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新たな大地に花束を  作者: 高速左フック
第九章 ハヤタ、恐怖する
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第八十六話

 最初、電池が切れたのかと思いもするが、この惑星にそんなモノはないので、主電源を触るが…。


 「故障か?」


 しかし、こんな生活も慣れた事もあり、ハヤタはあせる事はない。


 修理を頼めばいいとすら、考えもしている。


 そんな気構えで、テレビをつけようとするのだが…


 「ええ…」


 テレビもつかない。


 この辺りで、ハヤタは異変に気付いた。


 全部の電気系統が、全滅してるのだ。


 「うわ、マジか…」


 当たり前だが、焦る。


 とりあえず、連絡系統は潰れてはいないのを確認していると、何やら外の様子がおかしい。


 人通りが多い事に気付き、外に出る。


 「おう、ハヤタ、起きたか?」


 「あれ、クオウさん?


 てか、大変なんだ、電気がいかれてて…」


 「そりゃ、節電日(パーエスデー)だからな?」


 「節電日パーエスデー?」


 「今日から二日間、電気を使わないで、電気を溜めようって日だ。


 連絡は来てるだろ?」


 クオウは張られた張り紙を指をさす。


 「こんな規模の話なんて、知らなかったんだ」


 貼り紙には『もしもの時の、ご協力、お願いします』程度の事しか記されてないので、ハヤタは普通に驚いていた。


 「まるで縁日の祭りだな」


 「もしものために電気を溜めておいて、緊急時に備えとけって話だ。


 そこで何か出来ないかということで、祭りみたいになってんだ。


 まあ、祭りは、祭りで盛り上がるんだがな」


 「政治努力だな~」


 「お前、時折、変な事をいうよな?」


 「学校でやってたけどさ、こういう時の決まり事ってヤツは何かしら、揉め事が起こるんだよ」


 「ふ~ん、でもよ、もしもの時、何かあったらどうするんだよ?」


 クオウの正論に、なるほどと、頷くがハヤタにしても疑問に思うことがある。


 「でもさ、医療施設などは、除外して機能しているとはいえ…。


 電気がないと何かしら不便じゃないのか?」


 「そりゃあ、不便だよ。


 だから、端末見てみろ?」


 ハヤタは促されるように端末を取り出すと、一体どこからだろうか、

 

 8953


 8952


 8951


 と、カウントダウンが始まっていた。


 「なんか、ヤバそうなんだけど」


 「うん、わからんでもない。


 それがお前の使用出来る電力であって、この日の通貨でもある」


 そう指摘されて、ハヤタも察する。


 「通貨という事は、もしかして、稼ぐ事が出来たりするか?」


 「そりゃ、電力だからな。


 生み出したりすることが出来る」


 クオウが子分のオオカミ男に向けて、手をあげる。


 「エイサ、ホイサ…」


 「うわ~、原始的…」


 自転車よろしく、ペダルをこぎ回し、想像通りの電力の生み出し方をハヤタに見せて、バッテリーに充電させていた。


 「これで充電して稼ぐのか?」


 「いや、少し違う。


 これを売り物にするんだ」


 「どうして、このまま、過ごすんじゃないの?」


 「あのな、この程度のバッテリーで、いくら節約しても、一日なんかもたん。


 ましてや、この地域の規模の電力となってみろ、賄えるわけがない」


 先ほどのバッテリーは一時間もすれば帰ってくるらしく、クオウは値段表をハヤタに見せると、何となくわかった。


 「なるほど、こうして値段を決めて、このカウントで商売をするわけか…」


 「そうした方が融通が利くからな」


 聞くトコロによると、このカウントで買い物もできるらしく、フリーマーケットもあるらしいのだが…。


 「そこでだ…」


 クオウたち、オオカミ男がニヤニヤとしていた。


 「なんだよ…」


 さすがに何かされそうな雰囲気を察して、ハヤタは後ずさる。


 「ハヤタ、お前を見込んで、願いがあるんだがな…」


 「なんか、いやな予感しかしねえよ?」


 クオウは構わず、ハヤタを角をまで手招きする。


 「あっちのブタ野郎を見てみろ?」


 「なんか、ボードゲームしてるな?」


 そこでは様々な人種が卓を囲み、何やら、電子的なボードゲームをやっていた。


 「面白そうだな…」


 ハヤタの素直な反応に、クオウは舌打ちをする。


 「いいか、ハヤタ、あいつ等の担当は娯楽担当だ。


 面白いのは当然だろうが⁉


 あいつ等、起動には手間とかを棚に上げて、こっちの作業を馬鹿にしてるんだぞ?」


 「そんな事を言っても、クオウさんの仕事も大事だろ?」


 「そりゃ、そうだけどな。


 あいつ等、そこがわかってない‼」


 しかし、クオウはにやりとハヤタを見る。


 「そ、こ、で、お前、ハヤタのお前の出番だ…」


 「な、なんだよ?」


 何となく何をさせようとしてるのか、察しはじめてはいたが。


 「ハヤタよ、お前の料理が出来たよな?」


 「まあ、そうだけどさ…」


 「お前の料理でな、あのブダどもの、はなを明かしてほしいワケだ」


 さすがにハヤタも使われるのが、嫌なので不機嫌になる。


 「何もお前を一人を働かせようなんて考えてはない。


 一定量の料理を作って。


 俺らが配るなりの係をすれば、お前の負担だって減るだろう?」


 そして、明らかにクオウは挑発して見せる。


 「まさか、あのルミナス・グループにも認められる男が、できないワケがないだろう?」


 言われたハヤタは、


 「で、出来らあ⁉」


 振り上げた拳を、


 「じゃ、っねえ‼」


 「いてえ‼」


 クオウに打ち付けた。


 「なんか、そんな展開を予感してたがな。


 朝、起きて、二時間後に聞く話題じゃないぞ‼


 無理言うな‼」




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