保育園に娘のお迎えに行くと教え子がベンチに座って泣いていた。 母親が出ていき、弟の世話が大変な彼女をデートに行かせるため、 弟くんを預かって遊びに連れて行こうとしたら彼女が一緒に来た件。
よろしくお願いします。
たくさんの高評価ありがとうございます。
今日は娘の七海とそのお友達ふうちゃんを海浜公園まで連れて行く日だ。
待ち合わせ場所のコンビニに入ると、
ふうちゃんとその姉の穂高晶がお弁当とお菓子を選んでいた。
「おはよう!」
「あ、先生、おはようございますっ!今日はよろしくお願いしますっ!」
晶が元気いっぱいに挨拶してきた。
俺の名は水口拓海、県立鷹取高校の数学教師で、2年2組の担任であり、
穂高晶は2年2組の生徒である。
晶は栗色の短い髪がよく似合っていて、大きな目が表情豊かで愛らしく、
いつも友達に囲まれよく笑っている。
今日の晶の服装は、薄いピンクのパーカーと紺のジーンズで、
活発な彼女に良く似合っているけれど、デートの恰好ではないよな。
まあ、関係ないけど・・・
俺の軽自動車の後部座席のチャイルドシートに、
晶はふうちゃんを座らせ、ベルトを丁寧に着けた。
やっぱり面倒見がいいよねって思いながら、後部座席の窓を全開にした。
「ふうちゃん、お姉ちゃんに行ってきますを言おうか?」
晶がドアを開けて助手席に座り、シートベルトを締めていた。
「えっ?」
「えっ?」
俺と晶は互いを不審な目で見た。
ああ、晶をデートの待ち合わせ場所まで乗せて行くってことか!
「えっと、どこまで乗せて行けばいいのかな?」
「えっと、海浜公園に連れて行ってくれるんですよねっ?」
晶がニッコリと笑った。
「えっ?・・・穂高さんも行くの?」
「えっ?何言ってんですかっ?そういう話だったでしょ!」
俺の疑問の言葉に、晶はあきれたような表情となった。
・・・
確か2週間前の水曜日だったな。
わが鷹取高校では、水曜日はクラブ活動禁止であり、教師も速やかに帰らなければならない。
お陰で水曜だけは、18時にレンゲ保育園へ俺の可愛い七海を迎えに行くことが出来るのだ。
で、迎えに行ったら、ふうちゃんを遊具で遊ばせながら、
園庭のベンチに座っている晶がうつらうつらしていたんだ。
「今日の授業中、あくびばかりしていたね。」って遅ればせながら注意すると、
10日ほど前に離婚して母親が出て行ってしまうと、
ふうちゃんが夜泣きするようになって、一緒に寝ている晶まで寝不足になったんだって教えられた。
妻が亡くなってしばらくの間、七海は赤ちゃん返りをしたし、
久しくなかった夜泣きも酷くて大変だったよな・・・
学校での晶はいつも友達に囲まれて、楽しそうにコロコロと笑っていたと思うが、
その時は先が見えないこともあり、疲れ切っていて、ひどく沈んでいた。
添い寝を途中から父親に代わってもらったらどうよ?って提案してみたら、
自分の布団にお父さんが寝るなんて、絶対にイヤっ!って怒られてしまった。
年頃の娘を持つ父親の悲哀を感じて涙がこぼれたよ・・・
七海、俺は大丈夫だよね?
晶の父親は、出勤日は12時間以上働かないといけないブラック企業に勤めているが、
月曜と木曜はきっちり休んで、ヘタしたら半日くらい寝ているらしい。
だから日曜と水曜の夜は、ふうちゃんが眠りにつくと父親の部屋にそーっと運び込むようになって、
ようやく晶の寝不足は解消されつつある。
提案してみてよかったよ。
父親も晶のことを心配していたからウィンウィンだって喜んでいたそうだ。
・・・
先週の水曜日にもまた園庭のベンチに晶が座っていた。今度は憂鬱そうに。
ふうちゃんのお世話と家事が大変なので、卓球部を辞めたと寂しそうにしていた。
そのうえ料理が苦手だと弱音を吐いたので、家庭科部を紹介してみた。
家庭科部は料理をメインに、木曜日だけ活動しているよと伝えると、
次の日、早速クラブ見学に赴き、大歓迎されて気分がよくなり、
その日のうちに入部しちゃったと廊下でこっそりと教えてくれた。
その時に、小さなメモを渡されてしまった!
「園児の保護者として相談したいことがあるかもなんで、ラインで繋がってください。」
って可愛らしい文字で書いてあった。
悩んだものの、保育園のローカルルールも知らないだろうから、こちらから送ってみたら、
すぐに「ありがとう!」「よろしくね!」「嬉しい!」のスタンプが送られてきた。
「家庭科部は先輩、後輩の関係がゆるいので、みんな友達になってくれた!」
「よかったね。」
「ぞうきんとかの裁縫は任せてねって先輩に言われた!」
「ラッキーだったね。」
「しばらくは私の作りたい料理を実習しくれることになった!」
「よく考えて頼むんだよ。」
「家庭科部を紹介してくれてありがとう!」
「どういたしまして。」
・・・晶のには顔文字やスタンプがふんだんに使われていたが、俺は愛想なしの文字だけ。
だって、初めてだから生徒との正しい距離感がわからないんだもの!
でも、晶は気にしていないのか、毎日、とりとめのないことを伝えてきている。
・・・
4日前の水曜、保育園の園庭のベンチに座っていた晶はスマホを握りしめ泣いていた!
この4月から同じクラスの男子と付き合い始めたが、
ふうちゃんのお世話でデートが出来ないなら別れようと言われたそうだ。
酷く同情した俺は、彼氏とデートが出来るようにしてあげたくなったからこう言ったハズ。
「次の日曜日、もしよかったら俺がふうちゃんを預かろうか?
君はデートしてくればいいよ。」
「えっ、でも・・・」
俺の提案が意外だったらしく、晶は戸惑っていた。
「七海はふうちゃんが大好きだし。
日曜に行く海浜公園は七海お気に入りのふれあい動物園があって、
俺お気に入りの子ども向けのアスレチックがたくさんあるから、ふうちゃんも楽しいと思うよ。」
「ふれあい動物園って?」
おっと、かなり興味を引いたぞ。ふうちゃんじゃなくって、晶だけどな。
「え~っと、ミニカンガルーだろ、羊にポニー、ウサギに、カピバラに、マーラ、
あとは犬に触れたり、餌をあげることもできるんだ。」
「カンガルーに触れるのっ?すごっ!
ワンちゃん、大型はいるっ?モフモフはっ?」
うん、テンション爆上げで喰いついてきたね!晶が!
「白くて大きいのがモフモフだったような・・・」
「いいですねっ!じゃあ、よろしくお願いしますっ!」
笑顔になった晶がビシッと敬礼してきて、日曜の海浜公園行きが決定した。
・・・
「そもそも「ふうちゃんを預かろうか?君はデートしてくればいいよ。」って言ったよね?」
「そもそもデートは断られたんですっ!だから、ふうちゃんの面倒をみようかなって!」
晶は嬉しそうに答えた。いや、デートを断られてそのテンションはおかしいだろ!
「いや、自分が行きたかっただけだろ!」
「いや、バレましたか、てへっ!」
自分の頭をコツンと叩くと、ウインクしながら可愛らしくペロッと舌を出した。
自分の可愛らしさを把握した計算ずくの仕草だが・・・可愛いじゃね~か!
「でも、穂高さんといる所見られたら、俺、めっちゃ叱られるんだけど。」
「でも、知り合いなんて誰もいないですってっ!
もし見つかっても、保育園の他の親子たちもいるんだよって言えば大丈夫だよっ!」
俺の心配を晶は笑いとばした。
「そんなお気楽な・・・」
車の中では、クラスの人間関係を教えてもらった。
晶の話は表現がおもしろい上に、他人をけなすことはなく、好感度が高かった。
俺が知らない生徒の面白エピソードをたくさん教えてもらった。
「穂高さんは、みんなのことをちゃんと見ているんだね。」
晶がちょっとテレた感じで話し出した。
「穂高さんって呼ばれるとふうちゃんもビクってなってるんだけど・・・
私のことは、あ、晶って呼んで、ね・・・」
「お、おう。」
確かにふうちゃんも反応していたけど・・・
泥沼に真っ直ぐ突っ込んでいるような気が・・・
それよりも俺はなんと呼ばれればいいんだ?
先生は不味い。絶対に不味い!水口さんは・・・何かヤバいような・・・
拓海って名前は問題外だし・・・
・・・
ふれあい動物園に行くと七海より、ふうちゃんより、晶がはしゃいでいた。やっぱりな!
「ねえ、カンガルーって意外とおとなしいんだねっ!」
「カピバラ怖い!ついてこないでっ!」
「ウサギ・・・ふわふわ・・・毛が細くて、柔らか~、可愛い・・・」
「大きすぎっ!何この肉球、すごっ!フワフワのモフモフだ~」
大型犬を両手に抱えながら、晶は蕩けた顔をしていた。
「ななちゃんのパパさん、今日はありがとっ!私、めっちゃ楽しいですっ!」
この華やかな晶の笑顔は、カレシに向けられるハズだったんだけどな・・・
まあ、ふうちゃんも大喜びで七海とさらに仲良くなったみたいだし、大成功だな。
・・・
お昼ご飯は芝生広場で、ヤシの木陰にシートを広げて食べた。
雲一つない青空の下、少しだけ風が吹いて、木陰が心地よかった。
弁当を食べ終わり、お菓子も食べ終わると七海がふうちゃんの手を引いて走り出した。
「ふうちゃん、あの砦っていうヤツに登ろ!」
それはこの公園最大のアスレチックで、大きな大きなネットをらせん状に登って、
高さ5メートルの展望スポットまで歩いて、よじ登って行くヤツだ。
七海とふうちゃんがロープのネットをトランポリンにして遊んでいるのを見ていると、
近くに誰もいないのを確認してから晶が話しかけてきた。
「先生は晩ご飯とかどうしているの?」
いつもと違ってふんわりとした口調だ。
「そうだね、平日は簡単なものばかりだね。冷凍食品とか。」
晶の目が光ったような・・・
「そうなんだ。家庭科部はねっ、私が入部したから同好会からクラブに格上げされるんだってっ。
クラブになったら部費が増額されるから、大歓迎されたんだっ。
しばらく私の希望を優先してくれるってっ。
いやぁ、料理が上手くなっちゃうよっ!先生、ありがとうねっ。」
「料理が楽しくなって、美味しく出来るといいな。」
「うんっ!美味しくできたら先生にもご馳走するねっ!」
「お、おぉ・・・」
これは良いのか?ダメと思うけれど・・・まあ、社交辞令だよな!
「次は弁当を作って来たいなあ~」
微笑みながら晶はシートの上にごろんと寝転んで、雲一つ無い青空を見上げた。
俺も寝転んで、青空を見上げた。
ヤバい、なんか幸せを凄く感じる!
・・・
七海とふうちゃんがてっぺんに向かって登り始めた。
一番の急こう配になると、手をついてよじ登り始めたが、
ふうちゃんは怖くなって途中で動けなくなってしまった。
七海は必死に登っていて、ふうちゃんを助けることが出来ない。
「あきねえ!」
ふうちゃんの悲鳴が聞こえると、晶は立ち上がって笑顔を向けた。
「ねえ、せ、ななちゃんのパパさんも行こうよっ!」
「よし、行くか!」
晶がふうちゃんを助けて、てっぺんの展望スポットに4人ともたどり着いた。
そこにはキラキラ光る青い海が広がっていて、遠くに瀬戸内海の島が見えた。
「バエてるっ!ふうちゃん、ここに立ってっ、こっちを見てっ!ああ、ななちゃんもっ!」
晶は色んな表情の子どもたちを撮り、自分も加わって自撮りを始めた。
「せ、ななちゃんのパパさんも入ってっ、みんなで写真撮ろっ!」
俺と七海、俺と七海とふうちゃん、4人での写真も撮りまくってくれた。
「・・・ねえ、ツーショットもいい?」
テレた晶が可愛いなあ。
撮りだしたら、表情が硬いだの、もっと笑えだの色んな要求をされた。
顔をぐっと近づけられた時は、相手は生徒だというのにドキドキしてしまった。
・・・
その他のアスレチックに七海とふうちゃんが挑戦するのをその傍らで見守っていると、
ふうちゃんがビビっているので、晶が見本を見せ始めた。
中学生くらいの男の子が高さ30センチほどの空中に浮かんでいる、
10メートルほどのベルト状のラインの上を何秒で渡れるか競争していた。
それを見た晶は謎のやる気を見せた。
「ふうちゃん、ななちゃん、晶ねえのカッコいいとこ、見てねっ!」
そしてラインの上を走り始めた!やる!さっきの男の子より速い!
だが、ラインの揺れが大きくなって最後の1歩でバランスを崩し、ゴールの踏み台で足を滑らせた!
危ない!
とっさに俺は両手を広げ、背中から倒れてきた晶を抱きとめた!
つもりが、支えきれず、一緒に倒れてしまった!
「いった~」
背中を打って、余りの痛さに体が硬直した。
晶を後ろからぎゅっと抱きしめていることに気付いた!マズい!
「ああ、ゴメン。大丈夫か?」
両手を放すとすぐに晶はくるりと回転して、俺の体から降りてくれた。
そして寝っ転がっている俺に、頬を染めた顔を近づけてきた。
「・・・胸、さわったでしょっ!えっちっ!」
「ええええ!あぁ、ゴメン。頭打ったらヤバいと思って、必死で!
ああ、パーカーのサラサラの感触しか覚えてないから!」
「覚えてるじゃないっ!えっちっ!」
晶の小さな手のひらが、俺の額をペチペチペチペチと連打した!
「・・・助けてくれて、ありがとぅ。」
俺から目をそらし、小さな声でお礼を言ってくれた。
・・・
2時過ぎに公園を出た。
車が動き出すと七海、ふうちゃんは勿論、晶もすぐに眠ってしまった。
遊び疲れてのお昼寝だし、いい夢見ているといいな・・・
待ち合わせ場所のコンビニが近づいてくると、晶が目を覚ました。
「眠ってゴメンなさい。」
「コンビニで降ろしていいかな?」
「う~ん、すぐ近くなんで、家までいいですかっ?」
道案内をしてもらっていると、七海とふうちゃんも目を覚ました。
「そこ、そこですっ!・・・ねえ先生、良かったら、少し休んでいきませんか?」
モジモジしながら晶が誘ってくれた。
「ありがとう。でも、疲れたからもう帰るよ。」
「ええっ、ふうちゃん特製のホットケーキがあるのにっ!ねえ、ふうちゃんっ!」
晶が後部座席のふうちゃんに声を掛けると、ふうちゃんは笑顔をつくって七海の手を握った。
「うん、七海ちゃんも一緒に作ろうよ。」
「やった~、ホットケーキだ~」
くっ、このスケコマシめ!
・・・
ホットプレートに2枚のホットケーキが並んでいる。
1枚ずつ、ふうちゃんと七海が焼いているのだ。
ふうちゃんと晶に教えられて、七海はホットケーキを初めて焼いた。
ホットケーキをひっくり返すのに少し失敗したのだが、
自分一人で出来たので、鼻をおっぴろげて得意そうだった。
やっぱり七海は最高に可愛い!
俺はそのシーンをちゃんと録画していた。
また永久保存すべきデータが増えてしまったと満足していると
「お・や・ば・か!」
晶にニヤニヤされてしまった。
ホットケーキを4人で分けて美味しく食べ終わると、
ふうちゃんは七海を誘ってテレビゲームを始めた。
晶が紅茶のお代わりを入れてくれた。
ホットケーキは向かいで食べていたのに、何故か隣に座った!
「先生、今日はありがとうございましたっ。とっても楽しかったですっ!」
「うん、ふうちゃんも楽しそうでよかったよ。」
晶が机に肩肘をついて、ニンマリ笑顔でこちらを見た。
「うん、先生って何歳ですかっ?」
「27歳だよ。」
「ちょうど10歳違いだねっ!わかりやすいねっ!」
「お、おう。」
イスを少しこちらに寄せてきた!
「ところで、先生のお家はどこなんですかっ?近いんですよねっ?」
色々話が飛ぶなあ~
「隣の町になるけど、歩いて5分くらいかな。ビックリしたよ。」
「キタコレ!ふうちゃんとななちゃんは、幼なじみのまま、
小学校、中学校、高校と同じところへ通いながら、
お互いに好きなのに告白なんかせず、ジレジレを楽しんでいくのねっ!」
テンション爆上がりだ!
「いや、お話ではよくあるけど・・・」
「じゃあ、せ、先生と私が、け、結婚してっ、叔父と姪っ子にしてあげますかっ!
叔父と姪の恋!キタコレ、斬新っ!」
頬を染めた晶の声は裏返っていた。
「ななな何言ってんの!」
「じょじょじょ冗談ですよっ。そ、それより来週はどこに連れて行ってくれるんですかっ?」
晶の冗談に動揺していたのに、すっとシラフに戻ってしまった。
「へっ、来週もなの?」
「来週も、その次の週も、ですっ!」
晶がなぜか胸を張った。・・・結構、あるんだよな・・・
はっ、ヤバい!
これ以上進むと警察に捕まって、首になるかも・・・
捕まらなくても、モラルに反するって滅茶苦茶責められるかも・・・
「いやいやいやいや、それは彼氏と行けよ。」
「彼女のピンチに助けもせず、遊びに行けないと文句を言うような奴はゴメンです!
次の日になったら恋心なんて溶けて無くなってましたっ!」
一旦、呼吸を整えてから、付け加えた。
「なのに、一昨日、やっぱりもう一度って近寄ってきたから、
きっぱりとフッてやりましたっ!」
「そうなの?」
「そうですっ!」
晶が大きな声を出したから、ふうちゃんと七海がこっちを見た。
晶はまた呼吸を整えた。そして俺の耳元で囁いた!
「誰かさんが、弱っている女の子に何度も優しくするんですっ!
凹んでいる女の子をさりげなくフォローするんですっ!
カレシにフラれた可哀想な女の子を励ましてくれるんですっ!
ケガしそうなったら、助けてくれたんですっ!
ズルいですっ!狙っているとしか思えませんっ!」
晶が俺に向かってジト目をくれている。
「いや、生徒が弱っていたら教師はみんな・・・」
「教師じゃなくって、独身のパパさんですっ!」
「ちょちょちょちょちょ!」
晶は両手を組んで、可愛らしくお願いしてきた。
「ふうちゃんと、そのお世話が大変で、泣きそうなお姉ちゃん、助けてくれますよねっ?」
「ええっと・・・」
晶とふうちゃんと一緒にいるのは楽しいよ、でもな・・・
晶が小首をかしげた。可愛い!
「助けてくれますよねっ!」
「ええっと・・・」
晶といると楽しい、だけど・・・
俺の腕を掴んで、ゆらした。
「ね~」
「お、おう。」
断れない!見つかったらヤバい!だけど楽しみ!ヤバい!楽しみ!
心配と楽しみが交錯している!
「やったっ!」
喜びながら、晶が俺と腕を組んできた!
ご機嫌になった晶を見て、来週が楽しみでしかない俺だった。
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