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【酔い止め】悪役令嬢配信【持参で】Part4

先程は算数の授業があり、悪役令嬢達が盛り上がっていた。

ただ、学校では算数しか教えないわけではない。俺みたいな端くれが居るとは言え、ディベアみたいな公爵家の令嬢なんかも通う学校案のだ。礼儀作法なども教えられることになる。

ということで、算数の次は前半が礼儀作法だったのだが、


黒鶏:後半きっつ

俺俺:礼儀作法であれだけ精神攻撃したのに……

ショタコンおじさん:あぁぁぁ!!!!!ショタが各地で輝いてるけど、ようこそさんの視線が激しく動きすぎておぇぇぇぇ!!!!!

レムレム:汚いやつがいる!こっち来んな!!

こころり:ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!この湧き上がってくるものは抑えられなっ、


後半は酔う人が多い内容だった。

授業が、貴族らしく社交ダンスだったのだ。くるくる回ったりしていたのだからそれはもう酔うやつが多かったな。視聴者が可哀想だった。

まだ誰かと一緒に踊ったりとか言う段階ではないのだが、ステップを踏むだけでもかなり動きが激しいし仕方のないことだろう。

……ただ、配信は止めないで欲しいと言われているぞ。俺としては酔う人がいるから社交ダンスの間だけ切ろうかと思ったんだが、異世界の文化を知る上で重要だということで視聴者に押し切られた形だ。


ようこそ異世界へ:礼儀作法に関しては本とか読んである程度覚えてたけど、ダンスに関しては知識だけじゃどうにかできないな。本に載ってるのと結構違うところがある

とはいえ、なにもしてないやつよりはうまくできているぞ。見たことのあるやつ以下、知識のないやつ以上って感じだな。平均よりは上だがトップ5には入らないレベルだ、


レムレム:ようこそさんが上手いのかどうか分からない。


因みに視聴者には俺の体が一切見えていないから、本当に上手いかどうかは分からないようだ。視点が俺だからな。

とはいえ、俺が上手いか下手かなんて正直この際どうでも良いな。それよりも、


「アン!ドゥ!トゥロゥ!」


「ディベア様!素敵です!!」

「お美しぃ!!」


ディベアだ。ディベアを見ることの方が大事だ。

公爵令嬢だからダンスを観たことはあるようだ。と言うよりあの動き、経験があるようだな。非常に綺麗に踊っている。

取り巻き達も綺麗なのは数人いるが、それでも圧倒的な差をつけてディベアが上手い。


黒鶏:流石貴族の令嬢

俺俺:さすが~

ショタコンおじさん:良い腰の動き!あれはショタを誘惑できる動きだ!!

こころり:見えそう!もう少しであの中が!!


コメント欄も感心して……一部がスカートの中を覗こうとしていやがる。一応練習用だから中にはスパッツはいてるんだけどな?中覗いてもパンツは見えんぞ?


「ほら。見とれてないで練習して下さい」


おっと。ディベアの動きを見た男子が見とれて固まっていたみたいだな。数人が教師に注意されている。俺もああならないように注意しなければ。


こころり:ひぃぃぃい!!!ごめんなさい!!見とれて手仕事の手が止まってますけどごめんなさいぃぃぃぃ!!!!

レムレム:やっべ。魔法の練習が止まってた


コメント欄も一部が手を止めていたみたいで、慌てて仕事を再開しているな。

ただ中には、


ショタコンおじさん:え?仕事?何それおいしいの?


仕事とか全く関係ない人間もいるようだが。働いたら負けとか言い出しそうだ。

俺も将来こうなるかもしれないから気をつけて生きていかないとな。……投げ銭で一生暮らしていける分のお金は手に入れられてるから。

そんな風に自分を戒めていると、


「殿下!一緒に踊りませんこと?」


「あ、ああ。そうだね」


ディベアが動いた。皇子の手を取り、一緒に踊り出す。

教師からそういう指示は受けていないが、教師もとめる気は無さそうだな。面白いものが見るれるとか思っていそうだ。


黒鶏:おっ!動いた!

ショタコンおじさん:皇子様を堕とすの!?ショタが1人腰振りの魔力に落ちてしまうの!?

俺俺:どうなる?どうなる?

こころり:このまま皇子がよろけて押し倒す形になって、そのまま見せられないよ!な光景になるのを期待します!!!

レムレム:皇子ってダンス上手いのか?見てなかったな。


ディベアと皇子がくっ付くのか。そんな期待のような何かが2人に向けられる。

他の子どもたちも同じようなことを思ったのか、ソワソワした様子だな。子供ながらに、2人がくっ付けば今後自分の家に影響が出るのを感じ取っているのだろう。


「まずはゆっくり行きますわ」


「う、うん」


2人はゆっくりとステップを踏み出す。それから少しずつ、少しずつ速度を上げていき、舞踏会でも見せられる程度にはなったのではないかというような速さになっていく。

上手くはないが、下手とも言えない程度。ディベアも遠慮しているのか、1人でステップを踏んでいたときほどの華やかさや煌びやかさなどはないな。

それでもお互い頑張ってはいたのだが、


「あっ」


「あっ!?」


つるっ!といった。皇子が前のめりに倒れ、ディベアの腕を引っ張って行く。

誰かが期待したような押し倒す展開になるかと思われたが、


黒鶏:あっ。投げ飛ばした

俺俺:綺麗に飛ぶなぁ~

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