62話 ようやく楽が出来るかなぁ?
長らくお待たせしますた!('ω'*)
ちょっと実況ゲーム動画やら何やらをやって見ていてゴタゴタしてました……ごめんなさい。m(__)m
カサードはシャロミーに騎士団の訓練場から、執務室まで担いで送って貰い、いつもの感じで仕事しようとするが、久しぶりの運動で思うような仕事が出来ないまま日が暮れた。
翌日もステファニーに、訓練場まで無理やり気味に連れて行かれ、筋肉痛でなかなか動けないのに打ち込みの訓練をさせられ、執務室に行かず寝室でグッタリとするカサード。
翌々日もステファニーが来るが、昨日の訓練で仕事が出来ないと言う事で、絶対無理だと断った。
「なんだよアイツは! スパルタ訓練はもう嫌だ!」
カサードは恨み節を吐きながらポスポスと枕を叩く。
とりあえず、体を休める為に寝よう……。
数日後、体の疲労も筋肉痛も治った様なので、執務室に入る……と。
「カサード様! 体の調子はどう?! 今日から訓練再開よ!」
再びステファニーが執務室で待ち構えていた。
「バカー! ボクはねぇ! キミの様に訓練だけで生きていく訳じゃないんだ! ボクは国の経理を見ている! キミは騎士になる為の訓練をする! その辺りの分別を弁えろよ!」
ステファニーの行動に対してカサードは鬱積した感情をぶつけた。
「なっ?! 私はカサード様に強くなって欲しくて……」
「ボクは父様の様に、力でこの国を治めるつもりは網等無い! とりあえず出てってくれ!」
ステファニーは自分の思いを伝えようとするが、カサードは迷惑千番の様だ。
「なによ! もー! 知らないっ!」
取り付く島も無く、ステファニーはふくれっ面で部屋から出て行った。
「やれやれ、災難でしたね。カサード様」
やり取りの全てを、部屋の隅で目立たないように見ていたジェロマンが、カサードが座る執務机の上に淹れたての紅茶をカチャリと置く。
「うむ……こっちはこっちのペースがあると言うのに、どうして解ってくれないのだろう?」
カサードは呟きながら、出された紅茶に口をつける。
「しかし、この事務仕事は一人でこなすのは大変だから、財政局と言うのを設置して、今やっている様な仕事をそこに任せようと思うのだが」
カサードはジェロマンに、ふと思いついた提案を相談してみた。
「それは宜しいのではないでしょうか? しかし、国王様にもお伺いした方が宜しいかと、私は愚考致します」
カサードの相談に、ジェロマンは恭しく答える。
「う~ん……そうだなぁ、父様にもその辺の事を相談をしてみるか。ジェロマン、相談を聞いてくれてありがとう」
「その位はお安い御用です。カサード様」
そんな感じの会話をして、互いに笑い合うカサードとジェロマン。
翌日の朝、カサードは国王が居る謁見室に足を伸ばした。
謁見室には、陳情に来た商人や貴族が出たり入ったりしている。
暫く待って、人の流れが途切れた様なので、中に入り父である国王に相談を持ちかける。
「父様、やはり一人でこなすのは無理があるようです。財政に関わる専門組織を造り、人を集めてみてはどうでしょうか?」
カサードは自分の思いを父に打ち明ける。
「ふむ……そうであったか。お前のその策を実行出来るように其々に話をつけて置こう。カサードよ、そなたの陳情はそれだけか?」
よかった! また前の様に丸投げされなくて良かった。
「はい、それだけでございます。父さ……あっ、国王様」
謁見室では、国王様と呼ぶ様に言われていた事を思い出し、言い直す。
「そうであるか、ではまた何か良い策を思いついた時は、いつでもここを訪れるがよい」
おぉぅ?! また何か良いアイデアが在った時は、また陳情に来よう! と思ったカサード。
「では、国王様、ごきげんよう」
ボクはそう言い残し、謁見室から出て執務室に戻り、ジェロマンに何とかなった事を伝える。
「それは良かったですね。私も僅かながらお手伝いさせてください」
それから数週間、ジェロマンとカサードは、王城敷地内の広い空いた場所に、数十名入れる様な建物を建てられる場所を探した。
その数日後、以前手紙で呼び出した建築士を招き、建てる場所を見ながら、建設計画の話をじっくりとした。
そして数ヵ月後、カサードが計画していた財政局の建築が完了した。
建築が完了した数日後に、財政局に働く人々が入っていく。
その財政局で働いてもらう人員は、父である国王の参謀によって集められた方々だ。
参謀が選んだ人員なので、恐らく優秀な人達なのだろうと思いながら働きぶりを見に財政局に入る。




