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新たな大地に花束を  作者: 高速左フック
第九章 ハヤタ、恐怖する
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第八十九話

 そんな中、女性陣営も騒がしくなる。


 言うまでもなく、本営は集会所だった。


 「一体、アイツどこに行ったんだ?」


 リッカは苛立ちながら、本部の地図をにらみ付ける。


 「イライラしても、どうにもなんないよ!!


 落ち着きな!!」


 レイカはリッカに叱りつけるように言いつける


 「でもよ、母ちゃん。


 見つかんないんだよ!?」


 ちなみにリッカも今回、初参加であるので、張り切っている分、薄暗い照明の中、地図をにらみ付けていた。


 「原因は、この暗さだよ。


 この暗さと、電気が使えないのが悪いのさ」


 リッカは思わず見渡している。


 「リッカ、アンタだって、振り返ったら、あぜ道があるなんて事ないかい?


 ダークゾーンって言ってね、アイツらはそこに隠れてんだよ」


 レイカは紙の地図を示しながら、さらに指摘する。


 「普通は、マップ表示で、あぜ道とか表示されるけど、電気も使えないんだ。


 地道に探すしかないのさね」


 するとリッカは、思いついたように答える。


 「母ちゃん、いい考えがあるよ。


 そんなの問題にならない」


 「なんだって、何をするんだい?」


 リッカは、満を持して呼び寄せた人物は、


 「お前の出番だぞ?」


 見慣れたVRが光っていた。


 そんな事をつゆ知らず、ハヤタとチックは何をしてるのかというと、


 「まあ、三叉路に別れてるんだから、落ち着いたら帰ろうぜ?」


 と、のんきに話をしていた。


 「落ち着くって、何を基準にすんだよ?」


 「あの集会所の電気が消えるまでだ」


 「それって、どれくらいだよ?」


 自然と機械を使い、時計を見ようとするが、チックに止められた。


 騒がしく、向こうから何やらやってきたからだ。


 身体を伏せるだけで、完全に溶け込むほどの暗闇に、二人は息を潜めると、チックの知り合いらしく。


 「騒がしいよ、静かにしろ⁉」


 最初は驚くが、その鳥男はチックに逃げろと促していた。


 「やべえヤツが、あぜ道を探し当ててんだ。


 チック、お前も逃げろ!!」


 思わずハヤタと顔を見合わせる。


 「逃げた方が良い、暗いのなんか意味がねえ、すぐ見つかるぞ?」


 すると後ろから気配がしたのだろうか…。


 「ここは時間を稼ぐから、逃げろ、いいなっ!!」


 その喧噪の中に、彼は飛び込んでいった。


 チックは嫌な予感がしたのか、あえて知り合いが叫び声を聞いたのだろう実感がわいたので、三叉路の二手を見てた。


 「ハヤタ、この場合、どっちかに待ち伏せされてるよな?」


 「じゃあ、こっち…」


 ハヤタは意外と早く決断した。


 「決断、早いな…」


 「家、近いからさ」


 「うわ、汚え!!」


 チックの悪態に気づき、何かが迫って来てる気配がするので、二人は何も言わずに別れた。


 そして、チックは、リッカを始めとした大柄な女性に囲まれていた。


 「うわ、外れクジか…」


 チックの性格は、ケンカっ早い。


 地元、言ってみれば、この地域で知らないほどケンカが強い。


 だが、彼にも容易にケンカを売らない相手もいる。


 「おら、大人しくしやがれ…」


 この目の前でニヤニヤとしているリッカだ。


 相手が女性だから、なんて理由ではない。


 彼女の体格は、チックの2倍くらいあり、腕力は女性とはいえ建材を片手で背負えるほどの怪力なのだ。


 「来るなぁ‼」


 ハヤタに知らせるために吠えたが、


 「へへ、逃げても無駄だぞ…」


 半分、弱音だった。


 暗闇だが、知ってか知らずかリッカが,、にやつくのがわかり、



 チックは気に入らなかった。



 もう一度『来るな』と言いたくなったが、


 「来い…」


 奮い立たせるように暗闇も手伝った、リッカの体格に怯んでみせるが、


 「来い…来い…」


 拳を握り締め、


 「いったらぁ!!」 


 リッカに飛びかかる。


 「ほいっ!!」

 

 が、まるでハエ叩きのように、リッカの防犯用具でチックを取り押さえる。


 種族の差というのは、そんなモンだった。


 その時、ハヤタはチックの『来るな』という叫びを聞こえていた。


 しかし、ハヤタには全く余裕がなかった。


 アパートの前に誰かいる影があるからだ。


 しかし、そのVRに少し安心すら覚えた。


 「ナタル…」


 おかげで背後の気配を察するのに遅れてしまい。


 「ハヤタくん、だっけ?


 ちょっと、着いてきてもらおうか…」


 レイカは優しく防犯器具を、ハヤタの肩に置いていた。



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