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番外編3 人の性壁は千差万別……壁を越えてこそ男らしいです……。

 一つ疑問があります、ご主人がなぜ創造したメイドに対し性的な目で見ないのか……この私センシア自らが分析をします。

「うーん……。」

「如何なさいましたか?」

 現在ハル様はベッドの上に腰を掛け頭を悩ませています。

「いや、宴会ってどう振る舞えばいいんだ……。」

「私に聞かれても困ります。」

「しかも、アリスの婿役……恋愛もろくにして来なかったし、おまけに紳士としての行動や振る舞い……女性への立ち回りなんてこれと言って分からん……。」

 と、このようにご主人は最近色恋沙汰で悩んでいるようです。


 ご主人の後に付いて行き廊下まで……おや。

「旦那様〜♡」

「うわ!シックス・アイズ……やめろ!」

 熱い抱擁……谷間に顔を埋めるのは世の男性の夢だとか……とはいえ、毒のある花ですので……。

「た、助け……。」

「ああああああああああ!!」

 案の定死にかけましたね……。


 回復を施しました、シックス・アイズも中々の美人です。本題ですが、ご主人がメイドに対し性欲という概念があれば都合の良いこの屋敷にてほっとく筈がありません。シックス・アイズの谷間を凝視していればご主人には少なからずとも男性としての機能があると言えるでしょう……さて……。

「……シックス・アイズ……何でここに?」

「聞いてくださいよ……」

 ご主人の目線に注目……最初はシックス・アイズの目を見て話してますね……おっと、徐々に目を下に……。

「えぇ……何それ……」

「それでですねドロシーに……」

 いえ、目線は谷間を過ぎ足元へ……ちょっと待ってください……脚というか……多脚というか艶のある外骨格から目を離さなくなりました……。

「ふーん……。」

「えっち……恥ずかしいから……下履いてないし……そんなに見たいの?」

「ご、ごめん……。」

 シックス・アイズがご主人の目線に気づきました……えぇ……あなたそういう……。


 ご主人が大分ヤバい奴なのが明るみになりました……この人ちょっとヤバくないか……同じ事を言うようですが結構アブノーマルですよ……。

 シックス・アイズと離れ続いて書斎まで……。

「ようソワレ。」

「ジーク・ジ……」

「ああ……勘弁してくれ……。」

 出会ったのはソワレです、どうやら本もとい漫画を持っていますね……ご主人のベッドが転移した際エロ本以外にも普通の漫画も入っていたよです。

「ご主人は何故ここに?」

「いや、ちょっと探し物を……。」

 ソワレとご主人が話しています、恐らくご主人はルトロスが隠したであろうお気にのエロ本を探そうとしてるのでしょう……残念ながらあの本は私のベッドの下にあります。

「そうだ!ご主人、この続きが気になるんですけど……」

「ああ、それはね……」

 ソワレが未完で終わってる漫画を見せています、よほど続きが気になるでしょう……。

「へー……じゃあ、続きは買ってなかったんだ?」

「うん……もし前の世界に戻れるなら買えるけど……その術がないんだよな……。」

「別に戻らなくていいし……。」

 なるほど、ソワレもご主人が大好きなようで……ん?

「悪かったよ……今は戻る気はないから……」

「本当?本当だよね?」

 嫌な予感が……ソワレはパッチワークゾンビ……いわゆるつぎはぎですが……いつでも換装出来るよう服装はノースリーブのメイド服……背中の布面積も少ないですし、スカート部分はパンツが見えそうで際どい……彼女の体には換装跡であるSFのサイボーグのようなシームラインが四肢にございます……その繋ぎめをご主人は舐めるように見てますが……え……まさか……。

「絶対に帰らないでよ!約束!!」

「ああ、不安にさせてごめんな?」

 ソワレがご主人に子供のように抱きつきますが……そんな事より重大な事実を発掘してしまったかもしれない……今度はソワレの背中を見ています……その換装跡がそんなに気になりますか……ちょっと待ってください……人間の集合知によりますと結構深淵のサイトにはそれ専門の分野があるとか……本を買わないだけで電子で買ってる可能性が微レ存……いやいや……そんなにアブノーマルじゃないでしょう……いや、でもなぁ……。


 疑惑が晴れぬまま次へ……。

 今度はダイニングへ行きます……。

 テーブルにはリンとドロシーが……一体何をしてるのでしょう……。

「あ、ご主人様。」

「ゴシュジン……。」

「おう、何してんだ?」

 テーブルの上には食べ物が……動物のステーキでしょうか?

「聞いて欲しいのよ、リンってば何でも豪快に食すでしょう?だから、作法を持って、味をしっかり噛みしてめ頂いたら食のありがたみがお分かりになると思って。」

「お前、無機物なのに語るのか……。」

 ドロシーの説明にノンデリで返す所……やはりあなたも人の事言えないですよ……。

「と、とにかく!百聞は一件にしかずですわ!」

 気を取り直しリンが被ってる紙袋をドロシーは取っ払う。

「イタダキマス。」

 リンは器用にフォークとナイフを使って食べています。

「へー、リンってその状態でも食べられるのか。」

 ご主人は少しびっくりしてるようですね。

 リンは現在顔を変形させず人間の顔の状態で食べています……側から見てもちょっと食べずらそうです。

「アジ、ワカラナイ。」

「そんな……。」

 ドロシーはショボンとします……。

「うーん……リンはありのままで良いよ、食べずらいでしょ?」

 ご主人が優しく語りかけます、さすがここの主人ですね。

「ウン、タベズライ。」

 するとリンの顔が変形し蕾が花開きます、そこから出る触手で肉を掴み丸呑みします……。

「リンはありのままで良いんだよ……。」

 花の蕾が閉じ元の顔に戻るとご主人はリンの頭を撫でます。

「わ、私も!」

「ドロシーは仲間思いだな……これからも皆んなで助け合って……」

 ドロシーにも同じく頭を撫でます……うーん、リンの顔が変形した瞬間少し嬉しそうだったんですよね……ニヤニヤしてると言うか……これが何を意味するか……問い詰めましょう。


 その夜……ご主人の自室にて私は渾身の一撃を放つことに決めました。

「ご主人様。」

「どうしたセンシア?」

「ご主人はリョナラーなんですか?」

「ホワッツ?!」

「私は確信しました、シックス・アイズの脚そしてソワレの換装跡、そしてリンの変形した顔……それらの事から導き出された答えは……」

「ま、待てぇええええええ!!俺はそんなアブノーマルじゃない!!そんなんで興奮しないし、定義が違う!『細分化』はされてるけど俺は拷問とか暴力とか興味はないし、可哀想な女の子で抜く趣味はない!!」

「うん?おかしいですね……。」

「おかしいのはお前だよ!!」

「だって、虫責めとか四肢欠損とかバケモンとか……」

「猟奇的なオナニー出来るかあああああああああ!!」

 我慢ならずライン越えの発言をしましたね……。

 

「ではなぜ?」

「いや、ただ単によく出来てるなーって……ただ、それだけだよ……。」

「本当ですか?」

「本当だよ!!」

 まぁ、今は良いでしょう……この場合いつかボロが出ます。

「良いか?俺は普通だ!変な誤解生んでんじゃねぇ!!」

「へー。」

「おい!信じてねぇだろ!」

「ケモナーとか?」

「……えっと……ああ……。」

 これですね……メイドを見ても獣人が多い……なるほどなるほど……。


 こうして、ご主人の性癖が明るみになりました、とはいえケモナーはそこまでアブノーマルじゃないとの事……ヤバいのは完全体そのものに反応する事だと言ってました……趣味は人それぞれだから素敵だと思うと最後に言ってましたね……カストディーアの件もそうですが、私達を作った際の資料はどこから来たのかが問題です……少なくとも私達はご主人の性癖の延長線上にいる事は間違いないでしょう……そうであるに関わらず手を出せないとは……ちょっと不憫な気もしますが私達はご主人の意見を尊重するまでです。


 因みにですが、ご主人のステータスを確認した所性格が『アホ』でした、私と同じである事にご主人は気づいてないようですが……ちょっと嬉しいのはここだけの話です。


(終)

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