第8話 町内視察(中編?)
考えなしにベタベタな展開にしたのが悪かったかなー _(:3 」∠)ノシ
お待たせしましたー
大男は俺を子供だと思って舐めてる様で、普通に殴りかかってきた。
やばい!と思い、目をつぶってしまう……数秒後、殴られる痛みが無いので、目をそっと開けてみると、シャロミーが男の攻撃をガードしていた。
目の前にはシャロミーのキュッと締まったお尻が……思わずガン見してしまった。
頭の中身は50代のおっさんだ、どうしても目が行ってしまう。
シャロミーはモフモフな尻尾で、俺の頭を撫でた後。
クルッとその場で回転し、大男を尻尾で叩いてから後ろ回し蹴り一閃――。
木箱を積んである場所に吹っ飛び、動かなくなった……気絶したのだろう。
そしてシャロミーは笑顔で、痩せこけた少女に話しかける。
「襲ってきた大男は私がぶっ飛ばしたから、もう大丈夫だ」
と言い、手を差し伸べる。
少女はビクッとするが、恐る恐るシャロミーの手を握り。
「た……助けてくれたの? あ……ありがとう……」
その後、俺はその少女から事の顛末を聞く……。
どうやらこの少女は、没落した貴族の娘だと言う。
そして、家が衰退し、お金も尽きて、お腹が空き過ぎてパンを盗んでしまったのだと……。
「そうだったのか……そういえばキミの名前を聞いてなかったな っとボクの名前はカサード、そしてこちらはボクの配下のシャロミーだ」
自己紹介はこちらから、と言うのはどこの世界でも同じだろう……多分。
「わ……わたしはリリアーナ……スカレッコ家三女のリリアーナです」
うむぅ……スカレッコ家と言われても ティン! と来ないな……。
シャロミーの方をチラッと見ても、思い当たらなかったのだろうか、首を横に振っている。
たちまちリリアーナは、ショボーンと落ち込んでしまった様だ。
何時までも大男が伸びている所で話を聞いてるわけにはいかず、場所を変えることにした。
少女を連れて入ったのは、宿屋に併設されている食堂だ。
[腹が減っては何とやら]という事で、食事をすることにした。
「何でもいい、注文をするといい」
俺がそう言うと、少女は目を輝かせながら次々と注文を出す。
「おいおい……食べられない程の注文はダメだぞー?」
とりあえず忠告しておいたが……。
「僕はここのオススメでいいや」
シャロミーは俺と同じので良いらしい……。
食事が出てきたので、感謝の祈りをする……。
祈りが終わった途端に、少女はがっつくように食べ始めた。
余程飢えていたのだろうか……と思うほどに。
俺もシャロミーも食事に手をつける。
「いただきまーす」
カサードだけが合掌し、食べ始める。
『……パンが固い……顎が痛くなってきた……』
『スープも薄い……平民はこんな食事をしていたのか……』
出てきた料理を食べながら、カサードは王宮の食事が余程贅沢な物だったのだと思い知る。
再び合掌し
「ごちそうさまでした」
と言うと、リリアーナはキョトンとした顔で俺を見ている。
「これは何の儀式ですか?」
リリアーナも俺の真似をして手を合わせている。
「あー……それは後で教えるよ アハハハ……」
とりあえず今は、笑ってはぐらかす事にした。
「じゃ 俺はまた町を見て回る予定だから、またどこかで」
スチャッと別れを告げ、食堂を後にする。
その後、町の広場や冒険者ギルド等を見て回る。
すると後ろに付いているシャロミーが。
「あの子、建物の影に隠れながら、着いて来てますよ?」
『あちゃー……懐かれちゃったかなぁ?』
と片手で頭を押さえながら、振り向かずに街を見て回る……。
すいません、もうちょっと続きます……