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我が儘に異世界を  作者: かでぃー
第三章冒険者
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完成と招集

久しぶりの更新になります


家を造るにあたり廻が図面を設計し、俺は必要になる木材の準備を開始して既に1週間が経過している。


完成した見事なログハウスの図面から見るに必要になる木材はかなりの量であったが、そこは脩司の木こりのスキルとベルガが与えた不眠の効果もあって作業は順調に進んでいく。


廻は図面を作成し終わると水をシンナーや防腐剤などに次々変化させ、脩司の加工した木材へと塗り付けていく。

それを依頼を終わらせた後のシーラとアルモ、バティアの手を借り魔法によって割れない様に乾かしてもらい、組み立てを脩司が行っていく。

もちろんシーラたちには何を造っているかは内緒にしている。完成を楽しみに協力してほしいと頼んだらあっさりと了承できてしまったのだ。


普通のログハウスならしっかりとした基盤の基に家を構築していくのが定石だが、廻の考えたログハウスではそれがない。

組み立ても基礎から少しずつ天井へ向かって造っていくが、図面でみた部屋ごとに組み立てを行い最後にすべてを組み合わせるというプラモデルの作り方と同じ方法を用いている。


廻曰くこの方法でないといけないらしいが、脩司には理解することができず、何度も質問をしたが軽くあしらわれてしまっている内にログハウスは完成へと至った。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



「なぁ廻・・コレ、めちゃくちゃ疲れるんだが」


額に汗を溜め、作業を終え脩司の口から開口1番に愚痴が飛び出す


「はっはっはっは~何言ってんるだ。魔力量の増加には魔力を使い続けて増やすのが手っ取り早いって教わらなかったか?コレは脩司の訓練でもあるんだぜ?家も建って訓練にもなる良心的なアイデアだろ?」


してやったりの表情を見せつけ、完成したログハウスへと視線を移した。


「この家の繋ぎを脩司のアビリティで行えば普通に建築、解体は容易にできる上に持ち運びも出来るし応用も簡単だ。冒険者なんて根なし草をやる以上は此方の方が便利で効率が良いんだ。」


完成したログハウスは各人数分の部屋にリビング、トイレや風呂に釜戸付きの台所まで備えていてかなりのデカさに仕上がっている。そのデカさを脩司一人で組み立てを行っている為に愚痴の一つも出てきている。


一方の廻は生活で出た汚水や排泄物その他のゴミを1ヶ所に集める設計し、それを処理するのを担当するようだ。本人曰く精神的にくるらしい。

ほとんどの人間がそういった処理をしたがらないので、直訴した廻には本当に感謝しかない。


「ほら脩司!いつまでも休んでないで他の連中も連れてきてくれ」


廻の声にはどことなく緊張しているようだが、生憎と呼びに行く必要はなさそうだ。


「あいつらならもうすぐここに着くぞ。それに何故だかリズさんもいるな」


背後から徐々に近づいてくる人影へ指を指す。


「相変わらず出鱈目なサーチ能力だ。しかもそれさらに範囲広くなってないか?」


それもそのはずだ。ベルガの指示で夜な夜なイヤーバットをイヤって位狩りまくって能力の底上げをしていたからだ。


「訓練の賜物だな」

「ドヤ顔やめっ!・・・ったくチートだぞ!その能力は」

「デメリットの方がデカい気がするけどな」

『おうコラッ!!てめぇそれは俺様を指して言ってんじゃねぇよな?』

「うるせぇ!勝手に身体を魔改造されたり、イビられたりしてたら()()は不満が溜まんだろうが!」


日常の口喧嘩が始まると廻は頬をポリポリ掻きその様子を眺める。


最初は・・・か。


宿で脩司が説明したことに納得は出来た。脩司(アイツ)ならそうするだろうと、意図しない環境へ喚ばれた挙げ句に訳のわからないヤツにくっつかれて尚、前を向いて進んでいる。凄いヤツだとそれが俺の親友だと誇らしくもある。


一方で危ない事にも平気で突っ込む爆弾でもあるだろう。ならば俺はその補佐をして危険性を下げてやる。とことんつき合ってやるから覚悟しろよな。お前が行動で俺が頭脳を駆使して異世界を渡り歩くんだ。


「奔放か・・・全く言い当て妙だな・・・っと二人ともいつまでやってんだ。ほら来賓の方の到着だぞ」



◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「えっと・・・何て言ったかもう一回お願いできますか?」


うまく聞き取れなかったとばかり再度確認し始める脩司の向かえには優れない表情のリズさんが座っている。

ログハウスのお披露目も終わり、リビングでゆっくりお茶を啜っていた時リズの口からとんでもない言葉が飛だしてきた。


「先日、王国から緊急依頼が届きました。各街に滞在している高ランク冒険者を招集させよと。現在トミナ滞在の高ランク冒険者はネスポルネの方々になります。ですので」

「それは間違いなく戦争への参加だな」


横からの廻の一言にビクッと身体を震わせ、顔を伏せてしまうリズは続く言葉をだせずにいる。


「このタイミングで招集だとそれ以外に当てはまる事がない」

「・・・皆様が戦争への参加を望まれていないのは我々ギルドも承知していることなのですが、王国の依頼を反故に致しますとトミナのギルド運営ができなくなってしまうのです」


そういえばギルドは多少なり王国からのバックアップを受けていると聞いていた。トミナの様な小規模ギルドはその影響をかなり受けるということだろう。


「どうするリーダー?」


困惑した脩司の問いに


「それはねーもちろん王国()()行くよー」


リズを気遣い笑顔で了承するシーラの決断に誰も反対するものはいなかった。



どうしても書けない時間が多くて遅くなっていますのでかなりの不定期更新となります。


本当に申し訳ないです

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