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南極の北極星  作者: 夜月星野
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第十七 風船~バルーン着色作業~

入学式を迎えた私。

私の持つ、「中学校」という名の風船(バルーン)は、

まだ傷一つない、無色の風船。

この風船(バルーン)をどうするか、全ては私次第なのだ。


さあて何色に塗ろうかな。

優しいピンク?

クールなブルー?

それとも――。


中学校は楽しいかしら?

部活は何があるのだろう。

受験勉強は大変かなぁ。


三年間もあるならば

荒んだ色を塗るかもしれない。

割ってしまうこともあるだろう。


私は刷毛(はけ)に絵の具をつける。

三年かけて風船(バルーン)を、私色に染めるため。

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