第18話 ギルド長との交渉
結構間が空いたけど海鼠腸は生きてますよ!ヾノ。ÒдÓ)ノシ
本当は来年一月に投稿しようと思ってたんやけど、待たせるのもなんだかなーって思って……
ヽ(´Д`;)ノはひぃ
俺とリリアーナが町中を走り回ってる間、ジェロマンは走り疲れて離脱、そんなジェロマンを心配して付き添うシャロミー。
南大通りから円を描くような道を走り抜け、職人街のある西大通りへ来た時点で、振り向くとリリアーナも走り疲れたのか、もう追いかけて雪玉を投げることはしなくなっていた。
俺はリリアーナと一緒に2人が離脱した南大通まで戻ることにする。
シャロミーとジェロマンと合流した一行は、物件探しに最適な場所はドコなのかを話し合いの末、商人ギルドへ行くことに決まった。
この城下町で3番目に大きい建物のそれが商人ギルド、その建物から人が絶え間なく出入りしている。
カサード一行も商人ギルドに入り、カウンターにいる受付の女性にジェロマンが声をかける。
「文官のジェロマンだ、ギルド長に面会したいのだが」
「ジェロマン様ですね、ギルド長は奥の部屋でお待ちしております」
そんな受け答えをし、他の職員に目配せをすると、男性が出てきて。
「こちらです」
と奥の大部屋に案内をしてくれた。
奥の部屋に入ると
「お待ちしておりましたヨー、ジェロマン様。 おや?そちらの方はご子息デスカ?」
ギルド長の体格は見るからに福福しい風格、まるで布袋様である……。
布袋様って言っても、一流ギタリストの布袋寅泰じゃないですから!
ジェロマンが、ギルド長の発言を訂正する前に、俺は先手を打つ。
「そうなんです! ボクの自慢の父です!」
と嘯いてみると、ジェロマンは俺の方を向いてギョッとした顔をする。
いいねー! 予想道りの反応、俺はニヤッとほくそ笑んだ。
ジェロマンが一つ咳払いをし。
「こちらはカサード王国の王子、エタンダール・カサード様でございます」
ありゃん! バラしちゃ嫌だよ! ジェロマン氏! と俺は心の中でクレームを入れる。
「アイヤ!? そうでしたカ。 王子サマ直々にお越しくださるとハ。 お初にお目にかかるネ。ワタシの名前はフーシェー・イェンと言うネ」
そう言って、ギルド長のフーシェー・イェンは俺とジェロマンと護衛として来ているシャロミーにも握手して回った。
若干、シャロミーとの握手が長かったのは気のせいだという事にしておこう。
「立ち話も疲れるデショウカラ。ミンナ座ってクダサイ」
ギルド長に促され、全員豪華な刺繍のソファーに座る。
「トコロでジェロマン様、どのようなご用件なのデスカ?」
「あぁ、カサード王子様が――」
ジェロマンが紹介している最中にカサードは急に立ち上がり、口をはさむ。
「ギルド長! ボクに投資しろ! そうすればこの国は今よりも、もっと豊かにすることができる! そしてギルド長、貴殿の懐も温まる! だからNOとは言わせないよ!」
と、ドヤ顔で言い放つ。
ギルド長・ジェロマン・シャロミーは、カサード王子の方を見て、その爆弾発言に呆然としている。
先に我に返ったのは、ギルド長だ。
「コホン…… ではカサード王子、投資するにしても何か物がなければ、お金をお貸しする事は出来ないネ」
ギルド長が困り顔でカサード王子に問いかける。
「ん? 物か? (自分の首をペチペチ叩きながら)僕の首でいいか?」
その瞬間、ギルド長の顔色が青くなった。
「それと、ボクが王子様だということを誰かに話したらギルド長、貴殿の命はなくなりますよ? 王子様だということが草民に知られたら、簡単に町でお散歩もできなくなるからな!」
さらに脅しで畳み掛けてみた。
するとシャロミーが何故か止めに入る。
「カサード様 それはダメです! 権威を傘にあるまじき言葉を吐くのはお止めください!」
「シャロミーは黙ってて!」
ピシャリと叱ると、シャロミーの耳がペタンと後ろに折れてしっぽが丸まってしまった。
こりゃー……後で説明しなきゃなー。
「ギルド長 僕の計画書は後でジェロマンを介して渡すからそれまでの間、お金や人員の準備をしておくように。 ジェロマン、シャロミー、言うことは言ったから帰るぞ」
と言い、席を立ち、商人ギルドを出る。
そして馬車で王宮へ帰る最中、シャロミーとジェロマンにギルド長への発言はカサード流交渉術だという事を身振り手振りで一生懸命説明するカサードだった。
う~ん……纏まった……のかな?
とりあえず書き上げて一安心…




