軽快に響く
朝、サクレアが学校に来ると、階段にとあるものがあったと。
それをつついたりして遊んでいると、ビアが後から来た。
そして2人で散々それで遊んだ挙句放置して教室に向かった…
「_めんどくせぇ」
そのものの前に立って、ため息とともにその言葉を吐き出す。
階段にあったのは、私達のクラスメイト…
隠密睡眠神もといチェイスだった。
いや階段の途中で寝るってなんなの。
漫画かアニメでもそんなの見たことないわ。
というか他人の邪魔じゃないか。
「…はぁ…めんどくせぇ」
もう一度その言葉を吐き出し、チェイスの脇腹を蹴り飛ばす。
「おい起きろ睡眠野郎」
「…あぇ…?」
その様子を見に来たリコードやコノメ、あっくんが爆笑する。
きっくんに至っては頭を抱えている。
そして、そいつらを気にも止めずチェイスは体を起こし、伸びをしながらあくびをかました。
「っあー…よく寝たぁ…ってサキアちゃんいつまで蹴ってんの!?」
「え?あぁごめんごめん、足が滑って」
「足が滑ったのレベルじゃないよね!?」
そんな抗議にも耳を貸さず、私は教室へと向かう。
「待って無視!?サキアちゃんー、待ってぇー」
ガっ、と後ろから両肩を掴まれた。
絶対に流れ的にチェイスだ。
「あーもー彼氏のきっくんどうにかして!」
今思い出したけどきっくんと此奴付き合ってたわ。
それを頼みの綱にする。
「サキアちゃん、頑張ってw」
「嫌だぁぁ!」
「サキアちゃんひーどーいー」
後ろからの笑い声全てに殺意が湧いた瞬間。
_キーンコーンカーンコーン
後ろからの笑い声に加担するかのように軽快にチャイムが鳴ったのであった。




