表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我が儘に異世界を  作者: かでぃー
第一章 クラス転移
8/66

決断

私用も終わりなんとか投稿できた~

楽しく雑談をした日の深夜、脩司は自室で初めてベルガへと話しかけた。


「おい!起きてるか?」

『なんだ?てめぇから話しかけるなんざ珍しいじゃねぇか』

「俺と取引をしてもらいたいんだ。そのためにはお前の能力が知りたい」

『取引だぁ?なんで俺様がそんなことしなきゃならん』

「俺が早い段階で死んだらお前は目的も果たせるか判らないほど弱いまま俺の身体を使うことになるんだがそれでもいいのか?」

『・・・何が知りてぇんだ?』

「取引内容が先だ。俺はお前が効率よく強くなれる様に協力するこれは最低条件でその他は条件次第だ。まず、能力値を奪う条件はなんだ?」


(こっちが有利なんだ。強気にいってベルガから好条件を引き出してやる。)


暫しの沈黙後ベルガが話し出した。


『条件は簡単だ。てめぇが奪う相手の名前とてめぇ以下の職業が必須。有効範囲はてめぇの視野が届く範囲内のみ。こいつは自動(オート)だか手動(マニュアル)だと相手に触れながら殺せばいい』

(やっぱり範囲があったか…)

「次に前に言っていた。奪う能力値の上限は変動できるものなのか?」

『そいつはてめぇ次第だ。上位の職業に就けば就くほど奪う値は大きいが、殺す場合は条件はなしだ。生まれてから死ぬまでに上昇した値をそのまま奪う』

「だから武器不適合者か…しかもそっちの方が奪える値も多いな。次だ、殺した相手からアビリティは奪えるのか?」

『そいつはてめぇが見たり、攻撃を受けたりしてから殺せばいい』

「お前が奪ったものを俺に渡すことは可能か?それと俺からも渡すことは可能か?」

『・・・』

「沈黙は可能と判断するぞ?」

『ちっ 可能だ!』


話を聞くうち疑問が出てきた。

(最初は能力を奪わず、ある程度成長してからの方が良かったんじゃないか?)


「お前確か魔人族だったよな?」

『・・だったらなんだ?』

「お前は奪う能力は凄いが俺に取り憑く前は下位の職業だろ?」

『教えるわけねぇだろが』


(威勢を張ってるが間違いないな。召喚術に何らかの方法で介入し、宝玉で得られる職業を奪い上位に立ったんだろう)


「お前は俺達の世界へ帰れる方法は知ってるか?」

『知らねぇよ』


(この質問は駄目か。だか、ある程度の方針は決まったな)


「よし取引だ。まず、殺して奪った値の内、成長値と同じく2割寄越せ。アビリティは被った場合のみ俺に渡せ。その代わり多くのヤツから奪ってやる。」

『ほう・・』

「次に俺が死に目に遭ったとき、俺にHPを少し貸し死なない様にしろ。後で1.2倍で返してやるよ。」

『・・・』

(くそっ!少し部が悪いか?構うか押しきる!)

「これが最後の条件だ。お前の目的が達成出来るのに、俺が存命の時は身体を使わせてやってもいい」

『っ!!!』


1ヶ月も一緒だったが、コイツから何かを仕掛けては来なかった。つまりは俺が死なない限り表には出てこれないはずと最後の切り札として考えていた。反応を見る限り効果抜群のはずだ。


『てめぇは自分が何を言ってるのか判ってんのか?二度と表には出れねぇって考えねぇのかよ』

「何言ってる?お前が出てこれるのに、俺が出れないことはないだろう?」

『・・くっ』


(ん?間違えたか?様子が…)


『くっく だっはっは~やっぱりてめぇはいい。気に入った!その条件を呑んでやる。しかし何だっていきなり取引なんざ持ち出した?』

「ここを出ていくんだ。ここにいる限り迷惑をかけちまう。それに…」

『それに なんだ?』

「廻の邪魔をしたくないんだ。ああ見えてアイツは頭がキレる。自分の能力内で対象できるが能力値が低いと意味がない。」


あの雑談の中で「やりたいことあるんだが、実現的に能力値が足りない」この廻の言葉が脩司の心に刺さった。


(コイツを引き剥がせば、廻は自由にやれることが多くなり生存確率だって増えるはずだ。それとアイツも安心できる)


『出ていくのは勝手だか、どうやって抜け出すんだ?』

「それは一芝居するのさ」


来週にはダンジョンへ行く。少しでも早くここから離れなくてはいけないとベルガと打ち合わせをしていった。








---------------------



翌日仕事を終えた廻と訓練所で鍛練を励む脩司だったが、いつものキレがなくあっという間に倒されてしまう。


「なんだ?いつもの動きじゃないな?」

「すまん 寝不足で身体が予想以上に重いんだ」

「そんなんじゃ俺に説教できないな!」

「はっは まったくだ。悪いが早めに切り上げて眠らせて貰うわ」

「おう また明日な」


そう言って廻と別れるが自室へは戻らず、人を探し歩き回る。


「あれ?木幡君 今日の訓練はもう終わったの?」

「お疲れ様 木幡君。それは昨日の紗耶香の注意が効いたんじゃないかしら?」


図書室へ行くと探していた人物である藤居さんと早乙女さんが居た


「二人の事を探してたんだ。ちょっと話があって」

「おぉ珍しいね~。それで話ってなにかな?もしかして愚痴から恋愛相談までなんでもきなさい」


脩司への返答に少し冗談を絡める藤居さんと相談するとこに本当に驚いた顔している早乙女さん


「今度ダンジョンに行くだろ?俺達は知っての通り召喚者の中で最弱だ。周りからの視線も冷たい」

「「・・・」」

「廻はその視線がもっとも苦手なんだ。もしかするとダンジョンで力を出せないかもしれなし、その事で何かあるかもしれない。勝手なことを頼むようだが二人で廻を守ってほしいんだ。」

「1つ聞いていいかな?何でそこに木幡君は入ってないの?」

「俺はなんとでもなるさ」

「私も紗耶香の疑問が最もだと思う。昨日も無理しないと言われたばかりでしょ?」

「大丈夫 無理はしないから」

「ん~納得できないけど、細谷君のことは了解したよ」

「ありがとう藤居さん。お詫びと言ったりなんだけど1つアドバイス」

「?」

「廻に告白するなら早めの方がいいよ。間違いなくOKだから」


(皆で居るときも学校用ではなく普段の廻だし、藤居さんが気になってたしな)


「へ?ちょちょっと何をいってるのかな?木幡君。わ 私が ほほ細谷君のことがすすすす好きだなんて」


藤居さんは一気に顔を真っ赤し動揺を隠そうとする


「だって見てて分かり易すぎでしょ。そう思わない?早乙女さん?」

「ふふっ 紗耶香バレてるみたいよ」

「えぇ~ ウッソ~」


藤居さんは両手で真っ赤になった顔を覆い隠し悶える。それを横から宥める早乙女さん


「うぅ~」

「これは流石に突飛過ぎよ 木幡君」

「はっは すまない」


悪びれもない脩司だった。

悶えから回復してきた藤居さんも負けずに


「木幡君も告白したらいいじゃない!智枝ちゃんに」

「んなっ!」

「いきなり何を言うの紗耶香」

「私も知ってるのよ。話してる間中ずっと智枝ちゃんを見てること。ここは男らしくバシッと決めちゃおうよ」


まさかブーメランで自分に返ってくるとは思いもせず固まってしまう脩司を他所に藤居さんはニヤニヤが止まらずにいる。


告白はできない。でも、ここで逃げたくもない。そんな葛藤がぐるぐると頭の中を掻き回す。


「よしっ!」


意を決して早乙女さんへ向かい合い、そして抱きしめた。


「ここで告白することはできない。日本へ戻ったら改めて告白します。だから、絶対に死なないと約束してください」


「・・・はい」


「おぉ 良かった~智枝ちゃんに春が確定した~」


二人とも恥ずかしそうにしていたが


「「次は藤居さん(紗耶香)の番だな(ね)」」


「誤魔化しきれなかった~」


そうして藤居さんが廻への告白が決定していった。


二人と別れ自室へ戻ると脩司は目を瞑り、決意が鈍っていないことを確認して目を開けた。


「・・やるか」


そして次の日には脩司の姿はなくなっていた。


あ~ぁ 青春したい 周りに砂糖吐かせたい(笑)


はっ すいません 願望が溢れでちゃいました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ