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【お願い】悪役令嬢配信【助けて】Part7

「ご機嫌よう」


「……あぇ?」


俺は自分の表情が固まるのを感じる。できるだけ落ち着いて凄そうと思っていたが、このときばかりは心がざわついて頭が真っ白になる。

だが、仕方ないよな?

だって、だって……


「ディ、ディベア様でしたか。皆さんお帰りになられたようですが、何かお忘れ物でもございましたか?」


ようこそ異世界へ:なんでディベアがいるんだよおおぉぉぉぉぉ!!!!!????

黒鶏:ディベアアアアァァァァァ!!!!

俺俺:ディベア来たああぁぁぁ!!!

ショタコンおじさん:なんでショタじゃないんだよおおおおぉぉぉぉぉ!!!!

レムレム:君子危うきに近寄らなかったけど、危うきが自分から近づいてきたらどうすれば良いんですかあああぁぁぁ!!!!??????

こころり:美幼女のドアップきちゃあああああぁぁぁぁぁ!!!!


コメント欄が盛り上がる。俺は表面上では落ち着いた様子を見せつつも、心の中とコメントでは発狂中だ。

ディベアに話しかけられるのは完全に予想外だった。なんでこいつはこんな所にいるんだ?


「ん?わたくしは迎えが遅く来ると言われているから待っているだけですわ」


「は、はぁ。そうなのですか?」


俺は納得する…………わけがないんだよな。色々とおかしいところがあるぞ。

頭を整理するためにも、気になるところをまとめよう。


まず第1に、公爵家の人間の迎えが遅いという点だ。

通常の場合、位が高ければ高いほど迎えというのは早いものだ。位が高ければ高いほど、その時間は貴重なものだと言うことになっているからな。

そうだというのに、迎えが遅いというのはおかしい。


ここで、ディベアと比べるために俺の迎えが遅い理由を説明しておこうか。

俺の場合は、1番大きな原因が馬車が混雑する中で入ってこれないと言うことがある。

俺の家は男爵家で、馬車だってボロい上に御者の腕もあまり高くはない。そんな状況で、現在大混雑であろう馬車の停留場に向かおうとしても、止められるわけがない。

だからこそ、混雑が解消されるまで時間を空けてから迎えに来るというわけだ。


さて、この俺の状況と比べてみてどうだろうか?

当然だが公爵家であるため馬車の質が低いなんてあり得ないし、御者の腕が低いなんて言うのもあり得ない。馬車は最高級品質のものがいくつもあるだろうし、国で10本の指には入る御者がいるだろう。

それだというのに、ディベアはここに残っているのだ。明らかにおかしいだろう。

俺がそんな風雨に訝しんでいるのを知ってか知らずか、


「暇でしたから、お話ししようと思ったんですの」


「左様ですか」


ようこそ異世界へ:お話ぃぃぃ!!!???

黒鶏:重要そうじゃなくて草

俺俺:草w

こころり:ロリとのおはなちうらやまちぃぃぃぃ!!!

レムレム:ぼっち計画瘀立ててたはずなのに公爵令嬢と仲良くなってしまった件。好評発売中!


何か俺の知らないうちに新しいラノベが人気になってるみたいだな(白目))

正直今すぐにでも寝たふりをしたいところだが、そういうわけにもいかないだろう。涙を飲んでお話しさせてもらうとしようじゃないか!


「あっ。どうせ2人きりなのですし、口調は砕けたもので構いませんわ」


「ん?……あ。そう。じゃあ、そうさせてもらう」


「……いや。確かに砕けたもので良いとは言いましたが、ここまで砕けるのは予想外でしたわ」


ディベアは驚きつつ苦笑いを浮かべている。とはいえ不満はないようだかがな。発言の撤回はないらしい。

それなら俺はこのまま喋らせてもらおう。


「で?お嬢は転んでたけど大丈夫なの?」


「お、お嬢?それわたくしのことですの!?……ま、まあ、ダンスの時に転んだのは大丈夫ですわ。回復魔法まで使って頂きましたし」


まずは雑談から入っていく。

ただ、何やら俺のお嬢呼びに違和感を感じているようだな。


俺俺:お嬢w

黒鶏:出たwようこそさんの謎センス

レムレム:どこのボスの娘だよw

こころり:あぁぁぁ!!!ロリの豊かな表情がしみるぅぅぅぅ!!!!!


「ただ、心配なのは皇族との今後ですわ」


自分の体は大丈夫だが、何やら心配事があるらしい。

皇族が関わってくる話のようだ。


「と言うと?」


「今回体に問題がなかったとは言え殿下から投げ飛ばされてしまった形なのは事実ですし……公爵家と皇族の関係が悪化しなければ良いのですが」


どうやら実家と皇族の関係悪化が心配なようだ。自分は大して悪いことはしていないとはいえ、皇子をダンスに誘ったのはディベアだからな。全く責任を問われないということはないだろう。

だからこその心配だとは思うが、


「問題無いと思うぞ。公爵家も陛下側も関係を悪化させたくないだろうからな」


「ん?そう思いますの?」


「ああ。この国の利益の3割程度はそっちの家が出してるだろ?だから、陛下としては切り捨てたくない、というか、敵に回したくないだろう」


「ま、まあ、そうかもしれませんわね」


「それに、そっちの家はそっちの家で、かなり最近忙しいみたいじゃないか」


「っ!」

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