1 プロローグ
初投稿失礼します、音風と申します。
このサイトで異世界物を見ていて、何時か自分も書いてみたいと思い、
投稿いたしました。
初心者ですので読み苦しい部分もあるとは思いますが、よろしくお願い致します。
静かな教室に放送が鳴り響く。
「31名様、異世界へご案内いたしま―す!」
そう、この放送がきっかけだ。俺が異世界に行くことになったのは。
--------------------
超エリート高校の理事長の息子として生まれた俺は、中学卒業後、学力の有無に問わず、この高校に入学した。
至って普通の俺の唯一それっぽく感じさせられる取り柄は、趣味が読書というところだろうか。まぁ、読むのはライトノベル小説なのだが。
ちなみに現在高校二年生。容姿は、身長が180という、高校二年生にしてはちょっと高いほうだと思う身長に、焦げ茶の長めの頭髪をしている。
俺はいつも通り、早めに起きて家族分の朝食を作る。理事長である父親の教育方法だ。俺が高校に入ってからは、何故か家の事は殆ど俺がやっている。将来困らないためにという理由もあるが、第一に父親も母親も仕事が忙しく、夜は遅いし朝は早いので、やらざるを得ない。
食事を済ませて、学校にいく準備をし、俺は家を出た。
学校は徒歩数分のところにあり、すぐに着いた。俺は自分の教室へと入る。教室に入ると、大抵の人は読書か勉強をしている。
本当の天才は変人だという言葉を聞いたことが無いだろうか?
それは本当だ、ソースは俺。
俺のクラス、いや、この学校の奴らはおかしい。何がおかしいかって?それは高校なら朝、昼、下校時、と話し声が耐えないだろう。だがしかし、この高校は違う。話し声が聞こえたと思えばそれは討論会の類であり、青春の一文字も無い。同じクラスの奴らとの話も、全く会話が弾まない。あいつらは政治や経済の話や、科学関係など、とんでもないレベルの話をしている。ハッキリ言って気持ち悪い。
てなわけで、TVの内容などの話はあいつらには興味のない話だ。俺は、話す相手もいなく、席につき本を読む。すると放送が鳴った。
「おはよう。突然で悪いけど、君達を今から異世界に送るよ。」
いきなりとんでもない放送が鳴った。しかし周りがざわめくことはない、逆に皆が期待を込めて目を輝かせている。なんて言ったってこいつらは頭が良すぎる変態だ。非科学的な事が大好きで、きっと何か起こるのだろうと思っているに違いない。しかし、イタズラという可能性だってある。まぁ、このエリート校にそんな事をする奴はいないとは思うが。すると、このクラスの委員長が動いた。
「皆、まずは出入口を確認するんだ。」
そう言うと、ドアの近くに居た人たちは確認をした。
「だめだ、扉は開かない。それに、鍵がかかっているわけでもないようだ。どうやら本当に非科学的な事が起こっているらしいな。・・・・おもしろい。」
扉を確認した人は笑みを浮かべる。
『・・・・不気味だなおい。』
すると委員長はスピーカーへむかい、声をかけた。
「僕たちの声は聞こえているのですか?」
すると返事が返ってくる。
「もちろん、聞こえているよ。この高校は面白いな、誰もこういったことに関して動じない。」
「科学的に解明できないことが起こっているんです、僕達にとってはこれまでにないくらい嬉しい事。早く話の続きをしてくれませんか?」
「そう急かさないでくれよ、別に時間がないわけじゃないんだ。まぁ説明しようか。この惑星に人間が増えすぎているという事は知っているね?俺は人口を調節するために定期的に人間を消すんだ。でも今回は事情が変わってね、別の世界で戦争が起こりそうなんだ、人間と魔物の。戦争をしようがしまいが、俺には関係のない話なんだけど、人間側のやっている勇者召喚とか言うのが厄介なんだよ。時空に干渉しやがるから次元が不安定になっていて、ヘタすると消滅しそうでね。もう面倒だからお前らを召喚してやろうかと思ってな。あぁ、口調が崩れたのは見逃してくれ、正直面倒くさいんだ。まぁ、そういうこった。このまま消えるか、異世界で勇者召喚されるか。どうする?」
「この世界に残れないのは残念ですが、異世界というのは夢がありますね。このまま消えるのも困ります。ですから僕たちは異世界に行きます。皆もそれでいいですか?」
そう聞くと、皆は強く頷く。ラノベのような展開を期待しているのは俺だけだろうが・・・・。
そう思っていると、謎の人はこれからの説明を始めた。
「これからお前らに行ってもらう世界は剣と魔法の世界だ。アニメや漫画の世界だと思えばいい。その世界には魔力と魔物いうものが存在していてな、お前らのその身体能力じゃ生きていくのは余りに危険過ぎる。だから転移と同時にチート能力あげるわ。」
『きた、ラノベ展開!これで俺もハーレム最強主人公になれるぜ!』
・・・・と喜んだが、それはぬか喜びに過ぎなかった。
「っと、その前に。悪いんだけど、ここにイレギュラーいるだろ?頭良くない奴。」
「・・・・・俺ですか?」
まぁ、ツテで入学したからな。悪くて当然だ!自慢出来ねぇけど。
「そうそう、お前。俺が与えるチート能力は個々の現在の能力に依存するんだ。つまり天才は最強になって、馬鹿はそんなに変わらない。精々、魔力とかスキルとか色々得られるようになるけど補正は雀の涙ほどってこった。」
『なんという・・・・。』
俺は呆然と立ち尽くした。つまり、学力が無く、身体能力が普通の俺には、異世界最強なんて事にはならないということだ。
「まぁ、そこは運が悪かったってことで。後、レベルってのがあってな。魔物を倒せばレベルが上がる。つまり強くなることが出来る。それくらいだな。後は向こうの世界で本でも読んで知識をつけてくれ。ちなみにもうお前らに能力を与えといた。鑑定とステータス表示はここでも出来るだろう。やってみてもいいぞ。」
そう言い終わった後、『おぉ』と周りからどよめきが起こる。
俺もそれっぽく念じてみると、ステータスが現れた。
-瀬谷カイト-
年齢・17
種族・人間
性別・男
レベル・1
魔力・4
攻撃力・4
防御力・4
俊敏力・4
魔攻力・4
魔防力・4
運・65
魅力・70
{装備}
制服 学生ズボン シャツ パンツ
{スキル}
・鑑定・全言語理解
どうやら全言語理解ってのが俺の能力に比例したスキルらしい。全く、一つだけとは情けない。運と魅力ってどれくらいがカンストなんだろうか。というか、他の数値不吉すぎるだろ、フラグが立ちそうで怖い。
クラスの奴らもステータスを確認したのか、周りで話しをしている。
「俺は魔力が300を越しているな。魔攻と魔防が200と言ったとこだろうか。」
「僕は攻撃と防御が高めですね。どちらも300を越しています。ほかは200前後といったところでしょうか。」
「私は俊敏と魔力が高めね。どちらも400を越しているけど、他は100前後と言ったとこかしら。」
・・・・なに?300?400?100前後だって?学力で劣ってるだけでそんなにも違うのか。こんなことなら勉強しておけばよかった。
後悔していても事態は進む。
「そろそろ転移させるぞ。ちなみに魅力と運は固定だからな、レベル上げても変わらんぞ。カンスト値は100だ。それじゃあな、簡単に死ぬんじゃねぇぞ。」
教室の床に魔法陣が現れ、光りだす。委員長はその後にスピーカーに向かって聞いた。
「それで、結局貴方は誰何ですか?」
「・・・・・・創造神ってやつだな。最後くらいテンション高めで送ってやるよ。31名様、異世界へご案内いたしま―す!」
スピーカーから謎の人の正体が明かされ、上機嫌な口調で謎の人が言うと、転移が始まった。
不定期更新とはいきませんが、早いうちに次話を出したいと思います。
読んでいただきありがとうございました。