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[完結]私は、幸せになります  作者: ちゅらちゅら
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 そして 私達3年生は卒業を迎えた。

ソフィーは、財務部に、マリーは悩んだ末に商会に戻っていった。学園長の卒業の言葉に送られ。

夜は卒業パーティーが開催された。学生のパーティーなので 手持ちのドレスでは、寂しいとマリーの実家で、可愛いドレスを用意してくれた。紺色のAライン、マリーは、ひまわりの様な鮮やかな黄色のAラインのワンピース。ソフィーは母の形見のヒスイのネックレスを初めて胸に下げた。


 講堂の中は、色とりどりのドレス色が、花のよう咲きほこっていた。サンドイッチなどの軽食にジュースと学生らしいパーティー会場になっていた。

初々しくダンスを踊る者、おしゃべりに夢中になる者、食べ盛りの者、皆楽しい時をすごしていた。


「マリーは、黄色のドレスがとても可愛いわ。良く似合っているわ」

「ソフィーだってこの3年で背が伸びて、Aラインのドレスがぴったりよ。ヒスイのネックレスを

ドレスの紺色が引き立ててるはわ。ちょっと大人になったみたい」

仲間と服装や卒業後の話をしていた。突然、卒業生でもない第二王子殿下が、ダイアナを連れて入場してきた。

 

 「皆 卒業おめでとう。これから 騎士になる者、文官になる者、それ相応の婚姻を結ぶ者、それぞれの道を歩むことになる。私のためにその力を、、、うっ、、何をする」

「殿下 国王陛下が 呼んでいます」

第2皇子殿下が声高らかに宣言している中、学園長の言葉で遮られる。有無も言わせず数人の騎士に二人は、会場から連れ出されてた。突然の成り行きに、声を出す人はいなかった。

今までも 卒業パーティーに 王族関係者が参加することがある。卒業生でない王子殿下が、婚約者でもない女性を連れて、参加するようなことはない。私的パーティーとは違い、学園関係者が多く参加する公的パーティーなのに。


「やっちゃったね。殿下。私のためにその力を使え!と言うつもりだったんだろうね」

「マリー 大きな声、、、」

「みんなわかっているわよ。うちの商会に殿下が、ドレスの発注に来たんだ。その前の諸々の支払いが済んでいないのよ。さすがに金額が金額なので、、、まとめて王宮に請求書送ってやったの」

「大丈夫なの?」

「大丈夫!王妃様や王女殿下の支払いもあるから、一緒にね。ちゃちゃっと送ったの」

「それじゃ、パーティーどころでないわね」

「そうよね。だって殿下の金額 王妃様より数倍多いいんだもの。だから 殿下の納品待ちの物は、

一旦中止。新しい注文は受けないことになったの」

 ざわざわとあちこちで噂話ささやかれた。



 そのころ 王宮では、宰相、宮廷魔法師と陛下の密談が行われていた。

「それでは、高位貴族子息が何人か不登校になったのは、精神干渉による不調なんだな」

「陛下 辺境伯と騎士団長の子息と面談できました。息子の変わりように何かあるのではと 審に思っていたので協力的でした。セドリック同様、精神干渉の魔法にかかったようです。皆真面目な、良く言えば純粋な子息だったので、精神干渉の魔法に掛かりやすかったようです。親が気が付いた時には、部屋に監禁しなければならなかったようです。それに結構の額のお金を貢いたようです」

「精神干渉の魔法の中でも俗にいう、魅了の魔法、、、」

「そんな お伽噺、、、」

「陛下 私もそう思います。宰相からの話で、改めて古文書を読み直してみました。平民の間で、おまじない程度の魅了の魔法を込めた指輪やネックレス、腕輪があるそうです。魔法が使える者が少なくなった現在、お伽噺の世界ですが、西の魔女がいた頃にはよく使われたと書かれた書籍を見つけました。古の魔道具が、街に放たれたのではないでしょうか」

「古の魔道具か・・・」

「没落した貴族の魔道具が、たまに古道具屋に売られていたりします。私の持っているこの袋鞄は、祖父が、そのようにして手に入れた魔法カバンなのです。見た目より容量が多いのです」

「そなたのおじいさまは、有名な魔法具の骨董品収集家だったな」

「ほとんどがガラクタですが、中にはお伽噺の様なこの鞄があるのです」

「しかし まじない程度にそんな力があるのか」

「昔の魔道具の中には、持ち主の魔力を吸収することで、力を継続するものがあります。今は魔力持ちが少ないが、魔力が豊富にある時代は、自らの魔力を使って魔道具を動かしていたそうです。今回、ある女生徒は自らの魔力を使うことで、常時精神干渉をしていたのではないでしょうか。あと 交際期間の短い者ほど、精神干渉の副作用が弱いことがわかりました」

「うちのセドリックは、交際期間は短かったが、強力に作用されたようです。第二王子殿下が、セドリックと同じ経過がみられます。その女生徒の家は男爵家です。横領の疑いがあります。そんな方を殿下の婚約者にしてはいけません」


 魅了の魔法はダイアナ本人がかけているのか、魔道具なのか。魔法封じの魔道具が使えるか。もし魔道具であるならそれを見つける事と、廃棄する方法を見つけなければならない。さらに魅了された者の特性と治療方法の確立、魅了の予防を研究しなければならない。王位継承者に使われていたことを思うと国の存亡にかかわる最重要課題だ。人知れず、速やかに解決しなければならなかった。


連行された第二王子殿下とダイアナは、王宮の別邸に保護という監禁をされることになった。

誤字脱字報告ありがとうございます。

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