第一話 「プロローグ」
久々に投稿しました。よろしくお願いします。
「クソが！ 死ね！」
とあるソシャゲのガチャを回して大爆死したことから、反射的に出た言葉だった。
今日のメンテナンス終わりに現れた期間限定の高性能、良ビジュアルなキャラが排出されるガチャをメンテナンス終了とともに引いた結果が最高レアリティのキャラが一体も出ないという結果だった。
「今時天井もないとかどうなってんだよ」
運営が公式生放送や、SNSであれだけ煽っていた結果がこれかと思うと無性に虚しさと怒りがこみ上げてくる。
気を落ち着かせようと思って深呼吸や、別のことをしても全く落ち着かない。かといって、今ソシャゲを起動すると更なる怒りが溢れてくる。
そこで、半ば作業の様にSNSを起動し自分のタイムラインを見ていると、自分が回したガチャシミュレーターのサイトの写真とURLが回ってきた。
いつもなら運が吸い取られそうだからといって忌避していたが、今回ばかりはシミュレーターでもなんでもいい。とにかく何か当てなければ気が済まないし、気分転換にでもなるかと、半ば冷静に考えつつも怒りでいつもより力強く画面をタッチした。
「これでシミュレーターでも当たらなかったら今日は厄日だな」
と軽く自嘲しつつ、サイトの表示を待っていると予期していたものとは全く違うものがそこには映っていた。
「あれ？もしかして力強く押しすぎてなんか変なものでも押しちまったか？」
そこには背景が真っ黒の画面で、中央に100面体のサイコロが鎮座していた。
「なんだこれ。無料のTRPG用サイコロサイトか？」
なんか怪しいな。
俺自身は普段はこんなサイトが開いていたとしても、即刻ブラウザバックもしくはタスクキルするような人間だ。しかし、この時は頭に血が上っていてあまり冷静ではなかったのか
怪しいが、戻るボタンもなんか出てこないしやってみるか……
そう思い、取り合えずサイコロを回してみると見事に100が出た。
「ふざけんな！！！」
いや、100が出たことはなんとなく嬉しさを感じるものだが、こんな時に出るならさっきのガチャで出してくれとよ。
他にも自分の運の悪さを呪っているうちに、サイト上では次のページに移行していた。
「あ？」
不機嫌な声が口から漏れるも、その疑問は半ば当たり前のものであった。
そこにはいわゆるガチャ。それもどこにでも置いてあるようなコインで回すタイプのものが置かれていた。回数制限があるのか、サイトの右上には100と書かれた数字が存在していた。
ただ、普通のガチャと違って投入口に当たるものも、中の景品を取り出すための取り出し口もなく、回すだけのレバーがついているのみだった。
「なんか気持ち悪いな」
背景が真っ暗で、投入口も取り出し口もないガチャ。
まあ、ここまで来たんだ一回くらい回してみるか……
そして、レバーの所を押すと、何のアクションもなくただ右上の数字が1減り、画面いっぱいに
＜火術＞
と、だけ出た。
「は？」
呆然としながらも手だけは画面を連打しており、その次に
＜5pt＞
＜毒物耐性＞
＜識術＞
と表示された。
「え？」
なんだこのサイトはと思っていたのもつかの間、サイト上に識術と出てすぐに自分の目の前がいきなりおかしくなったことに呆然とした。
目の前はサイトの背景が殆ど黒のせいで自分の顔がよく見えるように写っており、そして、自分の目には自分の顔と共に、こう映っていた。
朱雀公平
Lv 1
STR 12
CON 15
DEX 11
INT 11
POW 15
point:5
＜技能＞
＜術＞
識術：1
火術：1
＜耐性＞
毒物耐性：1
PCで書いたのは初めてだったので意外と疲れました。
ちなみにステータスの表記は大まかに
STRは筋力
CONは体力
DEXは俊敏
INTは知性
POEは精神
と、思ってください。
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