11話
最近、作業効率を高めることに焦っている。
XのAI、Grok君と相談した結果、『初稿25%』というものが話題に上った。その名の通り初稿を25%で完成させるというものである。
つまり10万文字の作品を書くとしたら、2万5千文字を書く。
これがなかなか大変で、書き方は箇条書きでどんどん書いていくのだが、アイデアはそんなにどんどんと出てこない。
結果として、1日辺りの文字数は少なくなる。これはデメリットである。その代わりメリットもある。全体像が見えやすいということだ。プロットをもっと練っていれば、デメリットはもう少し薄まっていたのかもしれない。とりあえず試行錯誤をして、使えそうなものにしたい。
描写のない箇条書きとしても、2万5千文字というのは遠い道のりに感じる。一行を10文字としても2500のアクションが必要?
ちなみにGrok君にお手本を見せて貰ったらこんな感じである。
***
【完成度25%バージョン】(初稿・骨組みだけ)
零は教室の後ろの席に座っていた。
窓から外を見ていると、ドアが開いて凛音が入ってきた。
クラス中がざわついた。
「遅刻だぞ、天城」
先生が言う。
凛音は「すみません」とだけ言って席に座った。
隣の席が空いてたので、そこに座った。
零の隣だ。
零はびっくりした。
凛音がこっちを見て「何?」と言った。
零は「いや、なんでも」と答えた。
凛音はため息をついて「変な奴」と呟いた。
授業が始まった。
零はこっそり凛音を見た。
かわいいなと思った。
【完成度100%バージョン】(改稿後・フル装備)
教室の空気が一瞬で変わった。ガラッと扉が開き、遅刻ギリギリのタイミングで彼女が入ってきた瞬間、ざわめきが波のように広がる。天城凛音。
学園序列一位、炎の支配者。
長い黒髪が揺れるたびに、まるでそこだけ温度が上がったような錯覚を覚える。
制服のスカートがひらりと翻り、窓から差し込む朝陽が彼女の輪郭を金色に縁取っていた。「…………遅刻です、天城さん」担任の声が少しだけ震えていた。
凛音は無表情のまま、ゆっくりと一礼する。「申し訳ありません。些事で」その声は低く、氷のように冷たい。
なのに、なぜか耳の奥が熱くなる。
クラスメイトの半数が息を呑み、残り半数は頰を赤らめていた。彼女は指定された席へ向かう。
――そして、俺の隣に腰を下ろした。「……え?」思わず声が漏れた。空席だったのは確かだ。
でも、まさかここに座るとは。凛音がゆっくりと顔をこちらに向ける。
緋色の瞳が、まるで俺の心臓を直接射抜くように細められた。「何よ。睨むんじゃないわよ」「いや、睨んでないですって……」「ふん。視線がうるさい」彼女は小さく鼻を鳴らし、頰杖をついて前を向いた。
横顔があまりにも整っていて、俺は思わず息を止める。(……近すぎるだろ。
匂いまでする。
なんか、いい匂い……って、んなこと考えてる場合か!)心の中で自分にツッコミを入れながら、俺は必死に教科書に目を落とした。
でも視界の端で、彼女の指先が机の上で小さく炎を灯しては消しているのが見えてしまう。青白い小さな火花。
まるで退屈を紛らわすおもちゃみたいに。「……ねえ」突然、凛音が囁いた。「あなた、名前」「は? あ、佐藤……零、ですけど」「零、ね」彼女は小さく笑った。
それは嘲笑でもなく、ただ少しだけ興味を持ったような、微妙な曲線の笑みだった。「ふーん。覚えておくわ」その一言で、俺の日常は確実に終わった気がした。(……終わった。
完全に、終わった)授業のチャイムが鳴っても、俺の鼓動は一向に収まらなかった。
***
これを見て私が思ったことは『初稿25%を本当に100%まで膨らませることができるのか?』という不安である。まあ、10万文字達成できなくても、完結させることを意識したい。
今現在、『前世の記憶でセラピスト』で試してみている。
途中から始めたので25%は2万5000文字ではなく、1万7500文字必要な計算となっている。
今日の時点で1万7500文字のうち、1900文字くらいしか書けていない。これが2日~3日くらいかかった結果である。一気に作品の流れを考えなければいけないせいか進みは悪い。結構頭を使うんですよ。
今までは執筆して行き詰るとだらだらと過ごしながら次の展開を考える。そして、考え付くとまた書き始める。
初稿25%の進捗は単純に4倍しても7600文字。最低でも初稿25%をあと5000文字(4倍:2万文字)は欲しいところ。初稿25%が終われば、その後の執筆はスイスイと進みそうな気はしている。流れは考えずに描写を整えればいいだけだから。
果たして今までのやり方と初稿25%のやり方のどちらが効果的か?
まあ、折角試すのですから初稿25%で成果が出て欲しいですね。




