No.4 紅魔館脱出大作戦!その2
はい、4話4話…投稿未定とか言いながら連日投稿ですね。はい…
もう一つの方のキャラ達から刺されそうです…まあ、作者はほっといて第4話いってみましょう。
「俺はダレなんだ?…フランドール・スカーレット?…名前に聞き覚えはあるはずなのにしっくり来ない…」
そもそも、この子の体だった記憶が一切無くて、名前も覚えてない男の記憶があるって何なんだ?
ふっと喉に小骨が引っかかった様な不快感に、頭を抱えるが、思い出そうとする度に頭痛が酷くなってきた所で、考えるのをやめた。
「くっ!!…ダメだ…だけど…記憶が戻れば何とかなりそうなのは確かだな…」
ふと、扉の方を向いた瞬間、大きな爆音と粉砕された扉の破片に虹色の光の柱が、俺の横をすり抜ける様に通って消えた。
虹色の光で目が眩み、手で視線を覆うが、煙の中から人影が霞む様にしか見えなかった。
「あははははー!フラーーン、遊びに来てやったぜ!」
目の眩みも薄れ、ようやく見えてきた先には、黒い服に、白いエプロンやフリルとリボンを付けた箒を持った女の子が、小さな箱らしき物をこちらへ向け仁王立ちしていた。
「聞いたぜ?昨夜暴れたんだってな?まあ、気にするなよ!」
魔法使いが被る様な尖がり帽のツバを跳ね上げ、金色のセミロングに三つ編がトレードな女の子は、にっと歯を見せるように笑った。
「……へ?…な、なに?」
突拍子も無いハプニングにうろたえる少女に、怪訝な表情を浮かべ部屋に入ってくる。魔法使いっぽい女の子は、ふと、苦笑いを浮かべると後頭部に手を回し頭を掻いた。
「…ん?…あ~…驚かせたかな?しかし、壁の向こうからグレイズとはやるじゃないか!」
魔法使いの子が俺の側まで来てぽんぽんと頭を撫でた。
「こんな湿気った所に篭らずに、ぱぁと遊びに行こうぜ?」
「ダメよ。魔理沙」
静かに声を荒げる少女がまた一人、壊れた扉の向こうから入ってきた。
ピンクのパジャマみたいな服にケープを纏った紫の髪の女の子が、此方を警戒するように本を開いて立っていた。
「…っち、見つかったか?まあ、そう怒るなよ。な?パチェリー」
魔理沙と呼ばれた魔法使いの女の子は、尖がり帽を深く被りなおし、俺を庇うように、パチェリーと呼ばれたピンクの女の子と相対していた。
「レミィにもその子を絶対出すなって言われてるのよ。今回はちょっと様子がおかしいみたいだしまた暴走しないとも限らないわ」
「ん?…フラン、お前どっか具合でも悪いのか?」
振り返った魔理沙に額を撫でられ恥ずかしさに頬を染める。
「え?…え?…ちょっと…」
「うーん、なんか顔も赤いし、少し体温も熱いみたいだが…」
「吸血鬼が病気になるわけ無いでしょ…」
呆れ顔のパチェリーは、距離は取りつつも側まで寄ってくる。
「咲夜から聞いたけど、フラン…貴女記憶無くしてるんですって?」
「はぁ?記憶喪失ぅ…?おい、フラン、私の事覚えてないのか?」
二人から問詰められる視線に、俺は後退りながらわかってる事を話し始めた。
~~少女説明中~~
「へぇ…それじゃあ、フランはフランじゃないのかよ?」
「…どうかしらね。魂の交換とかだったら専門家に聞くのが一番かもしれないけど…」
「えっと…信じて…くれるんですか?」
「あー…そんな悲しい顔するなよ」
「…残念だけど、信じる信じないは別の話よ」
パチェリーの冷たい物言いに、ビクリと震えるが、パチェリーは訂正するように続けた。
「ただあらゆる可能性の一つとしては見てるつもりよ?だけどね。やっぱり彼方を出す事はできそうに無いわ」
「お、おい、パチェリー…」
棘のある言葉に魔理沙が慌てて口を挟もうとするが、パチェリーは魔理沙を睨んで止める。
「魔理沙は黙ってて、言った筈よ。あらゆる可能性を見ているって…危険なのよ」
そんなパチェリーの言葉に、俺は表情を暗くするが、やはり魔理沙が見かねた様に、背後に庇うように立ちふさがった。
「…何のつもりかしら?」
「ははっ、異変解決なら私の出番なんだぜ?」
そう魔理沙が言うと、とっさに距離を取ったパチェリーは、本を捲り魔理沙を警戒しだした。
「…これは身内の問題よ。あなたの出る幕じゃないわ」
「片足突っ込んじまえば関係もないんだぜ…フラン、ここは私に任せて先に表で待ってな」
そう言うと、お互いにキラキラと光るカードを取り出し、二人が広い部屋を飛び上がっていった。
…どうやら俺は、とんでもない場所に来てしまったようです。
弾幕ゲーってどう表現しようかな…てか、ようやく部屋から脱出ですね?
「飛行少女多すぎだろ」
「彼方も飛べるんだけど?」
「…どうやって飛ぶんですか?教えてください。お願いします」
「こう、ぶわーっとよ!」
「わかんねぇよ!!」