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ことば
「風」
ひとつ ひらと ゆれる
ふたつ ゆらと たゆたう
みつ ふわと たなびく
よつ さらと ながれて
いつ かさなるともしれず
むつ まじわりのはてに
ななつ そのぬくもりをとどけて
「音」
その音は 透けて
深く 深く 耳には聴こえぬ
その音は 醒めて
遠く 遠く 眠りのように
その音は 澄んで
どこまでも やわらかに
その音は 色彩
ひかり はずんで
その音は 包んで
あらゆるものの 隔てをなくして
「ことば」
言葉はことば ただの記号
見たいように 聞きたいように
言葉はことば 完全で不完全で
伝えようとも 伝わらずに
言葉はことば だから大事で
思いを届ける 波音となる
言葉はことば 静寂の色彩




