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ロボ娘のち少女、ときどきゾンビ  作者: 京衛武百十
リリアテレサの章
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冷凍ハンバーガー

トンネルは続く。起きていても仕方ないので、リリア・ツヴァイはリアカーで眠っていた。


そのリアカーを引き、私はもう自動車が通ることのないトンネルの中の道路をひたすら歩く。黙々と。ただ黙々と。


人間はこういう作業が苦手だという。まったく変わり映えしないことを延々と繰り返すということが。


私はロボットなのでそんなことはまったく気にならない。同じ作業を十年でも百年でも繰り返すことができるだろう。博士の手によって普通のロボットではなくなってしまったかもしれない私も、そういうところはやはりロボットなのだと思う。


人間は<疲れる>から同じ作業を繰り返すことが難しいのかもしれない。疲労に見合う<何か>を無意識に求めてしまうんだろうか。景色が変わったり、自身にとって心地好い変化が起こったりという。


ロボットは見返りを求めない。ロボットは疲れない。厳密には動作を続ければ構成する部品などに疲労が蓄積し劣化していくけれど、人間のそれに比べればずっと小さな変化だ。だから疲れを感じない。疲れを感じないからそれに対する見返りも求めない。


これにより、トンネルの中を延々と歩き続けることもできる。


リリア・ツヴァイが寝ている間も移動を続け、翌朝になる時間までには半分を過ぎていた。再びパーキングエリアに寄り、朝食にする。


そこでも彼女はインスタントラーメンを食べた。相当気に入ったらしい。


そのパーキングエリアにはCLS患者は現れなかった。


公園には多数の墓標があったから、ここにもCLS患者はいて、それを処置したロボットがいたんだろう。そして処置が完了したから次の場所へと移動したのかもしれない。


もしかするとそれは、最初のパーキングエリアにいたフランソワPX-33だった可能性もある。順に巡って処置を行い、しかし最後のあそこでとうとう機能停止してしまったのだろうか。


私達ロボットは悔しんだりすることもない。ただ、目的を果たせずに機能停止してしまうことを好ましくないことだと認識することはできる。そういう意味では彼は悔しかった可能性もあるのか。


朝食を終えてそのパーキングエリアを後にして、最後のパーキングエリアで昼食にした。


さすがに朝にインスタントラーメンにしたからか、そこでは冷凍ハンバーガーを電子レンジで解凍して食べることにした。


賞味期限は切れていたけれど、私も本来ならそれを人間に食べさせるようなことはできないけれど、現在のような非常時であれば生存を優先して敢えてそれを無視することができる。非常時対応として。


こうして、夕食の時間になる頃には、トンネルを抜けることができたのだった。



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