第五十五話
さて、そんな事故のあった翌日、ハヤタ達は…。
「おはようございます」
自分たちの母校にて、生徒会恒例の朝の挨拶をしていた。
おっ、昨日、お前たちは他の惑星にいたんじゃないのか?
何て声が聞こえて来そうだ。
こちらもしつこく言っておくが『技術』が違いすぎるのだ。
出張などの移動時間に2、3時間くらい費やされてしまえば、それは半休、休日も申請出来るだろうが、想像してみてほしい。
手続きで15分掛かって、移動に30分費やした程度で、休日の申請は許されるだろうか?
まあ、とにかく…
「すごいだろ~」
と、ドヤ顔しているのを、ナタルに見ていた。
「ハヤタ様、一体、誰に話し掛けているのでしょう?」
ナタルは疑問に思う中、ミミミはそんなハヤタの様子に呆れてながら言った。
「しっかり、しなさいよ。
今週の生徒会活動は、特に本校にとって重要な行事でもあるのよ?」
そう言っている途中に挨拶をしてきたので『おはようございます』とハヤタはいつも通り挨拶するが、今回、ミミミの言うとおりである。
「おはようございますわ」
声高々に元気よくと、ミスティとベリルも混ざって挨拶をしてるのだから。
どうやら夏休みの間、こちらの学校の生徒会活動に参加するつもりらしい。
「ミスティさん、何か気付く事があったら、遠慮なく言ってください」
「ええ、こちらとしても、勉強させてもらいますわ」
ミミミツと会話をしながら、
「さっそくですけど、いいかしら?」
挨拶をする最中、ミスティが何かに気がついた。
「ちゃんと挨拶して返してくださる人もいらっしゃいます。
ですが、中には一旦、こちらに来て挨拶をして、引き返してますが、一体、どうしてですの?」
「そ、それは…」
「どうか、しましたの?」
ミミミツが返答に困るのを見て、呆れながらだがミミミがハヤタを示しながら説明する。
「あっちの方に二級劣等種以下の校門があるのよ」
「ではどうして、引き返してますの?」
「それは、皆さま、ハヤタ様に挨拶するためです」
「まあっ」
ミスティは目を輝かせてハヤタを見るが、訂正するように言う。
「ナタル、そんな事を言ってるが、クオウに脅されてるだけだからな」
「そうでございましょうか?」
「尊敬とか、そんなんじゃないと思うぞ?」
「そうかしら?」
意外にも、それに反論したのはミミミだった。
「何でだよ?」
「アンタ、この前、運動部の人たちに食事指導してたって話じゃない?」
「指導って、大げさだな。
ナノマシンエキスパンジョンの『料理』の知識を生かして、どれ食ったら、スタミナ付くとか、筋肉が付くか教えただけだ」
「その結果、運動部の成績を引き上げたのだから、指導と言ってもいいでしょう?」
「それは私の方にも聞き及んでますわ。
さすがハヤタ様です」
さらに目を輝かせ、ミスティは思い出すように聞いてきた。
「そういえばナタル様にお聞きましたけど、最近の講義内容も人気…」
「ミ、ミスティさん‼
朝の挨拶は、ここまでにしておいて学園の方を、私に案内させてくださいっ!!
ミミミ、私たちでやるぞ?」
ミスティの言葉を遮るように、ミミミツはミスティとベリルを半ば強引に案内をし始めていた。
「ごめんなさいね、ミスティさん」
「い、いいえ、こちらの予定もありますし。
大した事、ありませんわ」
「それはよかった。
私も、強引だったかなと思ったので、申し訳なかったのですよ」
このミミミツの変わりように、妹のミミミは呆れてはいた。
「すいません、歓迎会もありまして、私としたことが、焦ってしまいました」
「そ、そうでございますか…」
そんなミミミツの態度に、ミスティはさらに呆れていると始業のチャイムが鳴る。
「そういえば、先ほどの大人気の講義があるとお聞きしたのですが…?」
「あ、あれでございますか?」
「私、その講義を見学したいのですが?」
「そ、それは…」
「私が案内するわ」
とうとう言いよどみだしたので、ミミミはその講義が行われているであろう案内する事にすると。
「…なの、見た事ありますよ?」
「あ、オレも親父に聞いた事があった…」
何やらその授業は生徒同士の意見交換を行われていたらしく、その男子生徒は言った。
「で、気持ち悪かったって、言ってたぞ?」
そして、笑い声が起きた後、聞きなれた声で反論するモノがいた。
「失礼な!!」
ハヤタだった。




