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一学生の憂鬱  作者:
3/4

トリップしてました。

「―――斐?」

「――――――っはぃ!?」


綾の呼びかけに異次元(どっか)に旅立っていた意識が現実に戻る。


「あれ?」


教室を見渡すと、残っているのは斐名と綾の二人だけだった。


―――いつの間に?


ショックの余り、思考が飛んでいたらしい。


―――先生も来て、話していたはずなのにどんだけ?


長い間、トリップしていたらしいことに思い至り、自分の情けなさに脱力する。


「どうしたの?」


綾が机にへばりついた斐名の肩を揺さぶる。


「私にもなにがなんだか…目を開けたまま寝てた?」


―――まさかの王子さま発見で、。


「なにそれ?」

「―――そういうことにしておいて…」

「まあ、いいけど。とりあえず、帰りましょうか?」

「―――そうする…」










     ―――――




自宅通いの綾とは途中で別れ、斐名は寮の自室へと帰った。

自室のベットに倒れこむように寝転ぶと、下校時に綾から聞いたことを思い返した。

正確には、意識が飛んでいた時の状況を。


あの後、許宮センセイが教室に入ってきて、簡単な挨拶があったらしい。どうやら、許宮センセイが生徒を受け持つようになったのは去年からで、教室の生徒の合計は二年生を入れても9人のみ。そのため、二年生を含めた顔合わせを次回行うことになったようだ。



「まさか、王太子と同じ教室になるなんて…」


ついてない。悪運にもほどがあると思う。


けれども。

私の平穏のためにも―――


私が四族であることは隠し切らなくちゃいけない。








短いです。

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