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第四話 「初戦闘」

な、なんとか毎日投稿続けてるぞ...!

「っと、あれがそうか」



 家から出て、田舎都会というべきような道を徒歩3分ほど歩いたら、目の前にそれがいた。

 夜道の真ん中で、月明かりと街灯に照らされた青くてぶにょぶにょの物体。

 しかも、ゴミの様に打ち捨てられ微動だにしないというわけではなく、明確に動いているとわかる生物。



「まんまスライムって感じだな。思ってたよりなんかぶにょぶにょしてて気持ち悪いけど」



 これはさすがにペットにしたり、グッズ化するのは厳しそうだな。いや、一部のファン層には逆に受けるかも。


 などと何の益にもならなそうなことを頭の片隅で考えながら、とりあえず持ってきた金属バットで殴りかかってみることにした。



 ブンッ



 明らかに高校を卒業してから滅多に運動したことがないような人種が出せる音を遥かに超えた風切り音が鳴った後、確かな手ごたえと共に鈍い一撃がスライムと思しき生物に繰り出された。

 スライムと思わしき生物は、攻撃を受けた後べちゃっと当たりに残骸が散らばり光の粒子となって消え去った。



「えっ?」



 余りにも拍子抜けしすぎて思わず口から声が漏れた。


 自分が思っていたスライムって確かに雑魚なのが定番だけど、中には強いのもいるし、何なら弱くても核を潰さなきゃいけなかったりする。てか、自分の身体能力上がりすぎてて軽くびびった。それと、ドロップとかも何もないのか?などの疑問が頭の中を高速でよぎった。



「と、とりあえずこんだけ簡単に倒せるならもう一体くらい倒してみるか。あ、後ステータス確認したいからどっか比較的明るくてスマホの画面が見れる所を探すか」



 予想してない事態と絶えない疑問のせいか、なかば誰かに言い訳するように、ついでに今後の目標を再確認するために独り呟く。



「さて、次に感じる気配はと」



 次はどうせなら華麗に魔法でも使って倒したいな。今のところあんましファンタジー感ないし。それにさっきから存在感なかったけど、この気配をなんとなく感じる能力まじでありがたいな。この能力なかったら深夜に走り回らないといけない間抜けな事態になりそうだったし。


 そんなことを考えながら、気配を伝って目標に歩いて接近していく。



「お、目標発見~」



 早く魔法を使ってみたいからか、いつもなら出さないような声色が出た。



「んんっ、よし。とりあえず魔法と言えば火だろ!」



 自分でも恥ずかしかったのか声色を調整しながら、遂に魔法<火術>を使おうと思った。<火術>を使うのを、<識術>を使った時のことを思い出しながら右手に火が来るのをイメージした。

 すると、明らかに今までの人生で感じたことのないようなエネルギーが体内から沸き起こり、右手に集まるのを感じた。

 集まったエネルギーはどんどん際限をしらないまま右手に集まり続け、やがては薄っすらと手が熱くなるのを感じた。



「これやばいんじゃね!? どうやって撃つんだこれ!」



 右手にエネルギーだけが集まり続け、半ばパニックになる俺。


 スライム相手に自爆とかマジかよ。こんなことになるんだったら自分に影響なさそうな<地導>か<水導>にしときゃよかったと軽く絶望しながら、もう自棄だと思い、昔考えた最強の呪文を叫びながら手のひらをスライムに向けた。



「うおおおおおお!!! 灰燼と帰せ! 浄炎万滅紅! 浄化の炎に焼かれて死ねぇ!」



ボッ!



 小さな爆発音が手の近くで聞こえてから、手のひらの少し先から浄化の炎ではなく、純粋な火の塊が放たれた。


 思ったよりスピード出るんだな。なんて思いながら放った火の塊を見ていると、すぐに火の塊はスライムに命中した。


 命中した瞬間にバンッという破裂音と共に、一瞬ここは昼間か? というような明るさになるほどの閃光が迸った。また、スライムと思わしき残骸はばらばらになった後にジュっという音と共に蒸発し、光になり消え去った。


 先ほどまでは何もなかった道が今では局地的に焼夷弾を投下されたような有様になったが、俺は威力の凄さに感服を覚える前に、「何の騒ぎだ?」と起きてきた近隣住民から、中二病を患っていたことも忘れて、逃げるようにその場を後にした。



「はぁはぁ……あんな威力が出るなんて聞いてないぞ」



 なんとかばれないだろうという所まで全速力で逃げ切った後に先ほどまでの事を思い出す。



「<火術>のレベル1であれ程火力が出るなんて思いもしなかったな。嬉しい誤算だけど今後こんな火力を出してくると想定するとおそろしさもあるな」



 それにしても放った炎って何もしなくてもちゃんと消えるのか?火事になんてなったらごめんだぞと思っていると、


 ひゅぅっと、四月のまだ少し肌寒い風が俺の体を撫でた。



「うっ、さっきから魔法を使った影響なのか風邪の時みたいに体が気怠いし、なんだかいつもより冷える気がするな」



 寒さなのか、もしかしたら怖さなのかに思わず身震いした俺はとりあえず今日は一旦帰ろうと思った。



「今日はとりあえず帰ることにするか。急がば回れって昔のお偉いさんも言ってること出しな。明日から本気出す」



 自分にはめっぽう甘い俺は適当な理由をつけて帰ることにした。



 これは自分が自分に甘すぎるのではない。世間や周りの人間が俺に厳しいから、必然的に自分で自分を甘やかすしかないのだ。むしろ甘やかされて育ってる人間が馬車馬のように働くべきであり悪なのだ。などどいつものクズの(いや、俺がこの思考に至るまでになった環境がクズなんだと)責任転嫁と自分自身への理論的言い訳を考えながら家路についた。



 帰る際に、スライム溜まりのような所を見つけたので、モグラたたきかの様に無造作に金属バットで殴って殺し、家の外にあるロッカーに金属バットを直して、そっと自室まで戻った。

 布団に入った途端に、今日一日というか、ここ数時間ほどで考えられないような非日常的な事が起こりすぎたせいか凄まじい眠気に襲われ、気絶するかのように眠った。






 ステータス(簡易)

 朱雀公平

 Lv 2

 STR 20

 CON 21

 DEX 20

 INT 16

 POW 20


 point:3

 

 <技能>

 範剣術

 教術(槍、気、理、投、拳)

 錬術(銃、弓、双、刀、鎌、棒)


 <術>

 導(地、水)

 術(識、空、火)


 <耐性>

 耐性(物理、毒物)


 <特殊技能>

 神術:1

 極点:8

ちなみになんですが主人公の簡易じゃないステータスの基礎値は

朱雀公平

Lv 2

STR 20.04(+3)

CON 20.235(+1)

DEX 19.975(+4)

INT 19.975

POW 20.235


という風になっていて一応設定できちんと計算しています。(一部簡略化した所はありますが)


面白い、続きが早く見たいと思った方は下の「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にして頂ければ喜びます。


他にも良かったら感想やブックマーク、レビュー等をよろしくお願いします

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