No.19 幻想郷と力
幻想郷のマップは色々ありますが、風景を想像し易くて助かっております。
掃除も終わり、縁側でアリス、俺、霊夢と並んで座ってお茶を貰って寛いでいた。
「ふぅ、ホントに助かったわ。いつもは宴会の後アリスとかは手伝ってくれるんだけど、飲み食いしまくってたやつらそのまま帰っちゃうから掃除大変なのよ」
「魔理沙もいつの間にか逃げちゃってるし…まったく…」
二人の間で愚痴を聞いてるものの、心地よい風と程よい日差し、掃除による疲労で俺は少しウトウトと眠りそうになるのを我慢して聞いて居た。
「~~~で~~~~たのよ」
「…~~~もね~~~~……わ…」
しかし、俺の頑張り虚しく意識は深い所へ落ちていった。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
「つか……ちゃん」
「ねぇ…司…お…ちゃん」
少女の声に気が付いて目を覚ませば、そこはまた俺とフランの空間だった。
「ふふ、ねぇ?霊夢見て」
アリスのクスクスと笑う声に愚痴をやめ横を見れば、小さな吸血鬼の少女フランドールが、アリスの膝を枕にまるで赤ん坊の様な表情で眠りこけていた。
「あら、寝ちゃったのね。…布団用意するわ」
「あ、もう少しだけ待ってくれる?ふふ、司はホント可愛いわ」
アリスの母親みたいな笑顔に呆れて私はこの可哀そうな稀人に同情していた。
「…程々にね…」
お茶をすすり空を見上げればまるで異変など起きていない様な穏やかな天気が降り注いでいた。