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新たな大地に花束を  作者: 高速左フック
第八章 ハヤタ、同郷に驚く
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第七十話

 ナノマシンの設定で、地球って単語を言えないようにしようと考えてたけど、最初の自己紹介の下りでがっつり『地球』って言っちゃってるよ。


 修正しようにも、他にも出るわ、出るわ。


 どうしよ…。

 当然、サッカーのワールドカップなど、知りもしないナタルは聞いてきた。


 「ハヤタ様、そちらの方は?」


 「あのメッツァーだよ。


 サッカーの…。


 ああ、知らないか…」


 ハヤタは自分だけが興奮してるのに気付き、冷静になろうとする。


 だが、聞かずにいられないのは仕方のない。


 「デイビッド・メッツァーさんで、良いんですよね?」


 「キミは…。


 僕の事を知ってるという事はもしかして?」


 「はい、地球です。


 地球出身です」


 その返答を聞いたのか、それともハヤタを見てからか、メッツァーが微笑んで言った。


 「だったら、これは違う競技だというのを、君からも説明してくれないかな?」


 「そ、そうッスね。


 あのココネさん、だっけ…」


 ハヤタは恐縮しながらも、ココネに説明をするのを見て、ミスティが聞いてきた。


 「ハヤタ様、この方は、それほど有名な方なのでございますか?」


 「俺の惑星で、その競技で知らない人はいないというほど、有名な選手なんだ」


 芸能人に出会った一般人よろしく、ハヤタのテンションの上がりようをみて、メッツァーは制して答えた。


 「正確には『だった』だね。


 もう、サッカーは存在しないんだよ。


 ところで、どうしてキミは学生を?」


 「それは、いろいろありまして…」


 ハヤタは今までの経緯を話すと、


 「なるほど、そういえば…。


 この前、そこの生徒会長のミスティさんとの騒ぎで、キミを見た事があるよ?」


 メッツァーが思い出したのを見て、ハヤタは照れていると、ミスティは聞いてきた。


 「あのプロの選手と伺いましたが、どうして似たような競技には、興味を示さないのでございますか?」


 「興味がないというワケじゃないんだけどね。


 そのココネちゃんの『グラスタ』というのを見るたび、やっぱり競技の違いというのは、抵抗があるんだよ」


 「そういうモノなので、ございますか?」


 それに納得しないのは、ココネだった。


 「じゃあ、どうして、やってみようと思わないんですか?


 一度でも、やってみようと思わないのですか?」


 「今は働く事に、手いっぱいでね…」


 そんな断り方をして去っていくメッツァーに、当然、ココネは納得はしていないので、追いかけていくのを見て、ミスティは言った。


 「そういえば、女子グロスタは正確には、部活動ではありませんでしたわ…」


 「正確な部活動ではないって、どういう事だよ?」


 「その競技の参加人数に足りてなくて、同好会扱いなのでございますわ」


 ミスティが視線で指すと、男子グロスタの選手なのだろう。


 「おい、女子ども、さっさと設置しろ!!」


 キャプテンなのだろうか、金髪の長身の男の激が飛び、男子と混ざって練習道具の設置をしていた。


 「地位の向上も踏まえて、彼にコーチを頼み込んでいるのでございましょう」 


 サッカーで言うところのフリーキック、セットプレイの練習を眺めてミスティは言った。


 その風景を、メッツァーは、静かに眺めていたが、ハヤタはこう言うしかなかった。


 「確かに、俺には、どうする事も出来ないよな」



 そう言った、翌日である。


 ミスティから、連絡が入った。

 

 「ハヤタ様、大変でございますわ!!」


 「な、なんだ!?」


 「あのメッツァー様が、大変なのでございます!!」


 「何だって、一体、何があった!?」


 「とにかく、来てくださいまし!!


 メッツァー様が、大変な事に…」


 ミスティのいる惑星では、平日なのだが、ハヤタにとっては週末なのは幸いだった。


 急いだとはいえ、惑星間を飛び。


 ミスティのいる学校のついたのは、昼下がりだった。


 「ミスティ、コレは何だ?」


 昨日の光景が、良くかぶっていた。


 「あ、ハヤタ君、良い所に来てくれたよ」


 そこには困惑するメッツァー。


 そして…。


 「……」


 土下座するココネと、もう一人、土下座をする。


 「私に、講義をお願いします」


 昨日の男子グロスタの金髪のキャプテンの姿があり。


 「土下座が、増えてる」

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