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オリジナル童話

くじらのねがい

作者: あきら
掲載日:2012/02/08

くじらの泳ぐ海には不思議な泡が浮かんでいます。


くじらは、その泡を食べて生きていました。



その日たくさんの泡が、いっぺんに浮かんできました


その泡はとても深い青色をしています。


くじらは、その青い泡を食べました。


すると、からだは冷えてしまいました。



次の日、青い泡に輝くだいだい色の泡が混ざっていました。


だいだい色の泡を食べると、くじらは心まで温まりました。


そのだいだい色の泡は、しばらくのあいだ増えていきました。


くじらは、そのごちそうに、とても喜びました。



ところが、ある日を境にだいだい色の泡は消え、燃えるような赤い泡が増えてきました。


その泡は、食べようとしても、熱くて食べることができませんでした。


お腹がへったくじらは、青い泡を食べるしかありませんでした。



それでも、青い泡があるうちは幸せでした。


たくさんの泡が出てきた日から6カ月たったころでした。


透明な泡が浮かんでいました。


食べても、何もありません。


くじらは、さみしくなりました。


しかも、その泡は日に日に増えていきます。



くじらは、わずかに浮かんでいる青い泡を食べて、なんとか生きていました。


くじらは、だんだんと弱っていきました。


透明な泡も、青い泡も食べる気がしないほどです。





それは、太陽のような明るさでした。


あたり一面にだいだい色に輝く泡が浮かんでしました。


その日は、たくさんの泡が出てきた日から、ちょうど1年がたっていました。


くじらは、久しぶりにお腹いっぱい食べました。


お腹も心も満たされた、くじらは夢の中で願いました。


このだいだい色の泡がいつまでも消えませんように。


いつまでも世界が輝いていますようにと。

大きな不幸があると、平和を望むのに、その気持ちはだんだんと薄れていく。そんな人の心を泡で表現してみました。わかりにくかったですかね?あくまで童話ですので、ご留意ください。

くじらがどんな光景を見たのか想像していただければと思います。

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― 新着の感想 ―
[一言] 淡い感じが童話って感じでいいと思います。 水彩画で優しい感じのイラストが目に浮かびました。 簡潔で分かりやすくていいと思います。
2013/01/03 11:03 退会済み
管理
[一言] 拝読させていただきました。 この「小説家になろう」に登録して初めて童話を読みました。なんだか色々と考えさせられるお話でしたね。表現もわかりやすく簡潔で良かったと思います。目立った欠点は見られ…
[良い点] 「泡をたべるくじら」って素敵な発想ですね。色鉛筆で描かれたやさしい絵本を思い浮かべました。 [一言]  こちらでは初めまして、掲示板から参りましたアルタと申します。  とても優しいタッチで…
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