そして、かく一分を血の槽を囲う桶四本に注ぐ。


教会に使った血の槽のように八本の桶がある。あたしは教会では心臓の粉の魔エネルギーじゃなくて、自分の魔エネルギーで魔術しかしなかった。桶を密かに使った時意外だね。


丁寧に粉を一本目の桶に注いだら二本目に行く。


この心臓の粉が白い。人の心臓が赤いだけだが、怪物の粉が普通は二色から、十数色の色までで出来てるからこの粉はたくさんの怪物の心臓からでできてるだろ。長く消費されて新しい粉と混ざれたあげく白くなった。


「カドゥ達は砂から、この大きさの小石まで中に注いでくださいね。大きすぎる石が溜まったら棒の篩で取り除いてくれる?」


「ヤグアラウナが中身を見えるようにしたら、必要次第に除く。魔法の途中でいいな?」


最初の発言にあたしが頷いた。彼らが経験者ならばいい。それに、二つ目の発言にも頷く。


「えっと、本当にちびっ子が魔法をするのか。それは難しいだろう」


労働者の一人の言葉に皆がぎこちない目で賛成した。


あたしには魔法に基づいた電算機(パソコン)という魔算機を持つから簡単なものだ。魔算機は自動的に計算して魔術も発動できるし、便利なものだ。腕輪とか、魔石板に魔算機と画面を備えたら魔術が簡単になる。


人がもう使うの本の上達だ。


「教会でしたことがあるから大丈夫」


「でも、どうしてお嬢さんが魔法をかけるか」


「誰でもが簡単にできるとは言い切れないが、そんなに難しいでもないよ。勉強次第に」


実は、あたしでなくてもあたしのできた魔石板とあたしの書いた魔術を手に、誰でも魔術を簡単にかけるが、そこまで言わないね。


「おりゃはお嬢さんのように勉強できないよ。石板は高い」


各所に人と命を改良するには独自の計画が必要だ。


簡単に分かられる例は地球に働く改良がこの物理の違い世界に働くわけではない。


知識を広げるために地球ではスマホを皆に配れることが出来るが、それは本気でされなかった。大体は望みがなかったからだけど、望みがあってその金を持つ国はもう皆がスマホを持つ国くらいだ。


その逆に、この世界ではあたしの魔算機を自分の魔エネルギーの一秒だけで他人作れるから簡単に知識を拡張できる。


問題のは有産階級がどう動くかな?


魔石板にある技術がこの世界に見たことを超えるから力のある者に迂闊に広げたくない。


少なくとも労働者達もその知識をよく使えるようになって、もっと結合したほうがいいな。


でも、それでもいいかな。


「知識が安かったら助かるのね?いい提案だ」


魔石板じゃなくて、高質の知識を普通の石板などで広げることにしよう。大体は階級知識を広げようとしたんだけど、知識を広げるのもいいな。


この世界の知識をたくさん書いてもらったことがある。それに地球からのいい知識も密かに追加していい。もう覚える次第に書くから分け合える知識をたくさん持つ。


「でも、黒貨がないって言うのは、子供がいるからか」


「まさかよ。結婚でもしてないよ。って言うか結婚できない」


「カドゥは子供がいるんだね。でも、ぼくは血で払っても借金しかない。おやじめ」


血の値段が高いから借金が溜まると血で払う人が多いね。


地球と違って、数日で血を取れば四分の三を失っても流れは普通とそんなに変らないがちょっと危険になりかける。


血が全色の魔エネルギーの導体で、食事としても使わられるが、後方は禁忌として扱われてそんなに起こらない。


だから、血の一キロが十二黒貨くらいだ。でも、血を満ち直すには食べ物が必要だから、最終的に得られる黒貨が半分くらいになることだ。数年に十黒貨っていう、一年の給料の半分が得られるから血を売る人がよく出る。


「俺の兄は兵士になったから俺は大丈夫だけど、結婚は未来のことだ」


皆の事を聞いて、言わざるをえないことを思い出した。


「いずれも聞くよ。労働者さんがぜええんぶをするのに、数人の働かない者しかほぼ全部の黒貨を得ないね。彼らが平民になったら全部が前よりよくし続けるのにぃ。変わらないといけないことじゃないか」


「いい子だな。でも、仕方ないよ。教会と兵士達がおれ達を守るから……」


「仕方あるよ。それに、兵士が守れてくる理由は労働者達が砲弾を作って、魔エネルギーを満たすためだよ。労働者がなくなったら、兵士達が自分も守れなくなる」


複雑だが、あたしの計画でそれを何とかできそう。


「確かに……でも、命を賭けることも兵士の仕事だよ、俺らはそれをできない」


「泣きながら戦いに行く兵士は特別じゃないよ。普通の人だ。で、仕事を始めようか?早く立方体二個がほしいの」


言葉だけで社会を変えるのが難しいだから、今の仕事に話題を変える。行動がすぐに始まる。


「二百黒貨か?俺が八年働かないと稼げないよ」


資本主義者の視点で数えたら、一人の一年の仕事の代わりに得る金はやく四十黒貨だ。半分くらいしは貨幣として得られて、残りは砲弾の魔エネルギーを満たす仕事で一人分の最低限の食べ物の形で払われる。だから百黒貨を得るには四年未満しかかからなかった。


でも、あたしの視点から見ると彼の発言は


「大違うんだよ。あたしは教会に働くから最小限の必須の食べ物と住宅をその給料で払える。借金もないからその黒貨ををどこでも使えるんだよ。遺産保のものじゃないけどあたしだけのもの。でも、人の普通の二十五でそんな量を貯まるにはまずは生活費を除けないといけないよ。だから普通の二十五で二百黒貨を貯まるには八年が普通じゃなくて、その倍から借金があったら数世代も必要になるよ」


「そんなこともあったか」


「金持ちとの差をちゃんと分からないと現実も分からないからね。あっ。それにあたしは金持ちじゃない。本当の金持ちには百黒貨は労働者の四分の一の黒貨みたいなもんだね」


「そんなことに考えたくないよ」


現実から逃げたいか?


「金持ちがなかったらオレらは一年に三、五倍を稼げたと聞いたことがあるよ」


誰から聞いたか、心当たりがある。


ふふふ。


「よく分かるね。他人を搾り取らずにそんな量が手に入れるんだ。愚か者じゃないときっとそのほうがいいな」


この辺りで雑談を終えて、本題に入る。


手を血に触った時にあたしの体の魔エネルギーだけで新しい魔術を始める。腕輪の行動中の魔術に乗ったから魔術発動ための意志が必要じゃなかったね。


一瞬の内に魔術で中を確認したら、人形を作るように計算が起こった。計算が終わる途端、窪みにある砂と砂利などが動きかけた。


ともに、不透明の血の中だから見えなかった砂などが見えるようにした。見える範囲を数メートルに設定したことで部屋にいる全員に皮革が見えるようになったが、不生物の砂は自分の色で輝かずにあたしの注ぐ魔エネルギーの色で輝くからまだ血の色のようだ。


あたしが瞼を閉じたら砂が赤く見えるようになっても、魔術に接触しない他人にはその術が働かないね。石で目を塞いだら出来るけど、便利なものじゃないね。とにかく、すぐに魔エネルギーの源を白い心臓の粉に換えるから砂が白く血越しに見えるようになる。


その他、見える方向が設定できないからこの上下の部屋に人がいれば、そんな人にも見えるようになる。


まあ、仕方ない。


では、全部が順調に進めるんだけど、あたしの出力だけでは時間がかかりすぎるから桶にある心臓の粉から魔エネルギーを吸い始める。


そう始めたら、桶から音が出る。


血が暴れる音だ。心臓の粉が魔エネルギーと空気になって、血の中の新しい空気が血を暴れる。


桶の出力が低い過ぎると文句を言うのような音が出るから出力をそっと上げる。


全出力まで出力を上げれば上げるほど暴れるの音が低くなる。


最終的にただの低い唸りの音が残ってる。


いいな、この桶。血の回転がなめらかだ。


そう考えるとそれから早くなった。




「1998、1999、二千だ。これで出来たな、旦那」


労働者達が血の窪みの中で形を取った人形を次々と取れて、部屋に載せたんだ。


ついに全部を製造し終えて、商人も見に来た。もう多くの人形も確認ずみだ。


「皮革をそんなに使わなかったのに服がよく出来たね。でも、この人形の腕は少し動きづらいんだけど」


イラセマが一個の人形を連れてきた。


二千個の中にはただその人形が故障した。その理由はあたしがしたかったからだ。


「故障品があれば代金から差し引く必要があるよ」


商人があたしの聞きたかったことを言ってくれた機会はの逃さない。


「大丈夫だよ。疲れたから間違いしただけだ。渡してくれる?すぐに直してみせるよ」


「どうしたら出来るか?魔法防止と写し防止が設定しなかったか」


人形に写し防止などは二つ。一つ目は表面に書いた指示だ。


一つの魔法防止は魔法の規模が前に特定量に定められなかったら、表面の指示に従って魔法を発動させない。


あたしの腕輪通りに魔術に正しい数が入力されたから、普通に魔法が効く。合言葉みたいだね。


それに加えて二つ目の写し防止は単純のここに魔法をしないと書いてる指示だ。魔法が絶対にそれに従うが、表面の少しの中に書いてるから意志がそこまで浸さないと無効化できる。


魔法の回路が便利だね。


回路とは魔法をするには回路として考えれば分かりやすいだから。簡単の回路と言えば、人から意志とその意志に浸した間エネルギーは手から二センチの内に魔法をかけられる。


その二センチの隙が不変だから、二センチこそをその隙の長さとして定義した。隙を二センチにした理由は地球のセンチとそんなに変わらないと思ったからだ。今はこっちの単位に慣れたが、まだそれを知らなかった時では地球からの考え方を保ったほうが便利だった。


とにかく、今の創造魔術は二センチより大きい人形にかけるが、血が魔エネルギーの導体だから、血に浸された人形には魔法をどこでもかけられる。


イラセマが持ってきた人形をあたしが血に浸す。


「写し防止があたしに利かないから大丈夫」


勝負に挑む笑みを見せながら商人達を眺める。


その逆方向では商人に見えない手で魔術をかける。


この人形の中の写し防止を無効化するにはあたしが腕輪の一部を小さな杖として使うことになる。杖の中に二センチの隙が施されて、通した意志が人形に浸さなくなる。表面を浸さずに人形に魔術をかけたら、故障品の人形を直した。


「もう出来あげた。今大丈夫ね?」


「えっ」


「どうしたらそんなことが出来るかよ」


「秘密。黒貨は?」


簡単に写し防止と魔法防止を無効化できるわけではないが、計画のためにそう考えてもらいたい。


「あぁあ。もちろん。でも、自分でこんな多くの黒貨で帰るのは危険だよ。後に拾ったほうが良くない?」


顎を閉じるのを覚えたすぐ後にあたしから黒貨を取ろうとするね。相変わらずの有産する者だな。


その商人に近づいて、あたしが手を掲げた。


「どうぞ」


あたしが手を伸ばしたのを見て、仕方なさそうに商人があたしに黒貨を渡してきた。


「これで良いか」


あたしの手に商人は三つの硬貨を置いた。黒い石の二センチの立方体と半分に切った立方体の二つの方錐体だ。


その黒い石の硬貨の中に何の混ざり物も見えない。あたしの研究によると超小さな他の色の石の混ざり物でも一色の石の中の透明性を明白に落とすのだ。そんな混ざり物が見えないから完璧だね。


残念ながらこの世界の一色の石が透明に見えても向こう側が見えない。それなのにその中に模様が動いて、流れる。あたしが硬貨を揺れても模様が干渉なく流れ続く。


綺麗だな。


人がこんな黒い石を貴重にするのは明白だ。


まあ、他の石も色以外はこのように見えるけどあれの問題はちょっとね。


短パンの隠しからあたしが袋を取って、魔術で硬貨の重量を量る。全部の重量が百六十グラムで、二百ペテインだ。つまり、二百黒貨とあたしの腕輪にあたしだけに見える情報が現れた。


あたしの服の色の皮袋の飛行船の模様の表面がかわいいね。こんなに黒貨が中にあったらなおさらだ。


硬貨全部がいいから皮袋を隠しに戻りながら、商人に頷く。


さあ、金をもらったから仕事が終わった。


「確かに払われた。またね」


そんな言葉だけを残して労働者達に手を振って、あたしの部屋へ帰る。


魔術か技術を売らなくても二百黒貨が手に入れるなんて良かった〜。




部屋に着いたら、思った以上に疲れたことですぐに寝付いた。


起きた時には戸の外から何かを聞いてた。


耳を澄ませ、向かう側にやつが何かを呟いた。寝た時に停止した魔算機をまた発動すると隣りにある時計に触る。


もうこの時間だな。やつがここにいい理由で来たはずがない。


まあ、いい機会だ。


魔術を準備しながらふわふわの寝台から上げて、戸へ向かう。早く終えよう。


魔エネルギーと意志を魔算機へ導きながら、戸に着く。まずは取っ手に縦に設置された(かんぬき)をそっと抜く。あたしの高さでちょうどよく出来た。


戸の横に閂を壁に立てから戸を逆側へ滑る。この戸は数キロだけど、横へ静かに滑べた。


「何か用が?」


あたしが見上げて尋ねると怒りに満ちた顔であたしに早口と早足でやつが向いてくる。


「お前がわしから盗んだ物を今すぐ払え」


と言いながらあたしを目掛けて、身体強化を使いながら蹴る。


やつが無茶苦茶に身体強化を使うなんて。


本当に子供であれば無傷で済まなかった。だけど、ただの子供じゃないよ。


あたしに足が届く直前に防御の魔術が自動的に発動する。一瞬視野が赤になる。


手に液体が肌に触ってることを感じる。


そして、風の音を少しだけ耳で拾えることで視野が元通りになった。


確かにあいつがいなくなったんだけど、それが目的だったから言うに及ばない。


戸から離さなかった手で部屋をまた閉じて、閂を元に返す。


そして、あいつが数秒前に立った所にある赤い皮袋を寝台の隣の鞄に置きなおす。白い箱とやつの服の色のもふもふのぬいぐるみはあたしの寝台からもっとも遠い寝台に置いたけどね。


きもいぃ。


仕事の時に出来た人形より心地いいだけど、優れた技術を持つから敵に見せるのはだめ。


では、赤い液体に満ちた皮袋の一つを取って寝台に座る。


最初は袋が完全に閉じてるかと確認する。自分で初めて使った魔術だから結果をちゃんと見ないといけないね。


回って揺っても皮袋から何も出てこない。


大丈夫そうだな。


ならば、皮袋の上に指を走って皮袋を切り開ける。


皮袋の中に見える血に粉々があるはずだから手を血に潜んで、魔術で血全部を自分の手に付ける。手とその手に付いた血を皮袋から上げたら赤粉々が皮袋に残っている。一スっていう一キロにも満たない量だ。


あたしが手首に融合された血を丁寧に一リットルの筒二本に何も零さずに分け合う。


まだ少しの血が手に結合した間に血を革袋に戻してて、血に触ると中にある赤粉という心臓の粉から魔エネルギーを吸って返す。


教会の魔エネルギーの創庫を弄った時に経験した通りに起こったから何の問題もない。


その心臓の粉を少しあたしの腕輪に魔術で入れると、血の三本目の筒にも注ぐ。皮袋に心臓の粉が残しなかったから血の筒を自分の物事と一緒に置く。前と同じ四本の筒があるが、今は満たされたものもある。皮袋と隣に落ちていた皮革の巻きと肉の皮袋も、確認をせずに同じところに仕舞う。


やつの心臓があれば勝負になりそうだな。


いいえ。あたしの杖も必要かもね。


他に骨で作った箱もあるんだけど、部屋の隅へ足で押す。取っ手もあっても、人の骨だから触りたくないよ。明日掃除するので他のごみと一緒に何とかする。


とにかく。まだ眠いだからあたしの大きさのふわふわの飛行船を抱きしめて、ぐっすり眠った。

おやすみ〜、ヤグアラウナさん


皆も読んでくれてありがとうございます。


それにここからは十日に一章を投稿するつもりです。次もお楽しみに。


では、皆の頑張りもよく報われるように。

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