表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

日曜お寝坊

作者: 白神リリス

なんの予定もない休日も、たまには早起きしようと思います。

「もう一度やってみたい」



 ミサトは夢の声で目を覚ました。大学生だが特に誰との予定もないミサトは、日曜日はお昼頃まで寝るのが習慣だった。気だるさを感じつつ枕元の時計に目をやると、時刻は日曜の午前10時。ミサトは少し早く起きすぎたかと思いつつ、何となく二度寝をする気も起きなかったのでゆっくりとベッドからおりた。

「もう一度……なんだっけ」

お湯を沸かし、マグカップにインスタントコーヒーと角砂糖をいれながらミサトは呟く。本来はこんな時間に起きることもないのに、何故だか夢で聞いた言葉が頭に響いて目が覚めてしまった。沸騰したお湯をコポコポとマグカップに注ぐ。容器を満たす熱が蒸気となって肌に当たる。



「もう一度……やってみる?」



 マグカップからいれたてのコーヒーをすすりミサトは考える。やりたいことの兆しが見えずに、自分はほんの少し腐っていた。それでも何かがしたい。そんなことを大学生にもなって、カーテンの隙間から光が注ぐ日曜の10時に考えるのは遅すぎだろうか。

「……今度からはもうちょっと早く起きようかな」



 ミサトは、胸の辺りがコーヒーの温かさで満たされていくような気がして微笑んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ