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兵士達 全員集合 したけれど

 アルフレッドの演説が終了すれば今度は俺の番となる。


「小賢しい!」


 これまた街中に響き渡る様に叫ぶと、アルフレッドを映し出していた水のスクリーンにファイヤーボールを放って消滅させる。

 本来なら水のスクリーンはそんな物じゃ消えないけど、自分で作った物だから消すのは一瞬。

 自作自演だけど演出は大事だからな。


「ハッハッハ、兵士諸君に告ぐ。俺がただ今ご紹介にあずかった魔道士だ!」


 ここで身長5メートルの大サイズのゴーレムを作り出して俺を持ち上げさせた。

 そして自分自身を光魔法でライトアップさせれば目立つ筈だ。ちょっと恥ずかしいけど!


「俺はここだ。逃げも隠れもしない。自分が倒さなくても俺を倒す一団に加わってさえいれば恩賞は思いのままなんだろ?」


 今すぐ略奪行為をしている家から出て来て俺を討伐する集団に居るだけで良いって、恩賞のハードルが思いっ切り下がったな!

 でもこれで兵達はのこのこと出て来る筈だ。

 

「邪悪な魔道士め、覚悟しろ!」


 邪悪ではない。極悪非道だ。


「魔道士が居たぞ!」

「首を取れば領主になれるそうだ」

「ヨシ、皆で領主になるぞ!」

「オウ!」


 連中の間で話が飛躍している様だが、それが信じ込まれている様だ。単純な奴等で良かった!

 後は行為の最中なのか知らないが、まだ来ない兵士が出て来たくなる様にしなければ。


「貴様ら続々と集まったな!たった1人の俺を相手に手柄欲しさに集まりやがって。殆どの奴は立っているだけで領主の座が手に入るそうだな!領主になれば領内の金も女も思いのままだからな!」


 連中が金や女が目的で略奪行為をしているのなら、これで靡くと思うが、ダメ押しだ。


「領主には初夜権が有ってな、領内の娘は結婚する時に夫となる男より前に領主に抱かれなければならないそうだ!」


 中世の領主の権利に有ったらしいが、実際に行使された事は殆ど無いと聞いている。本当の所は判らないけど。

 でもこれを聞いて兵士達の数が増えた!

 よく見ると中には伯爵軍の兵士だけではなくて、王都の一般市民の男まで加わっている気がする!

 お前はまで釣られるなよ!


 だがどうやら全員集合した様だ。今、建物の外に出ている奴が該当する兵士達と見て良いだろう。ざっとだけど数百人と言った所か。千人は居なさそうだ。

 次の問題はコイツらをどう始末するかだ。

 王都の中だから爆破は出来ないし、他の攻撃魔法も使用には躊躇せざるを得ない。

 どうやったって結構な数の民家を巻き込んでしまう。建物だけなら良いが、その中には一般市民が居る筈だし。


 各属性魔法で何が出来るのか考えてみた。

 土属性、ゴーレムで追い詰める?効率悪いし、取りこぼして多くの兵士達に逃げられるな。

 火属性、火の球を降らせるか?人を死に至らしめる火力となると、数も多いし何かに引火すれば王都全焼は間違いなし!

 水属性、水攻めとか氷結とか考えたけど、民家への影響を防ぐ事は不可能だと判断した。

 風属性、これは水属性以上に周囲への影響が有りそうだ。論外。

 光属性、レーザー光線は真っ直ぐにしか進まない。路地裏に隠れられたら対処のしようが無い。

 陰属性、使い様が無い。以上!


 昔の戦隊物みたいに、いつの間にか採石場に場所を移す事が出来たらいいのに!

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