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我が儘に異世界を  作者: かでぃー
第三章冒険者
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友情


「やっぱりシーちゃんですわ」


シーちゃんと呼ばれたシーラ本人ですらフードの間から白く長い髪が見えているだけの相手に困惑している。


「えーとっねー・・・私のことをシーちゃんって呼ぶ人はそんなに多くないんだけどー、フードを被ってちゃー誰だか判んないよー」

「!!──わたくしとしたことが失礼しましたわ。久しぶりにシーちゃんにお逢いできて舞い上がっておりましたの」

「!?」


ゆっくりフードを外し、明らかになったその顔を見ると今度のシーラは驚愕した顔に変わっている。


「う、うそーもしかしてティアちゃんー!?」

「お久しぶりですわシーちゃん」

「わぁーティアちゃんー本当にティアちゃんだー」


笑顔でティアと呼ぶ人に抱きついて再会を喜んでいるシーラの隣で脩司には何かがつっかえていた。フードを被った人がシーラの友達というのは口振りから理解していたが、その顔はどっかで見たことある様な気がしていた。


んーー?ほんと誰だっけ?最近の会った人だとは思うんだが・・・・・・・・・・判らんっ!!!!


「ってこんなこと考えてる場合じゃねぇ!!折角の再会を邪魔するようで悪いんだが、シーラそろそろいかないとマズイ!」

「へぇ~何がマズイんだ脩司?」

「oh・・・シーザス・・・」


本日2度目となる頭部に当たる冷たい感触に脩司は考えるのをやめた。



◇◆◇◆◇◆


「━━━ってな訳で脱走しました」


流石にギルドの中では話せる内容ではなかったので、もう一度鳩の羽休めへ赴き部屋をとった。そこで冷や汗まみれでこれまでの事を話した。椅子に座りギシギシと音をたて背もたれに体重をかけながらも無言で聞いていた廻が不満を爆発させずに今の話を頭の中でまとめている。


沈黙が続く中で俺は完璧なDOGEZAを決めているため廻の表情は窺い知れない。シーラとアルモそれにバティアと名乗った女性は向かいの三人部屋にいてこの場にはいないのがせめてもの救いというものだ。


考えるのをまとめ終わった廻がゆっくり口を開いた。


「あの時の数珠にこの世界の住人の魂が宿ってて、そいつに取り憑かれたと?しかも成長値や能力値を奪っていくか・・・それだとしてもだ。なんでそのことを言ってくれなかったんだ?俺はそんなに頼りなかったのかよ?」

「そいつは違う!!」


ついつい大声になって下げた頭をガバッと上げ廻を見上げる。


「これを言うと廻はムキになって命を落とす確率が高めちまう。俺は一番の親友に死んで欲しくなかったんだけなんだ」

「けど、そのお前が魔族に捕まって拷問されてりゃ死にかけてりゃあ意味をなさないだろう?長年の親友として言うが、俺も脩司と同じ気持ちだったんだ。それに藤井さんや早乙女さんもどれだけ心配していたかは想像はつくはずだ」

「それは・・・」


流石にそれを言われると言い返すことはできない。ふぅと軽いため息を吐く廻は


「でも、まぁ生きててくれてよかった。あれが今生の別れなんて嫌だったからな。それとこれからは俺とバティもパーティーに加入して付いていくぞ?俺も脩司よりは上の職業になってるし、成長値を奪われることはないはずだからな」

「えっ・・いや、それは・・・」

「この期に及んで拒否権があるとでも?」

「俺にはございません。でも、廻が連れてた女性が危ないんじゃ?それと他の二人がなんと言うか・・・」

「バティはなかなかの実力者で、さっさ冒険者登録した時も軽い騒ぎになったくらいだから問題ない。他の人達の了承は・・・ちょっと連れてくるからそのまま待ってろ」


廻は返事も待たず部屋を出ていき、直ぐに皆を連れて戻って来たときに俺の精神力はごりごり削られていく。土左衛門状態だった俺を見たアルモにはこれをネタに弄られるのが確定したのだ。


更にパーティー加入の話はシーラの「シュウジの友達でしょー?ティアちゃんも一緒だしいいよー」という軽い発言ですんなり加入が決まってしまった。



毎度毎度遅くなってすみません。


自分も脩司同様に土左衛門したいくらいです


職場でネズッチュー乱入やらなんやらでバタバタ続き次の投稿まで空くかもしれませんが、出来るだけ早くしたいと思います。


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