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南極の北極星  作者: 夜月星野
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第十三 自由

目の前に、笑った顔の面がある。

誰にでも好かれるような、特徴のないこの笑い。

面を外した僕はたぶん、疲れきった顔だろう。

この笑いとは対照的な、心底疲れきった表情(かお)


いつまで被っていればいいのだろう。

世の中に、人の渦に、上手く溶け込むためつけた面。

悲しいときも、苦しいときも、嬉しいときも、表情の変わらぬこのお面。

いつしか心も無表情で、まるでロボットになったよう。


心を表に出したいよ。

感情(おもい)のまま、僕だって笑って、泣きたいよ。

それはいけないことですか――?


ギラリと威嚇する包丁を、面の真上に持ってくる。


こんな面、壊してやる。

その時こそ本当に、僕は自由になれるんだ。

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