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気が付くと、其処は幻想郷で俺が妹様な訳だけども…  作者: リルフィ
第2章 幻想郷の妖魔人々編
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No.15 白玉楼の主とフランドール・スカーレット


 こんにちは、作者です。

 なんだろう。これからの展開に、ちょっと煮詰まっていたんですが、青い鳥は案外、身近に居たりするものだったのですか?


 第15話、お楽しみください。


 博麗の宴は、神も妖魔も人すらも混じって、賑やかに色々な人達が話し笑い、たまには口喧嘩もしてるのを見ていると、ただの人間同士のドンチャン騒ぎにしか見えなかった。


「どうだい?博麗の宴は」


 博麗神社の縁側に座り、腰に付けた瓢箪(ひょうたん)のお酒をグーッと飲む少女、見た目は小学生かそれ以下かとすら思える見た目と違って、千歳以上も生きる彼女は鬼らしい。

 その少女の頭には立派な2本の角が付いていた。鬼に似合わない様な笑顔を浮かべ、楽しそうに見詰める彼女は、私の隣に座り込んできた。


「萃香…さん…」


「なんだい?余所余所しいねぇ。萃香でいいよ。鬼の言葉にはね、杯を酌み交わせばそれは友って言葉があってね」


「ん、萃香…宴は楽しいよ。人も妖怪も妖精も、神すらだって…うまく言えないけどただの()にしか見えないね」


「そうか」


 そう萃香は笑うと、その小さな手を私の頭に乗せて撫でてくれた。


「幽々子とは、話せたかい?」


「………うん…」


 そう、本当なら白玉楼まで向う心算だった所、博麗の宴会に集まる人々の中に、白玉楼の主、西行寺(さいぎょうじ)幽々子(ゆゆこ)が、来ていた。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


 目を覚まして、鴉天狗の文と自己紹介も終わった後に、博麗の宴に参加する人達とも自己紹介をやった時に、白玉楼の主も居る事にすごく喜んだ事は言うまでも無いと思う。


「…と言う事がありまして…私、何とか元に戻りたいんですが…」


「…そうねぇ。まあ、一目見て大体はわかったわ…あっ、これ美味しいわねぇ。」


 西行寺幽々子は、扇子を開き口元を隠すと、じぃーっと此方を睨むように見ていた視線が、興味無さそうに逸らされ、扇子を閉じると、食事をしながらポツポツと話し出した。


「あぁ、それで…今の貴女はねぇ。一つの器に二つの魂を入れてる状態なのよ。混ざり合ってないのが不思議なくらい不安定なんだけど…そうね。私なら助ける事ができるわ」


「ほ、本当ですか!?良かった♪」


「ただし…」


「ただし?」


 笑顔の幽々子は、箸を置くと、私の胸に指を突きつけた。


「助けるのはフランドールの魂だけよ?」


「…え?…どういう…こと?」


「ふぅ、普通はね。一つの器には一つだけの魂しか入らないんだけど、極偶(・・)にあるのよねぇ~二つ入っちゃう事が…」


「……はぁ…どうなるんですか?」


「入っちゃった魂は…混ざっちゃうか…片方が消えちゃうかしかないわね」


「き、消えるって!?」


「ん~…簡単に言えば消滅ね。魂は輪廻転生って知ってるかしら?」


「…はい、確か…生まれ変わるんですよね?」


「そうね。魂は一度、昇華して、それから浄化されたら、次の命に吹き込まれるような流れね。たまに、浄化されずに吹き込まれる事もあるんだけど、貴女はもっと特異な例ね?」


「…」


「浄化されずに次の命になっちゃうのはもう仕方ない事だけれど、既に吹き込まれている体に入り込むのは…片方が消滅しちゃうのが殆どなのよ。その前に片方拾い上げるんだけれどね」


「じゃあ、その拾い上げた方はどうしてるんですか?」


「再度、昇華した上に浄化するだけよ。貴女、一度死んだんでしょ?成仏しなさいな」


 まるで、笑顔で処刑宣告されたような、そんな気分だった。


「ちょ…ちょっと待って下さい…ど、どうにかできないんですか?」


「もぅ~…ご飯食べれないじゃない…どうにもならないわよ。まあ、今晩は待ってあげるから後悔無い様になさいな…あっ、妖夢ぅ~おかわり♪」


「そ…そんな…」


 そんな幽々子は、もう既に興味すら失せたと言わんばかりに此方に一瞥も無く食事を再開していた。


 ~~少女黄昏中~~


「って事らしくて…ははっ…」


「そうかぃ…アンタはそれで良いのかい?」


 萃香は、期待して損したと言わんばかりの表情を浮かべ、酒をぐぅーーっと呷った。


「……嫌です…死にたくないんです」


「すでに死んだんだろう?」


「そ、それでも…今、は生きてるじゃないですか」


「そうだねぇ」


「…ぐすっ…ヤダ…怖いよぅ…死にたく…ないっ…」


「…ここには神も閻魔も居るんだ。そいつ等に願うんだね。まあ、次があればまた話そうじゃないか」


 そう言いつつ席を離れてく萃香を、引き止める事も出来ず、私は膝を抱えて泣いた。


「司…」


 ふと声を掛けられたのにビックリして、涙を拭うと振り返った。


「…アリス?」


 振り返ると、ぎゅっと抱き締められ戸惑うも、アリスの鼻を啜る音に、目を見開いた。


「…泣いてるの?」


「…ごめんね…司…ぐすっ…話…聞いちゃった…」


 ぐっと抱き締める力が強まり、そっと背に手を回して俯くと、二人して声を殺して泣いた。


「司…貴女…人間をやめる気はある?」


「…え?」


「…どんな事をしてでも…生きたい?」


 それは、まるで悪魔の囁きの様に、私の心の底まで染み込んで来る様な言葉だった。


 どうやら私は、重大な選択をしなければいけないようです…


 毎回付けてた後書きの小話ですが、今回は諸事情により書けませんでした。

 毎日投稿は、やっぱり詰まって来ると厳しいので、御理解頂けると幸いです。

 それでも、毎回読んでくださる皆様には感謝の念が絶えません。


 今後とも、作者及び作品共々よろしくお願いいたします。

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