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29話 原因探り

 俺達は今、マリンロードに着いて一息ついていた。スキル「影泳」で移動するのは別途で体力を使うのでかなり疲れるからだ。


 「本当にどうしてしまったんでしょう。他の冒険者の人達は私達ほど襲われてなかったですよね」


 ビルデは疲れた顔で椅子に倒れ込んでいた。魔法の威力を調節できず、魔力を大量に消費してしまったらしい。


 「そうだな。怖いが原因が判明するまでしばらく街で引きこもるしかなさそうだな」


 「とりあえず宿屋で部屋を取って。そこであたしが原因を探るから」


 フェイは先程からずっと何かを考えているような顔をしている。この件はフェイに任せるのが良さそうだ。


 「分かった。それじゃ行くか」


 俺達は無事宿屋の個室に入ると、荷物を置いた。そして俺とビルデはベッドに倒れ込み、フェイはテーブルで何か作業をしていた。


 「フェイさん、一旦休んだらいかがですか?」


 ビルデはフェイのことを心配して声をかける。フェイは個室に入った時の準備もしてくれていた。にも関わらずまだ仕事をしてくれている。


 「気を使ってくれてありがとう。でもこの作業はどのみち時間がかかるから」

 

 フェイはそう言ってモンスターの骨と俺の上着などをテーブルに置く。


 「それ、何やってるんだ? よかったら手伝おうか?」


 「大丈夫。どうせ準備ができれば全自動だから。二人は休んでて」


 フェイは追い払うような手つきをする。俺はそれ以上は追求せずに、ビルデと共にベッドに潜った。


 「最初は私の魔力が漏れ出ちゃってるのが原因かと思ったんですが……違うんですか?」


 「違うね。それも理由としてはあるけど、あれはそういう次元じゃない」


 フェイはビルデの言葉をはっきりと否定する。ビルデはそれを聞いてホッとしたのか顔の緊張がほぐれていた。


 「よかった……私のせいでお二人に迷惑をかけていたのかと思ってました」


 「もしそうでも気にすることはないわ。あたし達は仲間なんだから」


 フェイは表情を一切変えずに答える。ビルデはそれが嬉しかったのか、ニコニコして彼女の肩を揉み始めた。


 「えへへ。フェイさん大好き!」


 ビルデが笑顔でそう言うと、フェイの顔が耳まで赤くなった。やはり彼女はこういうのに弱いらしい。


 「こらマグリス! ニヤニヤしてこっちを見るのやめなさい、引っ叩くわよ!」


 まずい、バレたか。面白かったのに残念だなぁ。


 「あーごめんごめん。俺は夕飯の準備をするから後は頼んだ!」


 「あ、逃げた!」


 俺はそそくさとその場から退散した。後ろからフェイの声が聞こえてくるが知ったことではない。

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