顔合わせ
説明と会話がメインです
睡眠を必要としない脩司は、寝たふりをするだけのつもりだったが、目を閉じ続けている内に本当に眠ってしまい、予想以上の時間を寝てしまっていたようだ。
「夢じゃなかったな・・・」
ぼんやりとしながらも目を覚まし、鉄格子の中であることを見て落胆する。
「あっ!?おはようーやっとお目覚めかねー」
目が覚めた脩司に気がつき、左の鉄格子から自らが美少女と名乗るシーラが間延びした声で話しかけてきた。
「えぇっと…シーラさんだっけ?見回りはどうなったんだ?」
「シーラでいいよー。私もシュウジって呼ばせてねー。見回りは適当に騒いで追っ払いましたよー」
「好きに呼んでくれていいさ。見回りのことはすまない─助かった」
「気にしてませんよー。それよりシュウジは、どうして捕まったんですかー??」
「ん?それはダンジョンを━━━━」
異世界から来たこと、ベルガのことを除き、ここまでのことを一通りの説明した。
「すごーいーシュウジは攻略者だったんだー。それにしても運がなかったねー。狼を飼ってるのは、この拠点を任されてるコドドだろうからー」
「アイツがここのボスか…道理で強ぇ訳だ」
「そいつに挑んだシュウジはやっぱりバカですねー」
「だろうな。まぁ次は倒すさ」
「バカな上に自惚れまで加算されて救えそうもないですねー。でも倒してくれるなら助かりますー」
「助かる?どういうことなんだ?」
「いやーお恥ずかしながら私って美少女じゃないですかー?」
「美少女って自分で言わんがな」
未だに左目は見えにくく、シーラの姿を見ていない脩司は思わずツッコミをいれてしまい、やってしまったと思う
「ふっふっふ─やっとの美少女に反応してくれましたねー」
見えないが間違いなくニヨニヨしていることだけは理解できる。
多少の敗北感を味わいながら話の続きに耳を傾ける
「私、求婚されてるんですよー」
「ソレハ、タイヘンデスネ」
「むー信じてませんねー。なにが悲しくてアイツの嫁にならなくちゃならないんですかー」
ため息を吐きつつもここに居る理由を話してくれたが、脩司は違和感を払拭することができずにいた。
「・・シーラはもしかして魔族なのか?」
「私は間違いなく人族ですよー。ただ・・」
「ただ?」
「神子になってしまい、村から追い出された所を捕まっちゃったんですー」
「は?」
(種族が違うのに求婚?神子?なんで追い出される?あぁもう最近、わかんねぇことだらけだ)
「もしかして、シュウジは神子を知らないんですかー」
「・・・知らんよ」
「そうなんですねー。神子とはざっくり言うと職業が固定化された人を言うんですー。不特定多数の職業があって、いつ、どこで、誰が変更されるか不明なんですー」
「なんで固定化されると村を追い出されなきゃならないんだ?」
「・・それは神子が災いを呼ぶ存在だと言われているからですねー」
「なるほどな」
(ゼグムの心残りのだったやつだな。まだ、職業を変更できる訳じゃない。変に希望を持たせることは避けるべきだろう…)
「さて、どうしたものか…」
『んなもん脱獄に決まってんだろがぁ』
「うぉぅ!?いきなり話しかけんな!びっくりすんだろ」
「??─今の誰ですかー?」
「空耳じゃないかな~??」
少しだけ冷や汗をかきながら、苦しすぎる言い訳が口にでる
『てめぇふざけてんのか?ソイツ連れて脱獄でいいじゃねぇか。いつまでナヨナヨしてやがんだぁ?』
「おめぇはちっと黙ってろや」
『んだとぉ?へっぽこが粋がってんじゃねぇぞ?誓ったことに背いてるてめぇに渇をいれてやってんだろうがぁ』
「だーかーらー誰なんですかーーーー!!」
ギャアギャア騒ぐように喧嘩を始める二人(?)に無視され、不満が溜まったシーラの声が牢屋にこだましていった
書き方迷走が悪化していてますが
次は日曜日に投稿したいと思います




