4.対談
全然かけてませんがちょくちょく書いていきます。
「だから、魔王にならないか?って言っておるのだ」
ぽかーんとしている勇者に対してもう一度聞いてみた。
「なんでそうなる。私は負けを認めて殺される覚悟なんだぞ。それが憎っくき魔王になるなんてありえない」
まぁ、普通そうだよね。
「まーとりあえず魔王っぽく話すの疲れるから素で話すぞ」
勇者が再びぽかーんとしている。
「お前は一回命を捨てたんだからその捨てた命を俺が使っても問題ないんじゃないのか??」
「ふざけるなっ。愚弄するのもいい加減にしろ」
「いや。してないから。お前はなかなか強い。そんじょそこらの人間にはまず負けないだろう?魔王としてこの地を守るためにはそのくらいの力が必要だ」
「人間を襲う魔王になんて誰がなるか」
「いや、何回も言うけど俺たち魔王は人間を襲えと命令した覚えはない。むしろ人間に被害が出ないように魔物を管理するために俺たちがいる」
「そんなバカな話信じられると思うのか?現に私の住んでるところでは魔物の被害がすさまじいんだぞ」
これもさっき言ったんだがな・・・・。
「それはお前たちが魔王の一角である【森の賢者】を討伐してしまったからだ。俺たちは各々領土を持っている。魔王の仕事はその領土内の魔物の管理と、都市や町の管理だ。町には魔人だけでなく、獣人やエルフ、精霊、それに人間もいる。」
「人間もいるのか…」
「あぁ。人間もちゃんといるぞ。人間が統治している大陸では魔王は忌み嫌われていて、討伐対象かもしれないが、魔王とは【魔法や魔術を極めし王たる器】に与えられる称号だ」
「そんな…。私が今までしてきたことはいったい…」
「そう落ち込むな。これは人間の王が我々を認めていないからこその結果だ。お前のせいではない」
「私には何ができる…?」
おっ。目の色が変わったな。
かかったかな(にやり)
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