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新たな大地に花束を  作者: 高速左フック
第三章 ハヤタ、ソラを行く…
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第二十七話

 「ハヤタ、お前は、また騒ぎを起こしたのか?」


 「クオウさん、そんなおおげさな…」


 後日、クオウはハヤタの感情を感じ取ったのか、諭す意味を込めてカーテンを少し開けた。


 「お前はコレを見て、おおげさと言わないのか?」


 促されハヤタは、カーテンの隙間から下を見下ろすと、そこには人混みが出来ていた。


 最初、ガヤガヤ…。


 と、していた内は、まだよかった方だった。


 「こちら現場です、ただいま…」


 撮影やら報道されているのだから、さすがにハヤタは驚いてクオウを見た。


 「あれ、マスコミか?」


 「ああ、マスコミだ」


 マスコミ達は幸い自分に気づく事はなかったが、それはハヤタが事の次第を思い出させる。


 当然、前のミスティの事だった。


 「地区予選一回戦敗退のオレは何なんだろうな?」


 周囲が集まった中で、自分の感情のままに言った言葉は、ミスティのプライドをモノの見事に砕いたらしく。


 「さあ、謝れよ」


 「み…」


 ミスティは肩を振るわせて。

 

 「認めません…」


 「は?」


 「こんな事、認めませんわ!!


 後日、改めて勝負を申し込みます!?」


 この結果である。


 「…で、お前は引き受けた?」


 「周囲も、納得しなかったのもあったんだけどな。


 ここまで派手になるとは思わなかったんだよ…」


 ハヤタも感情のままに受けた面もあったので、後悔をしているとクオウが何か気づいた。


 「おい、アレって、ミスティってヤツじゃねえか?」


 「えっ、どこ?」


 「いや、スマン、もう人混みに隠れた」


 「てか、どうしてクオウが、ミスティの事を知ってるんだ?」


 「今日、テレビで映ってたぞ?」


 「マジかよ…」


 さすがに見間違いじゃないかとハヤタは思いもしたが…。


 「ごめんください」


 その元凶となる声を、聞き間違える事はなかった。


 前のミミミのように数名の取り巻きを連れた、ミスティが部屋の玄関先に立っていた。


 ちなみにリッカ、ナタルもいた。


 「随分と劣等種らしい。


 小さいご住居に住んでいらっしゃいますのね?」


 ハヤタでもわかる皮肉混じりの挨拶に、軽く舌打ちをしながら返答した。


 「ここまで騒ぎをおこしておいて、嫌味を言いに来たのか?」


 「ええ、日時が決まりましたの。


 それを、お知らせに…」


 「で、わざわざ、やって来たのか?


 連絡だけでよかっただろ?」


 「聞けば、その作法にも戸惑うほどの劣等な方だと、お聞きしましたので…」


 ハヤタはムッとしながら、携帯を取り出して登録をしようとするが言われた通りだった。


 それがミスティには癪にさわったのか『貸しなさい』と、携帯を取られて登録し終えた上でハヤタにある画面を見せた。


 「デュエルの競技ルールですわ。


 ルールの意味、ご存じですわよね?」


 「馬鹿にするな」


 「では、当日、楽しみにしていますわ」


 それだけを言うと、ミスティは側近たちと共に帰って行った。


 その突撃訪問にクオウは、ため息をついて答え。


 「おい、ハヤタ、やっこさん相当やる気だぞ?」


 ハヤタはルールが表示された画面をみるしかなかった。


 …そして、


 「ミスティ様、大した相手ではありません。


 あんな劣等な田舎者に、遅れをとったのは偶然ですよ」


 ホテルの一室、ミスティの取り巻きはそう激励をするが、彼女にとっては侮辱だったらしい。


 「貴女は、ワタクシが負けるとでも、お思いなのかしら?」


 「い、いえ、そんな事は、思ってもいません。


 で、ですが…」


 口ごもる取り巻きを見て、自分でも意地の悪い事をしたなと自覚したので、取り繕うようにミスティは答えた。


 「申し訳ございませんわ。


 貴女の意見も、確かに理解出来ますわ。


 だからなのです」


 「だからこそ…」


 「あの劣等種には、ルールを理解したうえで叩き潰して差し上げねば、ワタクシのプライドがプライドが許しませんの。


 正々堂々と戦い、あの敗北は、偶然、それこそマグレだった。


 劣等種などに遅れなどとるわけ、ないと知らしめないと気が済まないのですのよ」


 


 

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