No.1 俺が幼女とかマジ勘弁…
はい、リルフィです。やりたいと思って始めたFFです。
プロローグを上げた所、意外に読んで頂けた方が多かったので吃驚しました。
第1話も宜しくお願いいたします。
窓も明かりも無く薄暗い大きな部屋に、大きなベッドにテーブルと椅子が1つ、それと、ぼろぼろになった人形が小さな飾台を椅子代わりに、椅子の対面に置いてあった。
ベットには、未だに困惑顔を浮かべた年端もいかないような少女が一人、布団を抱き締めるように、部屋全体を見回していた。
「な…なんか…薄気味悪い部屋だな…明かりも無いのに何で部屋の隅まで見えるんだ?」
現状把握しようと、ゆっくり深呼吸して、薄目を開けつつそっと布団を捲ると、白い下着だけ穿いた子供の体が見えた。
「ど…どう見ても俺の体じゃない…てか…っ!!!」
再度抱き締めるように、布団で覆うと深い溜息をはいた。
「…ふぅ~~…っ、男ですら無いとか…マジでどうなってんの…」
ふと、ベッドの隅の方を見ると、綺麗に折り畳まれた赤い服が置いてあった。
「……服…か、…スカートを着るのはちょっとあれだが、裸より…マシか?」
スカートを穿き、次に服に手を通して着ようとしたら、背中側に何か引っかかりうまく着れず、背中側を見ようと首を捻ると、細い枝らしい物に、綺麗な色の石の付いた物が見えた。
「へ?…な……なんっ!!?痛っ!あれ?取れn!?動けn!?」
背中の物に引っ掛かった様で、身動きがとれず慌ててると、いきなり後ろから声を掛けられた。
「失礼します」
さっき出て行ったはずの銀髪メイドさんが服を弄ると、引っ掛かりをはずし服を着せてくれた。
驚きつつも、助けて貰ったのにホッとして、恥ずかしい所を見られた事に、照れ笑いを浮かべると、お礼を口にした。
「ふぅ…あ、ありがとう…」
銀髪メイドさんが、ジッと顔を見てきたのに首を捻ると、二、三歩ほど距離をとり綺麗なお辞儀で返してくれた。
「お礼など、勿体無いお言葉です。お食事をお持ちしましたので、こちらへどうぞ」
二、三歩ほど後ずさったメイドさんと、刺して来た強盗のおっさんが重なり若干表情を歪ませるが、テーブルの方に手の平を差出す銀髪メイドさんに習いそちらを見ると、温かそうなスープとパンが置いてあった。
椅子を引いてくれる銀髪メイドさんに流される様に椅子に座ると、ふわりと香る美味しそうな匂いに、小腹を空かせてたのを思い出し、鉄製らしい綺麗なスプーンを掴むと、スープを掬い、口に運んだ。
「あ、おいしい…」
ちらりと銀髪のメイドさんを見ると、こちらをじっと見据えたまま直立不動で佇んでいた。
食べ辛い食事が終わり、スプーンを置くと、銀髪メイドさんは素早く食器を片付け、紅茶の入ったコップを目の前に置くと、お辞儀をしてまた元の場所ろうとした所で声を掛けてみた。
「あ、あの…」
「何か御用でしょうか?」
「えっと…その…ここは何処ですか?」
そう口にした瞬間まるで、空気が凍ったように止まった感じがした。
「…失礼ですが、御自身の事は覚えておられますか?」
そう言われ、小さくなった自分の両手に視線を落とすと、死ぬ前の自分の事を思い出す様に、話し出した。
日本で生まれ育った事や、家族や住んでる場所、男だった事…しかし、自分の名前が思い出せず説明するのに苦労した。
「………それで、死んだと思って気が付いたらこんな事になってて…」
銀髪のメイドさんは何も言わず、ジッと俺の目を見たまま話を聞き、少し考えるような仕草を取り独り言を呟いていた。
「ふぅ…なるほど、作り話…にしては出来過ぎてますし、嘘を付いてる様にも見えないけど…それに、今朝から様子がおかしいのにも…しかし、こんな事が?…そうなるとフラン様はいったい…」
難しい表情を浮かべ考え込む銀髪メイドさんに、不安な表情を浮かべると、銀髪メイドさんがようやく口を開いた。
「この件については、お嬢様がお目覚めになった後話しましょう。夕刻まではまだ時間もありますので、あなたはそれまでこの部屋でお待ちください」
「…わかりました。ありがとう…えっと」
「申遅れました。私は、この紅魔館の主、レミリア・スカーレットの従者でメイド長をしています。十六夜咲夜と申します。フラン様」
そう言うと、銀髪メイドさん改め、咲夜さんは、スカートの裾を掴み綺麗な礼をして見せた。
「フラン様…って…」
「名無しのゴ〇ベエじゃお困りでしょうし、今のあなたの体は、お嬢様の妹様、フランドール・スカーレットなので、そう、一先ずはお呼びさせて頂きました」
「…わかりました」
という事で、俺はどうやら、妹様とやらになったようです。
はい、ここまで黙読ありがとうございます。
プロット無しの行き当たりばったりで書いてる為、迷走しまくりです。
息抜きで書いてた筈なのに何故か息抜きじゃなくなってた!とか良くある話なのかな?