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新たな大地に花束を  作者: 高速左フック
第三章 ハヤタ、ソラを行く…
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第三十四話

 夕方、彼女は駆け出していた。


 「ミスティ様、さすがです、おつかれでした」


 その取り巻き達の笑顔が、


 「お退きなさい!!」


 彼女を苛立せ、


 「さすがミスティ様、感動しました」


 花束を抱えて出迎えたミミミツに、怒りが頂点に達し、


 「退きなさい!!」


 女性ながらに怒鳴られて、ミミミツは茫然としてしまう。


 だが、構わずそのままミスティが向かう先は、ハヤタの控室に他ならなかった。


 「おい、ここからは…」


 クオウの手下のオオカミ男達が、彼女を止める最中に、彼女が誰なのかわかり、気に入らない様子をみせて言った。


 「こっから先は、立ち入り禁止だ。


 来るんじゃねえ」


 「どうしてですの、私は彼に用がありますのよ?」


 「確かにそうだけどな。


 今は入るな」


 「ですけど!!」


 「ハヤタはアンタらの制御装置のせいで、動けないんだぞ?」


 自分がやったワケじゃないので、ミスティは苛立っていたのもあって、


 「劣等種のクセにっ!!」


 彼女はいつものクセ、そんな感情をぶつけてしまった。


 「お前…」


 おかげで周りの手下達は殺気立つ。


 だが、ここで控え室のドアが開き、そこから出てきたのはクオウだった。


 騒がしいから出て来た感じだったが、途中のやり取りを聞いていた。


 「ハヤタも劣等種だぞ?」


 双方が殺気立っていたが、片方、ミスティの覇気がなくなっていくので、クオウは手下達を下がらせていくのは、簡単な事だった。


 「カシラ、ハヤタはどうなんですかい?」


 「やはり、後半、かなり無茶していたらしい。


 少し安静が、必要なようだ」


 すると当然と言えば当然だろうか、手下の何人かミスティを睨んでいた。


 「おい、やめとけ、コイツには関係ないだろう」


 ミスティはさすがに彼らが、どんな感情でじぶんを睨んでいたのか鈍くなく、クオウに『関係ない』と言われて、どうにかあえないかといおうとすると。


 「ハヤタはこういう事も覚悟して、お前に戦ってたんだぞ?」

 

 「そ、それはどういうことですの?」


 意外な言葉に思わず、そう聞いてしまったので、クオウに呆れられてしまった。


 「お前は随分と能天気なモンだな?


 お前にとってはただの勝負だったかもしれん、だがな、こんな目にでもあわないと、お前がホントに『仕出かした事』をホントに理解出来ないだろうとな。


 あいつはそんな気持ちで、お前にに向かって行ったんだぞ?」


 すると再度、ハヤタの控室のドアが開き、ヒルデが出てきた。


 どうやら会話の内容を聞いていたらしく、半ば呆れながら答えた。


 「一応、医者として私は、止めたんだけどね。


 まあ…」


 ヒルデが『じっ』と、ミスティを見つめる。


 その視線はミスティにとっては冷たいのが、周囲から見ても明らかだった。


 「良い薬になったんじゃないの?」


 そのまま何も言えなくなった彼女を見て、クオウは占める意味合い込めて聞いて来た。


 「それで女医さん、ハヤタの容体は?」


 「やっぱり、ある程度の衰弱しているわ。


 ナノマシンが整うまで今日一日は、安静確実ね」


 「あれくらって、入院するヤツもいるが大丈夫なのか?」


 「入院!?」


 ミスティはさらに驚くが、クオウはもう驚かなかった。


 「そういうモノなんだよ。


 そういう装置なんだよ…」


 「そうね、クオウ、ハヤタ君の事、お願い。


 私は彼女を送るわ。


 そういう装置を使うと、どういう事になるのかもね」


 ヒルデの釘の刺し方に、クオウは納得して、この場は解散するのだった。


 

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