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新たな出会い

 疲れた。

 ベットに飛び込む。最近買ったばかりのふかふかのベットに、けど、ふかふかさは感じなかった。

 多分疲れているからだよな。

 今日の出来事を思い出す。

 俺のことを助けてみたいと言ってきたのは確か、神崎有紗だったよな。

 助けてみたいか、俺は相当困っている顔をしていたんだろうな。

 そうじゃないと、俺が悩んでいると分からないだろう。

 今のところどうやって生徒会長になるかはまだ考えが浮かんでいない。

 明日の俺に任せよう。

 そして、事件は起きる。




「だから、私が悪いんです」

 俺は今校長室に呼び出されていた。そして、校長室は先客が居た。

 「だから、どうかお願いします。拓哉の退学を取り消してください」

 深くお辞儀をする。凜先輩。

「もう、無理だ。生徒会長にならなければ退学と約束したんだ、だから今更何を言っても遅い」

「そんな」

 凜先輩はゆっくり俺の方に歩いて来る。

 俺だけが聞こえる声で言う。

「私はどうすればいい」

 今にも泣きそう顔で言う。

 なんて言ったらいいんだ。こういうのは答えがないよ。

 正直頼りたい、けど、俺が凜先輩を頼ってしまったら、変な噂が流れるリスクがある。

 それに、こんなに弱っている状態で変な噂が流れたら、完全に壊れてしまう。

 だから頼れない。

「俺は.....」

「私は、無能だ」

 そう言い、校長室を出る。

 凜先輩の背中はどこか老いを感じた。悲しくて、いろんな気持ちを背負っているように感じる。

 ごめん本当に。自分を憎む。俺は今彼女たちを不幸にしている。

 そして、どうでもいい話を聞き俺も校長室を出る。

 校長室を出てすぐ横に、早百合が待っていた。

「どんな感じ?」

「結構ピンチ」

 俺たちが親友だとバレないように、早百合は俺の前を歩き。俺はゆっくとついて行く。

「私今日時間空いてるから」

「ありがとな本当に」

「いつも助けてもらったから、それの恩返し」

「過去の俺優秀だな」

「優秀で格好良かったよ」

 なんでそんなことがさっと言えるんだよ。

「俺生徒会長になれるかな」

「なれるよ、だって、生徒会長になって、また全員救うでしょ?」

「うん」

「私は、私だけを見て欲しいけどな」

 小悪魔的なこと言う早百合。

 可愛いこと言うなよ。逆に俺が照れてしまう。

 ふと、窓から見える景色を眺める。

 心臓が跳ねる。

 屋上に人が立っていた。志保が屋上に。屋上って施錠されいるんじゃないのかよ。

「拓哉私ね...」

「行かなきゃ」

 俺は急いで走る。

「早百合ごめん、俺行かなきゃ」

 一瞬後ろを見て俺は言う。

 そして、早百合は意外なこと言う。今まで抱え込んでいた悩みをぶちまけるように。

「行かないで」

 

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