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新たな大地に花束を  作者: 高速左フック
第九章 ハヤタ、恐怖する
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第九十話


 「なんだよ、ハヤタも捕まったのか?」


 意外とチックが、はやい合流に、皮肉をもらす。


 「面目ない…」


 ハヤタは周囲を見渡しながら、謝るがやはり周囲をながめる。


 「この集会所に連れてかれるのは、予想してたけどさ…」


 大広間に集められたのは、ハヤタの想像通り男だけ…。


 「まるで囚人たちだな」 


 ハヤタは思わずつぶやいてしまい、周りに睨まれるが、


 「おら、どんどん歩け…」 


 何名おきに、男共が搬送されていくので、反応する、余裕もない。


 なので、近くにいた、チックに話し掛ける。


 「なあ、チック。


 そろそろ教えてくれよ、何をさせられるんだ?」


 チックは隊列上の関係で立ち止まると、ハヤタを促し下の階の広場を見せる。


 「夜に捕まった男は、女に奉仕しなければならないんだ」


 「え、なんで?」


 「なんでって、お前、夜、こんなに暗かったら男は何をするかわからんだろ?


 その防犯策として、女は捕まえにいくのさ」


 「それで、奉仕活動…。


 要するにホスト?」


 下の階の大広間では、女性たちが各ソファで宴会が執り行われており、ハヤタも知識は少ないがクラブハウスの様相と似ていた。


 男どもはホストとまではいかないが、女性たちの宴会を盛り上げるために、時には食事を運び、会話を盛り上げたりなど、接待をする。


 「じゃあ、ブブカさんも…」


 「いや、あれは代表として、自然と遅くなった結果だな」


 「だったら、捕まえる必要はないだろ?」


 「あのな、疑わしければ、みんな確保するのが基本だ。


 だから、クオウのおっさんともめたりしてるんだぞ?」


 「そうなんだ…」


 「まあ、いちおう、女どもは事情も知ってるから、ブブカのおっさんには、裏方、機材管理の仕事をまわしてるがな」


 チックの説明にハヤタは頷いていると、こうも付け足す。


 「まあ、実際、罰を科しているワケじゃない。


 女性陣だって、いい対応すれば、電力の加算、つまり今回の財布も膨らむからな」


 ハヤタにお呼びが掛かり、部屋まで案内されると、案の定、ナタル、リッカ、ミミミがおり。


 「あ、ここです、ハヤタ様」


 ナタルは席を譲ろうとするが、ハヤタはどうしていいものやら困っている。


 「なんだ、みんないるのか?」


 「へへ、残念だったな、ナタルと二人きりになれなくて…」


 リッカにからかわれ、ハヤタはムッとするが、


 「おいおい、こんな顔するなよ。


 お前は今日、私らに尽くさなければならねえんだぞ?」


 どうやらここは女性が立場が上らしく、後からやって来たチックも大人しくしたがっていたのだが…。


 しばらくして…。


 「なるほどな、合コンみたいにするんだな」


 「ハヤタ様の惑星にも、そんな事があるのですか?」


 「まあな、俺らはとっ捕まえるなんてせず、事前に連絡しあってさ。


 こんな感じで、集まったりするんだよ」


 リッカは提供された、おやつをつまみながら聞いてくる。


 「なんだよ、みんな、じゃあ、この後、何をするのか、知ってんのか?」


 「もしかして、それカラオケか?」


 ハヤタが気付くのと同時に、各席で歌い始まるので、言い当てたのがわかる。


 「ここでもカラオケがあるんだな?」


 「まあな、歌うことは世界共通の娯楽なんだろうな。


 だから母ちゃんは、ここを取り仕切ってんのさ」


 中には歌うのが、嫌いな種族もいるらしく、低得点を出したのだろうか。


 レイカに背中を叩かれていた。


 「もしかして、罰ゲームか?」


 「いや、あれは救済措置だな。


 母ちゃんのエキスパンションは『歌唱』でさ。


 ああ、やってナノマシンに刺激を与えて、音痴を修正してんのさ」


 女性とはいえ、体格差からくる背中への張り手は、さぞ痛いらしく、男は悶えていた。


 「まあ、お前もせいぜい、母ちゃんに張られないようにしな」


 そう言っていると、ナタルが楽しそうにマイクを、ハヤタに受け渡す。


 「ハヤタ様、どうぞ」


 すると周囲の視線があつまるのがわかった。


 「な、なんだよ?」


 理由は何となく察するが、ミミミが答えた。


 「それはアンタが、どんな曲が好みなのか、気にはなるわよ」


 「はい、楽しみです」


 知り合いがハヤタがどんな歌を歌うのか、気になったのか注目が集まる。


 ハヤタはどこにでもある歌を選曲して歌い始める。


 「あれ、普通に歌えるんだな?」


 リッカの感想通り、ハヤタの歌唱力は普通だったのだが…。


 「あれ…」


 点数は『26点』だった。


 リッカは爆笑するが、ハヤタは普通にショックだった。

 

 「ちょっとおかしくないか?」


 しかし、チックのいうとおり、ハヤタが音痴というワケではないので、周囲は困惑する中、レイカがやってきた。


 「なんだい、盛り上がりにかけてるのかい?」



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