表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我が儘に異世界を  作者: かでぃー
第一章 クラス転移
19/66

変貌

merryChristmas


今回からアイツが復活しまっす

大蛇を倒してバティアの半獣化が進んだが、それ以上の問題が浮き彫りになってしまった。


(俺自身の武器が無い!)


物質を変化させて破壊力を出すことはできるが、それ以外はできないということだ。


「武器がいるな・・」

「廻様はそのままでもお強いですわよ?」

「いや、俺はそこまで強くない。小手先の爆発だけでは、この先すぐに殺られるな」


廻の頭脳は大まかな設計を練り出しているが、それを造れるだけの物資が不足していた。唸り声をあげながらも思考していく廻だか


「廻様は何を慌てておられますの?」

「そりゃ此所から出るために・・」

「私からはそう見えませんわ。何かに怯え、それから必死に目を背けているようですわ」


出会ってから然程時間は経っていないが、バティアは今の廻の言動を見ているとなにかが引っ掛かってしょうがない様に思えてならない


(・・確かにそうかもな。この現実を受け止めきれていない自分がいる)


そんな時に藤居に散々言われた言葉が浮かんだ


「・・・無茶するな、か……」


目を瞑り今までのことに整理をつけ


「バティア…時間は掛かるが確実な方法をとって脱出するぞ」

「分かりましたわ。私が廻様から離れることはありませんから、ご安心くださいませ」


にこっと優しさに溢れる笑顔で了承していた。




~~~~~~~



時間は遡り廻達がダンジョンへ突入する頃


「はぁ~なんか張り合いがなくなってきた」

『だらしねぇなぁ』

「んなこと言われてもよ。魔物が弱く感じるんだからしょうがない!」


脩司は適度に休みを取りつつも、もうすぐ40階層に差し掛かる所まで到達していた。

此所に至るまで数多くの魔物と戦い、屠ってきたが、そこに出現する魔物が強くないので飽きていた。だか、それは偏に脩司の努力が実ったにすぎない


木幡 脩司 17歳 男

職業 木こり(駆け出し)

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

HP:430

MP:290

STR:390

DEF:80

SP:310

TEC:470


称号:


異世界から召喚されし者

武器不適合者

苦労人

大根役者

狩人

********


アビリティ:


異世界言語理解

異世界文字理解

一点突破

身体強化(腕力大幅UP、指力大幅UP、背筋力UP、脚力UP、瞬発力UP)

超音波

空間認識力UP

夜光眼


≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡


ベルガの入れ知恵もあり、ステータスの整理と被ったアビリティの合成も行い、ダンジョンに入った頃とは別人にまで成長していた。


『ったく、しゃぁぁねぇ。とっておきの情報をくれてやる。ダンジョンには超激レア魔物がいる。そいつを殺せば珍しいアビリティが手に入るだろうぜぇ』

「本当か?」

『んだぁ?信じらんねぇのかよ?』

「いや、その事は信用するわ。そんでどんな魔物なんだ?」

『知らねぇ』

「なんだと?自信満々に言ってたじゃねぇかよ!」

『激レアだけあってよぉ。見たことすらねぇわ』

「ぬか喜びさせやがって…」

『そのうち会えんじゃねぇか?』

「はいはい…」


適当に相槌を打ったとほぼ同時に40階層へ到達した


「此所が40階層か、しかも沼地かよ」

『今までと違う魔物に期待できんじゃねぇ?』

「あんまし期待しないでおくわ」


そう言いつつも指を鳴らしソナーセンサーを発動させている。アビリティ強奪を重ねていくにつれ、センサーの範囲は拡大し、その動きもどんどん洗礼されたものへと変貌した。


「近くに魔物はいねぇな。ひとまずの高いところから一望できそうな所を探すか」


沼地は樹木や水芭蕉の様な植物が生い茂り見通しが悪い上に足場も悪い

センサーが有効だが、連発していると魔力消費が著しく、もしもの時に対処できないと判断のてあった。


暫し進むが木の根に生えた苔に足を滑らせたり、腐っていて踏み壊したりと思うように進めない事に脩司のイライラは募る


「あぁまどろっこしい!」

『俺様は楽だぜぇ』

「変わってやろうか?」

『くっく─八つ当たりかましてんじゃねぇよ』


減らず口の言い合いをしながらも次はの樹木へ足を出した。


その瞬間、


ゴゴゴッ


樹木が立ち上がるように根が動きだし、数本の根と蔦が脩司に巻きつこうと伸ばしてきた。慌てて足場にしていた樹木に指を突き立て身体を持ち上げると別の樹木へ飛び移りそれをかわしたが、脩司からは冷や汗が溢れる。


(コイツ他の木と反応が一緒だ…)


脩司が使うソナーセンサーであってもその区別がつかない。


『ありゃトレントだぜ。よく見ろやぁ動きはおせぇぞ!』


トレントの動きは確かに鈍いが、それを補う蔦の動きは速い


(アレに捕まるとアウトだ)


立ち上がったトレントの根を見れば捕まった魔物らしき骨が無数に絡まっている。


「根に絡ませて溺死の上で養分にするって訳か・・・はっは─上等だぁ。樹木ごときが木こりに逆らってんじゃねぇよ」


足場にしていた樹木に指をめり込ませ飛びつき身体強化を使い脚に力を溜めると一気にトレントへ向け飛び出した。

トレントも蔦を使い絡めとろうとするが、そのスピードよりも脩司のそれが上回る。


「オラァ!」


ドゴッ


脩司の一点突破を使った拳がトレントの中腹部分に命中するが


「っ─なかなか硬ぇじゃねぇか」


トレントがその攻撃に堪えれるだけの守備力を持っており、動きの止まった脩司へ向け、再び根と蔦が襲い掛かる。


「捕まらねぇよ」


今度はトレント自身を足場にし、その場から離れた。


「いいねぇ。殺りがいがある」


脩司は気づかずうちに口元が三日月の弧を描き、心底嬉しそうにしている。


「はっはは─簡単にくたばってくれるなよ?」


トレントの周りの樹木から樹木へ移動を繰り返し、隙を突いては攻撃をするという撹乱とヒットアンドアウェイ方式を用いて幾度となく殴り続けいく。

さすがのトレントも何度も殴られることであちこちにヒビが入るまで弱ってきた。


「はぁはぁ─コイツでラストォォォ!」


気合いの乗った拳をトレントに叩き込む


ビシッビシビシ


ヒビが拡がり、『ヴオォォォォ』不気味な雄叫びをあげつつもゆっくりトレントは倒れ、ダンジョンにその巨体を沈ませ、次第に消えていった


「木こり舐めんなっ!」


捨て台詞を残し次の獲物を捜しに踵を返した。手に入るアビリティを待ち遠しにしながら


ご意見、ご感想お待ちしています

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ