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【婚約者】悪役令嬢配信【できたってよ】Part13

面白い。非常に面白い事態になった。

俺は、ディベアが一人でぼっちな状態になるのではないかと思っていた.

が、ディベアは意外と一部の取り巻きは慕われていて、多くの取り巻きが離れていく中でも数人は残ったのだ。


黒鶏:ええ話やぁ~

俺俺:涙がちょちょぎれる

ショタコンおじさん:……けっ。友達ごっこかよ

レムレム:おいおい。友情ってのは殴り合って生むもんだろうがよ

こころり:ロリとロリが良い感じに!これは百合百合する予感んんん!!!!!


コメント欄も結構盛り上がってるな。

なんだかそんな感じで良い雰囲気になってそうだなと思う中、ディベアが、


「でも、もう私の周りに男はいませんわよ?将来どうするつもりですの?」


「「「「うぐっ!」」」」


雰囲気をぶっ壊す発言をした。取り巻き達は苦々しい顔をして胸を押さえる。

小学1年生と同じくらいの年齢なのに、芸が細かいしそこそこ落ち着いてるよな。


で、なんで取り巻き達が胸を押さえ手いるかって言えば、ディベアが言うようにこの取り巻き達の中に男が1人たりともいないからだ。ディベアを含めて、この集団の中には女子しかいない。

この状態だともし男が1人いたとしても、非常に居心地は悪いだろうな(盛大なフラグ)。正直この小学生レベルの状態だとハーレムいえぇ~いとはならないだろうから。


「私は学園を卒業したら平民として生きていくことになりますが、あなたたちはそうではないのでしょう?きちんと将来のためにも旦那を見つけなければなりませんわよ」


「「「「ぜ、善処します……」」」」


取り巻き達はそんなことを言いつつも、全力で目をそらしている。誰1人としてディベアと目を合わせようとはしない。


黒鶏:これは草

俺俺:小学生とは思えないほどのノリの良さ

ショタコンおじさん:ちっ。ロリばっかりでショタがいない。地獄か

レムレム:このノリの良さ、もしかして全員転生者だったりするか?

こころり:ノリの良いロリ。……良き


彼女たちは、それぞれ貴族の淑女としてどこかへ嫁ぐという貴族に生まれたからこその役割がある。だからこそ学校内でどう派閥との男と付き合うのかというのが大事なのだが、その派閥の中に男がいないわけだ。


「あんまり油断していると生き遅れますわよ」


「「「「…………」」」」


相変わらず取り巻き達は視線をそらしたままである。

そして、周囲はその状況を眺めている。ある生徒は不思議そうに、そして、ある生徒は面白そうに。

内容が分かるのならば面白く感じるだろうし、分からなければ不思議に思うだけだろう。……そして、俺が見た限り、皇子の周りにいる子供の多くが首をかしげているな。


ようこそ異世界へ:皇子の周りの取り巻き達、ネタが理解できてない。この国の将来が不安だ

レムレム:それは不安だな。将来大事なポストに就くはずなのに……

黒鶏:国外逃亡する準備をしとけ

俺俺:ついでにディベアちゃんも一緒に逃げられるようにして

こころり:逃げるなら取り巻き達も一緒に逃がしてあげて下さい!!


コメント欄に不安を書き込み、国外逃亡も真剣に検討する。正直今の教育レベルがあんな状態の家の奴らに国を任せるのは不安なんだよな。

父親に頼んでおくってもらった手紙の件が了承されれば複数人で、却下されれば1人でこの国を出よう。この国は終わりだ。


「……ディベア様」


「ん・何ですの?」


「お言葉ですが、平民になるとしても油断していれば生き遅れにはなると思いますが?」


鋭い一言を取り巻きが放った。それは確かにその通りなんだが……平民は貴族ほど結婚を大事にしてないからな。愛がなければ結婚をしないなんてのもざらにある話だ。

ディベアは一瞬眉をピクリとさせた後、


「ふむ。それもそうですわね。学園を出た後は気をつけますわ」


そう言って微笑んだ。それがその日のこと。

しかし、その次の日になると、


「……これで生き遅れになることはありませんわね」


満面の笑み瘀浮かべて、ディベアは取り巻き達に言い放った。

()()()()()()()()()


「くっ。まさか、こんなにすぐにディベア様に婚約者が!」

「しかも派閥に属さぬものとは。……ノーマークでした」

「確かに平民になるなら、同じく平民となるであろう相手の方が下手な刺激をしなくて済む、か」


ディベアに婚約者ができた。

そう。俺である。


ようこそ異世界へ:婚約は計画通りだけど、取り巻きに囲まれて悪役令嬢に腕を組まれるのは計画通りじゃない!

黒鶏:派閥には関わらない予定だったのにw

俺俺:予定総崩れw


事前の計画通り、ディベアが正式な子供でないとされた段階で父親には公爵家に手紙を送ってもらった。婚約を申し込む手紙を。

その結果、こちらが出した条件を公爵家がのむ形で俺とディベアの婚約が決まったのだ。

俺は男爵家の三男であり平民となる可能性が非常に高いので、同じく平民となるディベアと婚約するのは何の問題もない。

正直家同士の繋がりができれば良いかくらいのつもりで、ディベアとは大して仲良くするつもりもなかったのだが。

……なんで腕を組まれてるのやら

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