第一話 転生したら色々驚いた
短めですいません…
今、俺は綺麗な顔立ちの女性に抱っこされている。
ですよねー!やっぱりここからですよね!赤ちゃんからですよね!
ってかこの女性は俺を生んだ母親か?
そう思いつつ、今居る部屋の様子を見る。
まず目に入ったのは豪華なシャンデリアだ。
他には暖炉や豪華な飾りの調度品がズラリと並ぶいる部屋だった。
何て事?!どこの金持ちに生まれたんだ!?
驚いて「おぎゃぁ!おぎゃぁ!」と泣いてしまう。
すると女性は泣く俺をあやし始めた。
「―――、―――?」
なにか喋りかけてくれているが、スマン…言葉が理解出来ない…。
前世、英会話教室に通ってみたが、一日で挫折した位だからな。
兎に角、英語やフランス語じゃ無い事は解った。
異世界語…と言う事にしておこう…うん。
こうなると、することは限定されている。
お乳を飲む・寝る・手足を動かして運動する。
この三点だけだ。
しかし、この世界には粉ミルクは無いようだ…。
まぁ…どっちかと言えば母乳の方が良いけどな。
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俺が生まれてから数ヵ月後。
手足を動かす運動やお乳のおかげで、はいはい歩きが出来るようになった。
この頃になると自然と異世界語も解るようになる。
はいはい歩きで窓辺まで移動し、外の様子を見る…。
(おぉー?!すっげー!庭園が広ーい!城下町も見える!!ここお城だーーーー!!!)
興奮して窓をバンバン叩く。
すると、窓を叩く音に驚いたのか、誰かが部屋のドアを慌てて開けて入ってきてこう言われた。
「カサード様、ガラスが割れてお怪我をなされたら私が叱られます!」
背後からヒョイと脇を持たれてベビーベッドへ…。
(誰ですか?テンションMAXだったのに…。)
見ると、軽装備の近衛兵?の様だ。
しかもよく見ると猫耳!スコティッシュフォードみたいに耳がペタン!ってなってる。
ベビーベットに寝かされるが、俺のテンションはMAX突き破って青天井へ!
手足をばたつかせながら。
「あー!うー!」
なんとか言葉にならない言葉で気持ちを必死に伝えようとする。
「カサード様は本当に元気ですねぇ」
猫耳の近衛兵さんが俺の行動に頭を撫でながら笑顔で答える。
どうやら、俺の新しい名前はカサードというらしい…。
まぁ…次は掴まらないで歩けるようにしなきゃいけないな…