表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

75/302

ハリーやる リックの物真似 似すぎだぞ

「まずエイジの使うべき大魔法ですが、表現が抽象的でまだ詳しくは分かりません。次にミラについての記述ですが、幾つか似たような話を見付けました。そこで半月から一月程延長させて頂きたいと思います。きっと成果を上げて見せます。

 領主のエリクソン伯爵につきましては、そこのハリーにお尋ね下さい」

 リックの従者のハリーは、声も口調もリックそっくりに真似て、リックの言葉として俺に伝えた。

 声だけでなく、仕草もそっくりだ。ハリーは髪は長くないのに、長髪のリックの髪をいじる仕草をして見せる。空を切る指を見ると笑いそうになる。

 一月の延長か。まあ、その間に出来る事をするか。


 それにミラだ。民話とかになっているかも知れなかったのか!

 もしここが日本で、その民話が昔話としてアニメで紹介された場合、ミラの声はやっぱりあの家政婦の女優なのか?

 

「ハリー、リックは無事なんだな?」

「はい。主に向けられた刺客は全て排除しました」

 つまりは、返り討ちにしたか。

「それでリックは俺に危険を伝えようとして、ハリーを遣わしたのか?」

「はい」

「それでは聞かせてもらおうか。伯爵家の事を」

「畏まりました」

 俺はハリーからリックが調べた伯爵家の情報を聞く事にした。

 

 結論からするとアルフレッドは領民の評判とは裏腹に、ダークな部分も存在する事が分かった。

 更には、現当主であるエリクソン伯爵が1年近く病で床に伏せっている事。

 嫡男である次男は正妻の息子で5歳年下だが伯爵家の中では、次男に何か有った場合は違う妾腹の3男が次男を補佐する事になっている事が判明した。

 つまりは長男のアルフレッドだけが跡継ぎ候補にはならない。


 アルフレッドが次に何を企んでいるのかは、ハリーに首の骨を折られてヒクヒクしているアイツに聞こう!


「ハリー、こっちは心配要らないと王都に戻ってリックに伝えてくれ」

「畏まりました。それでは、失礼します」

 ハリーは最後はフェードアウト気味に挨拶すると、スッと闇に消えた。あまりにも自然な消え方なので、暗殺者というよりも忍者の様だ。

 リックがどの様な経緯でハリーを雇ったのかは、また今度聞く。


「さて、拷問の時間だ!」

 首の骨が折れていては流石に無理だ。

 仕方なく治癒魔法で首を治してやる。

「知っている事を話してもらおう」

「………」

 折角、首を治してやったのに無言で反抗的な目をして俺を睨み付ける。30歳くらいの貧しそうな男で、チンピラって感じだ。こいつに逃げられても厄介だ。

「ぐわあ!」

 魔力を放出して、この同情の余地の無い男の足を折る。それにしても悲鳴が大きい。近所迷惑も甚だしい!

 そこで、陰魔法のマインドコントロールを使う事にした。この3流暗殺者を闇で包み込む。これでこいつは5感を奪われた状態だ。

 こいつは何も感じる事が出来ない孤独の闇の中に身を置かれる。

 闇で包み込む時間が長過ぎると、孤独感で発狂すると魔導書に書いてあったので放置厳禁だな。

 明日の暇な時に様子を見てやれば良いだろう。


 さて、この後は12人の歓迎会だ!

 ナイフで腕を刺されて、傷口は塞がったけど血は大量に出た。治癒魔法で治しきれたのか分からない。

 肉食って血を作る。今日は肉を食うぞ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ