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南極の北極星  作者: 夜月星野
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第二 七時五分 練馬発 保谷行き

――まもなく、一番線に、各駅停車、保谷行きが、まいります。

黄色い線の、内側で、お待ちください――。



七時五分、電車が来た。

今日もキミは乗っているよね?

ドアのそばで、音楽聴いているんだよね。

キミはアタシのこと知らないだろうケド、アタシは知ってるよ、キミのこと。

だって毎朝、見てたから。

ストーカーって言われてもいい。

だってキミがスキだから。

今日こそアタシ、言うよ。


「スキです」って。


でも「つきあって」とは言えないの。


だって今日でお別れだもん。



転校するの、沖縄に。



ドアが開いた。


よかった。


今日もキミがいて。

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