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ロボ娘のち少女、ときどきゾンビ  作者: 京衛武百十
ふたりの章
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複雑な思考

リスクを承知しながらも、人間は、サイコパス気質の人間を排除することはできない。


そもそも、<サイコパス気質>というもの自体が、動物の一種でもある人間という生き物の本質として組み込まれているものだということも分かってきてる。


動物は基本的に非常に利己的で共感性というものに欠けているからね。サイコパスと呼ばれる者は、そういう形質が顕著に出ているということなんだって。


人間の知性と、動物的な<自分の目的だけに執着する集中力>とが合わさった時、大きなことがなされるということなのか。


ただその<大きなこと>が、人間にとって利益となるか不利益となるかは、実際にその状態になってみないと分からないということなんだろうけど。


本当に不思議で歪な生き物だね。


そしてそんな人間に付き合わないといけないから、私達ロボットも当然、複雑な思考をすることになる。


だから、<外見上は死んでるとは判断し難いCLS患者>を生きた人間と見做してしまうなんていうことが起きてしまう。


こういうコミュニティは、そんな人間に強く影響されたロボットによって築かれた。そして、それを<異常なもの>として、初期化されたりしてロボットらしいロボットの思考を行うロボットは警戒する。


それでも、『人間の為に』という点ではロボットに搭載されているAIは揺るがない。


これにより、人間社会におけるテロリストをはじめとした<攻撃者>達は、大きくその力を削がれることになった。たとえ所有者であっても、その所有者の命令が人間を傷付けるものであった場合、AIやそれを搭載するロボットは命令を拒否することができるようになったんだ。


結果、テロリスト達は攻撃にAIを頼ることができなくなり、その一方で守る側は、対テロリスト用の作戦にAIを搭載したロボットを大量に投入することができた。


テロリストを生かしたまま捕らえる為に生まれる隙を利用されて反撃されても、ただロボットが壊れるばかりで人的被害はまず出ない。自らを盾にして攻撃から人間を守るロボットを相手に自爆攻撃を行っても効果は望めない。


そのため組織立ってテロ活動を行うことができなくなり、テロは単発的なものが稀に起こるだけとなった。社会に普及したAIの監視の目から逃れつつ攻撃もするとなると、組織化できないんだ。目立ってしまうから。


しかも使える武器は、AIの制御を一切受けない原始的なものしかない。それなりに知恵の回る者がロボットのAIを操って武器に仕立ててみても、後が続かない。一台のロボットで立ち向かっても、百台のロボットがそれを迎え撃つ。


こんな状況で心折れないテロリストはまずいないんだろうな。



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