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番外編 琴音の夏休みの過ごし方

 私は今ピアノを練習している、あの日から拓哉のためにピアノを弾いている。誰かのために弾くピアノは楽しくて、前より練習時間が長くなっていた。

 一曲弾き終わり、少し休憩をする。

 私は立ち上がり、腕を伸ばす。力と疲れが両方抜けていく。

 はあー疲れたな。

 前までの私では考えられないほどピアノが楽しくなっている。やっぱり拓哉のおかげかな。そう思いながらスマホを取る。

 拓哉と遊ぶ約束をしているが、その日が待ち遠しい。早く、遊びたいな。

 窓の近くの椅子に座り、ふと考える。

 この関係っていつまで続くのかな。必ず終わりがあるのはわかっている。その終わりがいつ来るのかはわからない、怖いな。

 恐怖を振り払うように首を横に振る。

 手で顔を叩く。よし、頑張るぞ!

 私はまた、ピアノ前に行き座る。

 今日は、恋の気分だったので。

 花を弾く。

 私の想いがピアノの音と重なる。

 最初は小さい音なのに、何かに気付くと、音はでかくなる。

 まるで、恋の気持ちを表しているように。

 そして音は最高潮に鳴る。

 ふぁー疲れた。背もたれにもたれる。ずっと同じ姿勢で弾ているからか、肩が痛くなる。

 少し休憩するため、またスマホを取り、拓哉が体育館でピアノを弾いている動画を再生する。

 私の弾く花とは全く違う。本当に何もかもが違くて、今でも聞くて泣きそうになってしまうほど素晴らしい。

 なんでこんなに違うんだろう。本当にピアノ上手いな拓哉って。

 私がピアノをやっていなかったら拓哉とは出会えていなかった。そう考えると、ピアノやっててよかったかな。

 ずっと、拓哉のためにピアノを弾きたいな。

 でも、ずっとはないんだよな。

 もし、拓哉が好きな人とかできたら、今の関係は終わってしまう。拓哉にピアノを贈ることもできなくなってしまう。

 そんなの嫌だよ。

 大丈夫、高校生活はまだ始まったばかりだよね。

 そう自分に言い聞かせる。

 私はスマホを置き。ピアノを弾き始める。

 とっても熱い音と、少しだけ寒い音が、交差する。

 まるで、それは私の気持ちを表せてるかのように。

 大丈夫、私のピアノは世界で一番美しいから。きっと拓哉にも届くはずこの微かに震えている音で好きと思う気持ちが。きっと届くはず。

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