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討伐の 準備整い 夜を待つ

「討伐の許可は出ました!今日は僕たちしか討伐に行きません!」

「本当か?願ったり叶ったりだな!」

満面に笑みを浮かべるリックの言葉に、興奮を隠せない。

「怪我人が多くて冒険者ギルドでも、体勢を立て直すそうです」

「冒険者がよく納得したな」

「怪我人の数の割には成果が上がらなくて、二の足を踏む冒険者が多い様です」

 リックも何だか興奮している様に見える。


「それじゃあ、準備を整えよう!」

「準備ですか?」

「ああ、オウルドラゴンの出るポイントを下見して、今の内にゴーレムを数体作る。このゴーレムは最悪の場合に俺達を守らせる!」

「なるほど、土のゴーレムならばドラゴンの炎にも耐性が有る!」

「そうだ。下見が終わったら仮眠を取ろう。討伐は夜だからな!」

「体調を整える訳ですね」


 俺達は昨夜の討伐が行われた場所を聞き出し、下見をしに行ってみた。

「だだっ広いな。遠慮なく魔法を使えそうだ」

「エイジの魔法には期待しています」

 相手は空を飛ぶ。という事は、風の影響は大きい筈だ。

 とは言え、大空を舞っている訳だから、倉庫の天井をぶち抜く程度の風では届かない。

 ここは竜巻をイメージした風の魔法を使う。

 その前にゴーレムの作成だ。大サイズのゴーレムを3体、中サイズのゴーレムを5体作り出す。もうゴーレム作りなら、お手の物だ!

 今度はニュース映像で見た竜巻をイメージして、竜巻を作り出すが、近くだと危険なので少し距離を置く事にした。

 空を飛ぶオウルドラゴンには効果が有るだろう。

 

 竜巻は強力な物だと自動車さえも巻き上げるそうだが、ゴーレムは上がるのか?

 試しにやってみると、中サイズは難無く上がるが大サイズは難しい事が分かった。

 戦いのイメージは大体掴めた。

 後は夜を待つのみ!


「リック、市長の方で牛とか羊は用意出来るか?」

「牛ですか?」

「オウルドラゴンに現れてもらわないと、討伐のしようが無いから」

「そういう事ですか!」

「釣りにはエサが必要だからね!」

 いくらオウルドラゴンが夜行性とは言え、毎晩こんな所に皆勤賞という訳ではないだろう。

 野生動物はエサを求めて狩りをする。

 ならば出現する確率を少しでも上げたいし、獲物を襲いに下降してもらわなければ手が出せない。

 さっきの竜巻はどうしてもオウルドラゴンが空に居る時の対策法だ。出来れば下で戦いたい!

 それを考えるとエサはどうしても必要となる。


「分かりました。市長に要請してみます。エイジはあの店で仮眠でもして下さい」

「ありがとう!そうさせてもらうよ!」

 この場を離れる前に、念の為にゴーレムをもっと作り出す。今度は特大の5メートルのゴーレムだ!

 5メートルといえば、2階建て住宅くらいの大きさだから、その大きさに圧倒される。

 後は小サイズを8体作り出す。ちょこまか動き回ってオウルドラゴンの気を引けたら上出来だ!


 仮眠を取る前に下準備はしておいた。

 仮眠とは言え、これで久し振りにベッドで寝られる!


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