2 言葉って大事ですよ。
一話目完成しました!
お楽しみ下さい。
魔法陣の激しいフラッシュのため、閉じていた目を開けると、地面に魔法陣の描いてある部屋に居た。周りを見渡すと、ローブを着た人たちが俺たちを囲んで立っていた。
立っていた人たちは俺たちを見ると、
「成功だ!誰か!成功したぞ!」
そう叫んだ。すると、後ろにある観音開きのドアが勢い良く開いた。
ドアの向こうから、王冠を被り、髭を沢山蓄えた、王様と、隣を歩く護衛と思われる兵士が歩いてきた。
俺達の前で止まると、王が口を開いた。
「我々の勇者召喚に答えていただき本当に感謝する。我々の望むことはただひとつ、魔法討伐だ。悪である魔族の血を根絶やしにして欲しい。」
『え!?俺の全言語理解スキル無意味!?』
王がそう話すと、委員長が答えた。
「いいでしょう。ですが僕たちはここに来たばかりでこの世界のことを知りません。ですので、少し時間をくれませんか?」
『やっぱり皆分かってる!俺のスキル無意味じゃねぇか!!』
「私としてはすぐにでも行ってもらいところだが、失敗されても困る。どのくらいの時間がほしいんだ?」
「まずはこの世界では日にちはどう数えるのですか?時間といっても日数を知らないので何とも言えませんので。」
「この世界はひと月が30日、それが12ヶ月で1年。一日の時間は24時間だ。」
「でしたら、ひと月ほど貰えるでしょうか?」
「いいだろう、寝泊まりは兵士の宿舎、調べ物は城の書庫を使わせてやろう。戦闘訓練は兵士を適当に連れて行ってくれ。話は回しておく。生活費は10万メルもあれば十分だろう。」
「心遣いありがとうございます。では僕たちは宿舎の方に行くとします。どなたか案内を頼めませんか?」
王が『おい』というと、隣にいた兵士は『こっちだ』と言わんばかりに俺達の方を見た後、無言で歩き出した。俺は軽く王に会釈をして皆について行った。
宿舎は城内にあり、広い戦闘訓練用の広場が外に備えてあった。宿舎の部屋の扉がたくさん並ぶ廊下に行くと、無言だった兵士は俺たち一人ひとりに『この部屋を使え。』と案内すると、戻っていった。
・・・・・一人一部屋とはさすが城。
部屋にはいると、木で出来たシンプルな机、椅子、ベッド、クローゼットがあり、なんと水周りもしっかりしていた。この世界は魔法が一般的なので、水道を引くことがないので風呂やトイレ完備は当たり前のようだった。
何も置くような荷物は持ってきていないので、部屋の鍵を閉めると、書庫へ向かった。
書庫には既にクラスの奴らが皆来ていて、それぞれが色々な本を読んでは、書庫に入るときに貰った紙にメモをしていた。俺はとりあえず一般常識を身に付けるべく、シンプルな題名『世界の常識』と書いてある本を手にとった。
この本には色々と書いてあった。まずはお金。お金の単位はメル、銅貨、角銅貨、銀貨、角銀貨、金貨、角金貨、白金貨、角白金貨とある。銅貨1メル、角銅貨10メル、銀貨100メル、角銀貨1000メル、金貨1万メル、角金貨10万メル、白金貨100万メル、角白金貨1000万メルとなっている。王は生活費として10万メルを渡すと言っていた。となると、俺たちの支給額は一人、角金貨1枚となる。さすがは王といったところか。
国文化は殆ど日本と変わりなかったので、流し読みをして、本を閉じた。変わっているところといえば、お約束というのだろうか、ギルドが存在するくらいだ。魔法について書かれている本もあり、読んでみたがさっぱりだった。だが、周りの奴らはそれを理解したらしく、色々な魔法を使い始めていた。
『ここ書庫だぞ・・・・火属性の魔法なんか使って大丈夫なのかよ。』
俺は内心ヒヤヒヤしながら、武術の本に手を伸ばした。教本など前の世界でも一切読んだことがない。全く理解できず、結局お金事情などしか分からなかった。俺はやることが無くなったので宿舎に帰り、部屋に入った。
部屋に入ってから数分後に、クラス全員が呼び出された。
呼び出された広場のような場所で、おそらく王の使いの者だと思われる人が一人ひとりに角金貨1枚と鎖かたびらのような防具、鉄で出来た剣を渡され、自由解散になった。
部屋に戻った俺は考えていた。このゴミステータスで魔王討伐は絶対にできない、そもそもレベル上げの地点で下手したら死ぬだろう。正直、勇者という役職から逃げて、ギルドでクエストを受けながら面白おかしく暮らしたい。
そんな思いを抱きながら、飯を食い、風呂に入り、寝た。
朝起きて、飯食べて、教本を上手く読めない俺はゲームで見たような振り方を真似て剣を振り、読める本も無いので世界地図を見ながら居眠りをし、宿舎に帰って飯食って風呂入って寝るという、勇者にあるまじき生活を続けて15日も過ぎていった。
『あと15日で討伐出発か・・・・・。』
そうため息混じりにつぶやき、地図を見ながら居眠りするために書庫へ向かう。エリート共は既に教本でそれぞれの流派を会得し、モンスターを倒してレベル上げをしていた。話に聞くと上位魔法も使えるようになり、マジックアイテムも作っているらしい。正直、俺が居なくても魔王倒せるんじゃないだろうか。
なんだかんだで15日が過ぎ、とうとう討伐の出発日になった。
俺は支給された装備を着ていたが、他の奴らは自分で作ったであろうガチガチの装備をしていた。俺は知らないが戦略も考えていたらしい。
どうして俺が知らないかって?・・・・役立たずだからだよ。
・・・実は初日、書庫にいった時に、皆でステータスを確認し合った。俺は相変わらずのクソステータスを言ったが、周りのステータスは異常だった。数値は転移前に誰かが呟いていたとおり、300前後のステータスばかり。俺はスキルが全言語理解だったが、他の奴らはおかしかった。ある人は瞬足という高速移動スキルだったり、会心とかいう攻撃力が大幅に上がるスキルだったり色々で、しかも一人一つなんて優しいもんじゃなくて、そういったスキルが一人に何個もついていた。確認後、俺に『足を引っ張りそうだから後ろにいてくれ。』や『君にしか出来ないことが僕じゃ囮しか思いつかない。』と言われた。差別をしている訳では無かったのでイジメなどは無かったが、作戦会議には呼ばれなかった。まぁ、俺が行ったところで協力できる事が無いのは分かっていた。
支度を終えると、俺たちは魔王城へと向かった。移動中に何度かモンスターに襲われはしたが、勿論、エリート共が瞬殺し、一週間ほどかかったが、魔王城へ到着した。周りに居た門番のような魔族を瞬殺し、中へ入り込んだ。チート共が29人と王国軍5000人が魔王城へ入り込んだのだ、どうせすぐに片付くと思った。
・・・しかし考えは甘かった。王国軍は、魔族に次々と殺されていった。魔族の移動は瞬間移動のように早く、一人首をはねたかと思うと、次の人へと行き、次々と王国軍を瞬殺していった。まだ入ってすぐの広間だというのに、あっという間に少人数になった。残ったのは、一番最後にこっそり入った俺と、エリート共29人、王国軍の分隊長が数十名と国家騎士と呼ばれる王国最強の騎士だった。
どうしてエリート共が瞬殺できなかったかというと、殺された人間を見るのが初めてだったため、俺も含めてクラス全員が嘔吐していたので立ち直るまで少々時間がかかってしまった。
俺たちは逃げるわけにもいかないので、魔王がいると思われる部屋に入った。
中に入ると、長いカーペットの先におそらく黒い宝石で作られていると思われる玉座に角と翼を生やした身長5メートルほどの魔族が居た。俺たちはそいつの近くまで行くと、相手は口を開いた。
「人間が何のようだ?」
俺は誰かが返答するのを待ったが、誰も何も言わずに、俺以外の奴らは攻撃を始めた。『・・・・なにやってんだ?』と俺は呟きながら、一番後ろに突っ立っていた。
「なぜ人間はこうも野蛮な生き物なんだ!我の質問に答えられんのか!」
・・・・どうやら全言語理解スキルが発動したらしい。周りには叫び声にしか聞こえないようだ。
俺ならば話すことは出来るのだが、この状況ではそれも叶わないだろう。俺が突っ立っているうちにもどんどん戦闘は進んでいく。エリート共はチートを持っているはずなのだが、さすがは魔王といったところか。こっちがどんどん劣勢になっていった。エリート共も10人近く殺され、分隊長達は全滅した。国家騎士がその状況を見て声を上げた。
「撤退だ!このままでは負ける!聞け!全員撤退しろ!」
エリート共も頭脳はいいので、劣勢だということを認識していたのか、出口へと走っていった。国家騎士とエリート共に続いて俺もついていく。なんとか城を抜け出し、森に隠してあった荷物を積んでいた馬車の近くへ戻る。
「城に戻り、態勢を整えよう。実力も上げる必要がありそうだ。」
そう国家騎士の人は言った。すると、生き残っていたエリート共の中に委員長がいて、彼が返答した。
「それが一番いい策ですね。ところで貴方の名前はなんというのでしょうか?」
「すまない、自己紹介が遅れたな。私はビス、国家騎士だ。君の名前も聞いていいかな?」
「すいません、僕も名乗っていませんでしたね。僕は千葉セイヤといいます。一応勇者の中のリーダーをやっています。」
「そうか、宜しく。じゃあ戻ろうか。」
そう言うと、皆は城の方角へ歩き出した。
俺はどうも今回のことが腑に落ちなかったので、移動する馬車の中で考えていた。言語が違うだけで、魔族は別に悪ってわけじゃないのだろうかと思えてきた。よく考えてみると、相手の話も聞かずに攻撃を仕掛けたのはこっち側だ。
そんな事を考えながら山に差し掛かった時だった。
「止まってくれ!」
エリート共の誰かの声が聞こえた。俺は何で止まったのか気になり、馬車を降りてみた。すると、脇道に親子らしき人たちが見えた。しかし、よくみると人間ではないようだった。
「竜人族だ、経験値が大量に入るはずだぞ。女性と男性と少女が居るが俺は男性を殺す。後は誰がやる?」
そうエリート共の誰かが言った。すると、レベルが低いと言って二人出てきた。三人は剣を抜くと、無言で親子に斬りかかった。
「なっ、何をするんですか!私達が何かしましたか!?」
竜人族の男性の方が女性と少女を抱えて攻撃を避けると声を上げた。俺は近くに居たビスさんに声を掛けた。
「いきなり襲いかかっていいんですか?彼らだって喋れないわけじゃないですよね?」
「竜人族に僕らの言葉は通じないはずだよ?そもそも彼らにそんな知能なんてあるのかなぁ。だってほら、鳴き声しかあげないじゃないか。」
どうやら今回も全言語理解スキルが発動しているようだ。そして俺は馬鹿だけど、さっきの疑問にひとつの答えが出た。この世界は人間が人間の使う言葉を喋れないありとあらゆる生き物を下に見ており、魔族が悪というのも勘違いしているんじゃないかということだ。
「うわあぁぁぁ!」
そう思っている間にも戦闘は続いている。
「すばしっこいな。」
竜人族の男性を狙っていた奴がそう呟いた後、足元に魔法陣を展開した。
魔法陣を見た時に俺は前に見た本の内容を思い出した。俺は使えないだろうけど面白そうだからという理由で上位魔法の本を流し読みしてみた時があった。その時見たウォーターボムという魔法の項目に書いてあった魔法陣だった。なぜ思い出せたかというと、その魔法陣は丸の中に星を書くというだけのびっくりするほど簡単な魔法陣だったからだ。ただし、ものすごい量の魔力を消費するため、使える術者はかなり少ない。
もう一人のエリートが親子に向かって地属性の魔法を使い、動きを強制的に止めた。なぜかは知らないが、ウォーターボムが確実に当たると思った瞬間、俺の身体は動いていた。自分でも驚きながら、どんどん竜人族へと近づいていく。エリートの手から水球が放たれた時、俺は親子とウォーターボムの間に飛び込んだ。
「やめろおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
ゴゥン!
短い爆発音と土煙の中から出てきたのは、服がボロボロになり、露出した皮膚はただれて血まみれになったカイトだった。予想もつかない事態にエリート達と、ビスは固まっていた。竜人族親子も敵だと思っていた集団の一人に庇われた事に驚き目を丸くしていたそんな時だった
「グルルルルァァァァァァァァァァン!!!」
耳を塞ぎたくなるくらいの爆音の鳴き声とともに現れたのは竜だった。身体は白金に輝く鱗に包み、大きな翼を持ち、特徴的な渦巻く小さな角。
そう、現れたのはただの竜ではなかった。伝説と言われていた古代竜だったのだ。溢れ出る膨大な魔力と、竜人族を傷つけようとしたエリート達への怒りで生まれる威圧が、エリート達とビスを震え上がらせ、動けなくさせていた。
『・・・・まずい、逃げなければ殺されるっ!』
ビスはそう考えるが、威圧により動けないでいた。エリート達に声を掛けようとしたが、声がでない。
どうしようかビスが迷っていると、古代竜は竜人族を見た後、倒れているカイトを見た。カイトを見る古代竜の目は現在の威圧からは想像できないような、とても優しい目をしていた。
古代竜は竜人族と倒れているカイトを、魔法で浮かせ、背に乗せると山の向こうへと飛んでいった。
「・・・・どうにかなったか。」
安堵の声を漏らすビス。エリート達は未だに古代竜との圧倒的な差にに足が震えていた。エリート達は震える足を必死に動かして、馬車に行くビスについて行った。
帰りはとても悲惨だった。古代竜の威圧で怯んだエリート達は、本来の実力を出せず、襲ってくるモンスターをビスが必死に撃退していた。心身ともにボロボロになった状態で彼らは王国へと帰ってきた。真っ先に向かったのは国王のところだ。
「・・・・そうか、失敗したのか。何か策は浮かんだか?」
そう王はため息混じりに喋った。
「僕達が強くなれば、倒せると思います。」
そうエリート達は言う。王は頷くと、彼らに莫大な金と兵士を与える事を約束した。
「私が出来るのはこれで全部だ。これ以上は私にできることはない。必ず、魔族を根絶やしにするのだぞ。今度は失敗は許されない。もし失敗したのなら・・・・覚悟しておけ、奴隷落ちも無くはない。」
そう言うと王は自室へと戻っていった。
エリート達はビスと協力し、魔王討伐に向けて、戦闘訓練と、様々なマジックアイテムの研究を重ねることを決意し、宿舎に戻った。
一方で、カイトはというと、竜人の住まう里へ運ばれていた。
古代竜は里に着くと、カイトを背からおろし、竜のままでは動きづらいので、人に変身する。そしてカイトを古代竜の使っている家の空いたベッドの上に寝せる。
竜人族は竜と人間のハーフと思われがちだが、竜が人の世界でも生きられるようにと人に化けたのがきっかけで竜人族と呼ばれるようになった。身体の大きい竜にとって、人間と同じ体型になって生活するのは勝手がいいので、いつしか普段は人の姿で暮らすようになっていた。なので古代竜も普段は人型で過ごしている。
寝かせたカイトを見て、古代竜は顔をしかめる。
「想像以上に危ない状況だな。」
古代竜は呟いた。カイトはウォーターボムを受け、なぜそこまで危険な状態になっているのかというと、カイトのステータスがあまりに低かったため、致命傷になってしまったのだ。
竜人族を救ってくれたカイトをどうにか助けてやりたいと思った古代竜は、治癒魔法のヨタヒールを使った。
魔法には強化段階がある。デカ、メガ、ギガ、テラと段階があり、普段は強化を着けない。強化のレベルが高ければ高いほど魔力の消費とコントロールが難しくなっていく。テラ強化は、現在、魔法使いで使える者は指で数えるほどしかいない。そして、更に上がある。それはエクサ、ゼタ、ヨタである。この3つの強化は膨大な魔力と、完璧な魔力制御が問われる。既に使用方法が消えた古代の魔法の一つだ。そして、古代竜が放ったのは、最大の強化が施された治癒魔法、ヨタヒールである。
しかし、その最強の強化が掛かった魔法でも回復することはなかった。カイトはもう息をしていなかった。そう、たった今死んだのだ。
「まだ間に合うッ!」
古代竜はとある魔法を使った。すると、カイトと古代竜が入るほどの大きさの魔法陣が地面に浮き出てきた。魔法陣は赤く、どす黒い煙が古代竜の身体を駆けまわる。そう、古代竜が使ったのは闇魔法の中でも魂を操る死靈魔法だ。
古代竜はたった今死んだカイトの魂を消えないように自分に固定した。そして、カイトの死体へと魂を移す。
「・・・・なぜだ?」
しかし、カイトの死体はカイトの魂を弾いた。なぜ古代竜ほどの者が驚いているかというと、本来ならば魂が元々入っていた器、身体に定着させようとすれば、嫌でもくっつく。だが、カイトの場合、魂が器を弾いたのだ。
打つ手なし。これが現状である。しかし、竜人族の仲間を救ってくれた恩は返さなければと古代竜は考えていた。そして古代竜が取った行動、それは竜人族の亡骸を使い、新たな器を作ることだった。カイトの肉体も合成すれば、弾かれる可能性も低くなる。だが、カイトの魂は自分の器を弾いたため、どうなるかは未知数だ。このまま死なせるわけにもいかないので、使う亡骸の家族に許可を貰い、古代竜は急いで墓地へ行った。勿論協力者は助けてもらった親子だ。墓地へ着くと、古代竜は竜人族の亡骸とカイトの死体を合成させていった。ベースはカイトだが、渦巻く短い角が生え、髪はブロンドのウルフヘアーに、そして左腕の上腕部に竜に戻るための魔法陣が刻まれる。
竜に戻るための魔法陣というのは、竜人族は魔法を使って人型になったり竜になったりする。魔法をかけているのは自分の体なので、すぐにでも変身出来るように身体に魔法陣を刻むようになった。カイトの場合、竜人族の亡骸を合成させたので現れたのだ。
顔つきと身体つきがカイトをベースにしていたが、身体は少し筋肉質になり、顔つきは変わらないが、角が生え、髪はブロンドカラーになった。そして、出来上がった身体に魂を定着させる。
「・・・・・・ふぅ。」
古代竜の安堵の声が漏れる。魂の定着はなんとか成功し、カイトは目覚めた。
「ここは?」
目覚めたカイトは人型になっている古代竜に尋ねた。
「よかった。お前は彼らをかばって魔法を食らったんだ。」
古代竜はチラッと隣りにいた竜人族の親子の方を見た後、カイトに再び視線を戻す。
「・・・・・・そうだ!俺はウォーターボムを食らったんだ。」
「そうだ。とりあえず、落ち着いて聞いてくれ。お前は一度死んだが、私の魔法によって生き返った。・・・と言うよりは私の作った器に魂を定着したというべきだな。」
古代竜は生活魔法のミラーを使い、カイトに自分の姿を見せた。
「んなっ・・・・・・なんじゃこりゃああああああああああああ!!!!」
カイトは叫んだ。変わった容姿には驚いた。驚いたには驚いたのだが、カイトが叫んだ理由は他にあった。それは自分のステータスと、今の状態が全裸だということにだ。
-カイト-
年齢・17
種族・竜人間 ハーフ
性別・男
レベル・1
魔力・10000
攻撃力・9800
防御力・6500
俊敏力・8000
魔攻力・9800
魔防力・6500
運・65
魅力・70
{装備}
{スキル}
・鑑定・全言語理解・竜化・竜魔法・古代竜の加護
・竜化
竜に変身できる。
・竜魔法
竜のスキルが使える。
・古代竜の加護
全ステータス補正と竜魔法強化。
カイトは、古代竜の肉体合成により竜人族と人間のハーフになった。
次回は次の日曜日更新予定です。なるべく予定通りにアップ出来るように頑張りたいと思います。今後ともよろしくお願いします。




