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1話 パフェは世界を救う

この世界に平等は無いと思う。なぜかって?それは、スクールカーストがあるからだ。


 スクールカーストは平等とは程遠い。

 例えば、勉強ができてもイケメンじゃなかったらスクールカーストは最底辺に位置する。それでだ、勉強ができなくても容姿端麗だと、スクールカーストは上位に位置する。果たして、これは平等と言えるか?

結論平等なんてない。


 そんなことを考えている俺は、真治拓哉しんじたくや。勉強は素晴らしいほどにできるが、容姿は中の中だ。


 今年の春から、由比ヶ浜学園高等高校に入学した。それからだ、1週間待たずしてスクールカーストの底辺になってしまった。


 俺は一人でも生きていける。悲しい声で心に問いかける。


 もちろん最底辺がいれば、最上位もいる。それが俺の目の前に座る、斎藤早百合

(さいとうさゆり)がいる。早百合の前にはたくさんの人がいた。


 見た目は、天使に近い。物を落とした時出てくる神様に近かった。多分。


 俺とは縁もない人だ。


「やっぱ美人だよな早百合って人」


 突然声を掛けてきたのは、早川成瀬はやかわなるせ。イケメンすぎて顔が見えないレベルだ。


「お前もイケメンだろ」


「えー、もしかして狙ってる?」


「は?」


「ごめん、冗談だよ」


 中学生からの仲で親友だ。こいつに彼女ができないのは性格に難があるからだろう。


それに比べると早百合は性格もよく天使だと噂を聞く。こりゃ、住む世界が違うな。


 4時間目も終わり、購買に向かった。購買はとても人気だった。パンに弁当、スイーツなどの幅広い食品が売ってある。


 パンを二個買い教室に向かった。教室は早百合、目当てに集まっていた。

クラスじゃないやつがたくさんいた。どんだけ人気やねんと思いながらパンを食う。


 うっま、このパン、口の中で溶ける。よかったー同じの二個買っていて。マジでうまいぞこのパン。


 ザアーと椅子を引きずる音が響く。おいしいパンで夢中になっていてわからなかったが、いつの間にか俺の目の前に早百合が立っていた。


「パン。ありがと」


 それだけ言い、俺の命の次に大切なパンが盗まれた。え、これって窃盗だよね。


「へ?」


 おかしな声が出た。いや、出るだろ普通に考えて。


「あの、俺のパンなんですけど」


 俺の声は聞こえているはずなのに無視して自分の席に帰って行った。俺のお昼ご飯が。お腹がグーグーと悲鳴を上げながら午後を過ごした。


「明日は、体育があるので忘れないように。わかってると思うけどうちの学校は厳しいぞ」


 脅しですかそれは、と思いながら帰ることにした。


 学校の近くには商店街が多くあったり、ショッピングモールなどがある、立地は神だ。今日はお腹が空いていたので近くのカフェによることにした。


 初めて入った店で緊張をしたけど、雰囲気が良く気に入った。近くの席に座り、イチゴパフェを頼んだ、五分後パフェが来た。これが、あの噂のデカ盛りパフェ。息を呑んだ、絶対にうまいぞこれ。


「私にも頂戴」


「いや、むり。絶対に無理。」


「へー逆らうんだ。最底辺なのに」


んーと、なんで早百合がいるんだよ。偶然すぎるでしょ。てか、いま最底辺って言った?


「すみません。これは俺がお昼食べれなかった。俺のご褒美なんです」


「そう」


 ならよかった、じゃ頂くとしよう。目線をパフェに向けると俺のところにはなかった。


 もう、食われていた。


「あのー本当に同じクラスの早百合さんですか?」


「ええ、そうよ」


「天使って聞いていたんですが」


「あら、勝手にイメージしてるのきも」


「えーえーえー」


 これが本当の顔ってことなのか。


「美味しかった。また、奢ってね、拓哉君」


 なんで俺の名前知ってるんだ。てか、奢り?ええええええええええ。


「じゃ、明日ね」


 無言のままパフェを見つめていた。俺のパフェが、泣きそう。仕方ないなと聞こえてきた。


「これあげるよ」


 受取ると、おいしそうな飴玉だった。いやこれ10円の飴玉やん。飴玉を返そうと思った時には居なかった。これって食い逃げだよね。警察さん食い逃げされました。


 容姿端麗な美少女、斎藤早百合との出会いだった。

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